Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ラースロー・ライタの交響曲第1番作品24を聴く

2023-02-26 17:32:32 | 古典~現代音楽ハンガリー編
今回は1892年生まれのハンガリーの作曲家ライタが、
1936年に作曲した交響曲第1番作品24について触れる。
今回聴いたCDはニコラ・パスケ指揮、
ペーチ交響楽団の演奏のものである。
ラースロー・ライタはブダペストで生まれ、
ブタペストで作曲の勉強をしたあと、
ライプチヒとジュネーヴ、パリで1914年まで学んだ。
パリではヴァンサン・ダンディに師事したようだ。
帰国後は教育活動に力を入れ、民謡研究もおこなった。
交響曲第1番は彼が44歳に作曲した作品である。
第一楽章アレグロは、躍動的なリズムで始まる。
ハンガリーの民族的な音楽要素をみることができる。
バルトークやコダーイに通ずることも感じることができ、
本来ならばもっと評価されてもよい作曲家かもしれない。
つかみどころなく、予測不能な感じの音楽の展開がいい。
最後は盛り上がることなく静かに終わる。
第二楽章アンダンテは、クラリネットが奏でる旋律で始まる。
弦楽器に続きオーボエやフルートなども絡んでいき、
さらにはサクソフォンが旋律を奏でていく。
抒情的な旋律が奏でられていき、ハープも入り、
神秘的な雰囲気にもなり、その後は弦楽器中心に展開され、
木管楽器も絡んでいき、サクソフォンも入り、最後静かに終わる。
第三楽章アレグロ・モルトは、弦楽器のピチカートで始まり、
やがて弦楽器が軽快で明るい旋律を奏でていく。
弦楽器の躍動的な動きがなかなか面白い。
金管楽器が鳴り響き、盛り上がりをみせたあと、
再びサクソフォンが活躍し、穏やかになったかと思うと、
打楽器のリズムと金管楽器で盛り上がる。
そのあと弦楽器の抒情的な旋律が奏でられ、
再び軽快な音楽になっていき、木管楽器や金管楽器が活躍する。
明るい軽快さと抒情的な部分のコントラストがなかなかいい。
最後は打楽器と金管楽器中心に盛り上がって最後力強く終わる。
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アレクサンデル・タンスマンの「イーゴリ・ストラヴィンスキー追憶の石碑」を聴く

2023-02-19 19:29:39 | 古典~現代音楽ポーランド編
今回は1897年生まれのポーランドの作曲家タンスマンが、
1972年に作曲した「イーゴリ・ストラヴィンスキー追憶の石碑」について触れる。
今回聴いたCDはメイア・ミンスキー指揮、
スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
3曲で構成されているこの作品の第1曲は「哀歌」であり、
打楽器と木管楽器と金管楽器により神秘的な感じで始まるが、
ストラヴィンスキーが亡くなったことへの重々しい気持ちが、
徐々に弦楽器の奏でる音型と木管楽器で表されていく。
ストラヴィンスキーを失った哀しい気持ちが高ぶったあと、
最後はおさまり、弦楽器と木管楽器中心に静かに終わる。
第2曲「ストゥディオ・リトミコ」なので、
リズミカルな習作とでも言っていいだろうか。
荒々しい部分が終わった後は木管楽器によるフーガ的な展開。
かとおもったら再び不協和音とともに荒々しい感じになり、
そのあとは弦楽器中心のせわしい動きの感じ、
なかなか面白い音楽の展開である。
第3曲ラメントは、フルートと弦楽器で始まる。
ゆったりと弦楽器が音型を繰り返していき、鐘の音も加わる。
最後は穏やかな感じの中で静かに終わる。
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ベドルジーハ・スメタナのマチェイ・コペツキーによる操り人形劇のための序曲「ファウスト博士」を聴く

2023-02-11 21:43:18 | 古典~現代音楽チェコ編
今回は1824年生まれのチェコの作曲家スメタナが、
1862年に作曲したマチェイ・コペツキーによる操り人形劇のための、
序曲「ファウスト博士」について触れる。
今回聴いたCDはテオドル・クチャル指揮、
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
マチェイ・コペツキーは1775年生まれのチェコの人形劇師で、
「ファウスト博士」は彼がよく上演していた演目の一つのようである。
息詰まるようで荒々しい2つの音による音型が繰り返し、
運命的なものを感じさせる重々しい音楽で始まる。
そのあとチェロのソロの旋律に始まり、他の弦楽器も加わり、
フーガのように展開していくが、ここも重々しい感じである。
やがて、その旋律はピアノが奏でるようになり、
続いて弦楽器や金管楽器がその旋律を引き継ぐ。
そのあといったんポルカ風の明るい音楽になるが、
再び暗く荒々しい音楽になる。
最後はその前の明るい音楽の感じに戻り、
盛り上がったところで終わる。
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レオシュ・ヤナーチェックの「シャールカ」序曲を聴く

2023-02-04 22:14:09 | 古典~現代音楽チェコ編
今回は1854年生まれのチェコの作曲家ヤナーチェックが、
1887年から1888年にかけて作曲した「シャールカ」序曲について触れる。
今回聴いたCDはサー・チャールズ・マッケラス指揮、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
歌劇「シャールカ」の序曲にあたる管弦楽曲である。
「シャールカ」は恋人に裏切られた女性が、
女性だけで軍を結成し、男性の軍隊を打ち破る英雄物語。
弦楽器でため息つくような悲しげな旋律で始まり、繰り返される。
そのあともう一つの甘美な旋律が奏でられる。
このあたりは女性の悲しい恋の話を表している感じである。
やがて、戦闘的で荒々しい旋律が繰り返されていく。
再び冒頭の旋律が現れ、甘美な旋律も現れ、
最後は消え入るようにして終わる。
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