Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヨハン・クーナウの「O heilige Zeit」、そして降り出した雨

2009-08-31 05:57:57 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日はいろいろ忙しく、昼に歩けばよかったものの、
夕方歩こうと考えていたら、雨が降り出してしまい、
結局は、ウォーキングは休むことにしました。
今回取り上げるのは1660年生まれのヨハン・クーナウの作品である。
ライプチヒの聖トマス教会のオルガニストとして活躍した彼は、
のちライプチヒ市の大学と教会の音楽監督に任命される。
続いて聖トマス教会のカントルとなった作曲家である。
カントルとは、音楽監督のことである。
クラーヴィア作品でソナタという名称を用い、
鍵盤音楽の作品で有名な作曲家である。
「O heilige Zeit」の作曲年代については分からない。
「O heilige Zeit」とは「ああ、神聖なる時よ」というような意味か。
今回聴いたCDは、コンラート・ユングヘーネル指揮、
カントゥス・ケルンの演奏である。

リュートの伴奏に乗って、ソプラノ、テノールが続き、
各声部が加わって華やかな音楽となる。
弦楽器やオルガンなどに支えられ、バスの独唱なども入り、
それに続きテノール独唱、ソプラノ独唱が入り、
それが終わると、テノールとバスによる二重唱となる。
やがてテンポを速め、各声部により「O heilige Zeit」と歌う。
そのあと、男声による短い独唱が2つ入り、ソプラノ独唱に続き、
全員で「O heilige Zeit」と歌い、最後静かに終わる。
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マルコ・ダ・ガリアーノの歌劇「ダフネ」を聴きながら、二俣川から西谷まで歩く

2009-08-30 07:13:50 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
ずっと昔にCDで買った音楽寓話劇「ダフネ」をこの際にと思い、
本格的に聴いてみようと思いウォーキングの途中は、
1582年生まれのマルコ・ダ・ガリアーノの作品を聴いてみた。
メディチ家の宮廷楽長で活躍した彼は、
当時の最も重要なポストにあった作曲家だが、
現在ではあまり知られていない人物である。
歌劇「ダフネ」は、ガリアーノの代表作であり、
リヌッチーニの田園詩劇に基づくこの作品は、
1608年に作曲され、初演も大成功をおさめた。
アルトがダフネとヴェーネレ、ソプラノがアモーレとニンフ、
テノールが使者(ティルシ)、バリトンがアポロとオヴィーディオを演ずる。
バスの2人は、羊飼いで登場するようだ。
今回聴いたCDは、ノーマ・レーラーのアルト、
バルバラ・シュリックとイネ・コレッカーのソプラノ、
ナイジェル・ロジャーズのバリトン、イアン・パートリッジのテノール、
デヴィッド・トーマスとベルトルト・ポッセマイアーのバス、
ハンブルク・モンテヴェルディ合唱団、ユルゲン・ユルゲンスの指揮、
ハンブルク・カメラータ・アカデミカの演奏である。

ギリシア神話に基づくこの作品は、最初オーケストラ全体で、
ルネサンス的な部分を残した短いシンフォニアが演奏される。
プロローグはオヴィーディオによる歌で、
その間にシンフォニアの音楽が様々な楽器で挿入される。
第1場は2人の羊飼いのあと、ニンフ、使者と続き、
羊飼いと、合唱そしてニンフ役の二人が交互に入る。
そのあと羊飼いと使者の歌が続くが、
舞台裏の歌がこだまのように最後の語を繰り返す。
そのあとは合唱が入り、いよいよアポロの登場となる。
そのアポロの独唱が終わると合唱が入り
2人とニンフと羊飼いも入り合唱が繰り返され、第2場に入る。
第2場ではキューピッド(アモーレ)とヴィーナス(ヴィネーレ)に続き、
アポロが入り、キューピッドとのやりとりが続く。
このあたりがアポロにキューピッドからかわれる場面であろう。
その仕返しとしてキューピッドは、アポロに相手を恋する矢を放ち、
ダフネに相手を疎む矢を打ち込むことになる。

第3場は、ダフネと2人の羊飼いの歌が交互に続き、合唱のあとに、
恋するアポロが登場し、ダフネに求愛する場面となる。
そしてそのあと使者とキューピッドと羊飼いが歌い、合唱が続く。
第4場はキューピッドとヴィーナスのやりとりが続き、
羊飼いと合唱による歌によって第4場は華やかに終わる。
第5場は、使者と羊飼いのやりとりが続く。
ニンフの独唱のあと、2人の羊飼いの歌が続き、
合唱による悲痛な感じの歌となる。
執拗な求愛に対してダフネは父である川の神に頼み、
月桂樹に姿を変えるという話はこのあたりに関係するのだろうか。
第6場は使者の歌に続き、アポロンの歌となるが、
月桂樹に姿を変えたダフネを知って愛を失ったアポロが、
そのことを悲しみ、月桂樹の枝から月桂冠を作り、
それを永遠の愛の証とするところがこのあたりだろう。
ここは独唱者の歌の聴かせどころだろうと思う。
最後は合唱全体と独唱者たちの歌となり華やかに終わる。
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クラウディオ・モンテヴェルディの「タンクレディとクロリンダの戦い」を聴きながら西谷から三枚町まで歩く

2009-08-29 05:14:51 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのは、1567年生まれのモンテヴェルディの作品。
クレナモで生まれた彼は、インジェニェーリに師事し、
マントヴァの宮廷で歌手及びヴィオール奏者として活躍し、
1602年にはマントヴァ宮廷の楽長に就任した。
1613年以降はヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂楽長として活躍したようだ。
オペラやマドリガーレ、宗教曲などの分野で多くの作品を残した。
もともとモンテヴェルディ家はクレナモの名家であり、
楽器製造、楽器商、音楽家などを数多く輩出しているようだ。
大いにあるようだが、彼自身は経済的には困窮していたようである。
「タンクレディとクロリンダの戦い」は、
1638年に出版された「戦いと愛のマドリガーレ集第8巻」に収められた1曲だ。
今回聴いたCDは、フランソワーズ・スメラのソプラノ、
エードリアン・ブランドのテノール、ニコラ・リヴァンクのバス
ウィリアム・クリスティ指揮、レ・ザール・フロリアンの演奏である。

「タンクレディとクロリンダの戦い」は、
詩人トルクアート・タッソーの劇的叙事詩「解放されたイェルサレム」の、
第12歌に基づいて作曲された作品で、
1624年にモチェニゴの館で初演されているようである。
チェンバロの伴奏に乗ってバスが歌って始まる。
戦争を描写するような軽快で勇ましい感じの音楽が流れ、
ソプラノが入り、続いてテノールが入り音楽が展開されていく。
十字軍を舞台に勇士タンクレディは、クロリンダと戦う。
しかし、彼はクロリンダが女性であることを知らず一騎打ちを申し込む。
タンクレディは、クロリンダに何者であるかを名乗るようにいうが、
彼女はそれを拒否し、お互いに戦い続ける。
そしてクロリンダが破れ、死が迫っている中で、
クロリンダはタンクレディの胸中で洗礼を受けたいと願う。
近くの川から水を汲んできたタンクレディは、
敵の兜を取った時にクロリンダが女性であることを知る。
弦楽器等による伴奏は劇的な世界の情景を音楽で表現し、
その上で歌い手によって展開され、素晴らしいものだ。
敵の兜を取った時のタンクレディの驚きと感情が、
弦楽器などによってうまく表現されている感じである。
さすが、モンテヴェルディらしいドラマティックな作品である。
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ヨハン・クリストフ・バッハの「Furchte dich nicht」を聴きながら横浜から上星川まで

2009-08-28 04:08:49 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は横浜駅から上星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1642年生まれのヨハン・クリストフ・バッハの作品。
アルンシュタットで生まれた彼は、この地でのオルガニストとなり、
1665年からはアイゼナハの聖ゲオルグ教会のオルガニストとして就任し、
その地の宮廷楽師をも兼務し、活躍したようだ。
彼のモテットやオルガン曲のヨハン・セバスティアン・バッハへの影響は、
大いにあるようだが、彼自身は経済的には困窮していたようである。
モテットの「Furchte dich nicht」や「Der Gerechte」などの
作曲時期に関しては、詳しいことは分からない。
今回聴いたCDは、コンラート・ユングヘーネル指揮、
カントゥス・ケルンの演奏である。

「Furchte dich nicht」は、男声だけによる合唱で、
オルガン伴奏の上で、作り出されるハーモニーはドイツ的であり、
流れるような旋律は美しく、動きのあるリズミカルな曲だ。
「Der Gerechte」は、ゆったりとしたテンポで始まる曲で、
オルガンの伴奏に乗って、男声による合唱が歌われる。
後半からは軽快なテンポとなり、各声部が重なりあう。
バスの声がきいていて心地よく、リズミカルでいい。
「Ich lasse dich nicht」は、少し寂しげな感じの曲だ。
オルガン伴奏に乗り、各声部が掛け合いながら進行する。
途中からフーガ風に展開していくところが面白い。
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ヨハン・パッヘルベルの「Jauchzet dem Herrn」などを聴き片倉町から三ツ沢下町まで歩く

2009-08-27 05:21:56 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は片倉町から三ツ沢下町駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1653年生まれのパッヘルベルの作品。
彼の略歴は、協奏曲・管弦楽曲編で触れたので省略する。
モテットの「主に歓呼せよ(Jauchzet dem Herrn)」や
「いざもろびと,神に感謝せよ(Nun danket alle Gott)」などの
作曲時期に関しては、詳しいことは分からない。
今回聴いたCDは、コンラート・ユングヘーネル指揮、
カントゥス・ケルンの演奏である。
「主に歓呼せよ(Jauchzet dem Herrn)」は、軽快なテンポで歌われる。
ルネサンス風な部分を残し、華やかさを持っており、
ポリフォニック的な各声部の掛け合う部分が美しい。
曲はいくつかの部分から成り、美しい曲である。

「いざもろびと,神に感謝せよ(Nun danket alle Gott)」は、
各声部が掛け合って歌う。
CDでは聴いていて左右から歌が交互に聴こえて楽しい。
「Exsurgat Deus」は、やはりポリフォニックな響きがいい。
オルガンの伴奏に合わせて軽快な歌声が聴ける。
「わたしたちの救いの神よ(Troste uns Gott)」は、掛け合う各声部の歌が、
やはり聴いていて左右から歌が交互に聴こえて楽しい。
流れるような歌声は甘美でもある。
「Magnificat(マグニフィカト)」は、華やかな曲で、
オルガンの伴奏とともに合唱が、フーガ風な展開も見せる。
「主こそ王(Der Herr ist Konig)」もポリフォニックな曲で、
流れるような軽快なテンポの曲で、華やかさがある。
カノンで有名なパッヘルベルであるが、
合唱曲では美しいハーモニーを聴かせてくれる。
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