Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

芥川也寸志の交響曲第1番を聴く、そして風邪の日々

2013-11-21 05:37:12 | 古典~現代音楽日本編
一昨日帰宅途中から何となく寒気がしたので早目に寝ました。
すると熱が出て、一晩中その熱で眠ることができませんでした。
昨日もその風邪の影響が続き、体調は思わしくありません。
日本編については、今回でとりあえず終わりにしたいと思います。
今回とりあげるのは1925年生まれの芥川也寸志の作品。
1954年に作曲され1955年に改作された交響曲第1番である。
彼の略歴については以前述べたので省略する。
今回聴いたCDは芥川也寸志指揮、東京交響楽団の演奏による。
第一楽章アンダンテは、クラリネット独奏による導入部で始まる。
徐々に他の楽器が加わり、厚みが増し、二つの主題が現れる。
弦楽器の奏でる旋律や打楽器の叩くリズムや盛り上がりの部分など、
何となくショスタコーヴィッチの交響曲を思わせる感じである。
各主題が再現されたあと、最後静かに終わる。
第二楽章アレグロは、軽快で弾んだ旋律が奏でられて始まる。
打楽器や金管楽器も絡みながら盛り上がりをみせていく。
短い楽章でプロコフィエフ的であるが、なかなか聴き応えのある楽章である。
第三楽章コラール:アダージョは、前楽章と対照的でおだやかに始まる。
弦楽器が奏でる旋律は、暗く陰鬱的な感じである。
やがてドラマティックな盛り上がりをいったんみせたあと、
おだやかな感じになり、コラール風な旋律が奏でられていく。
そして金管楽器を中心に再び盛り上ったあと、いったん静まる。
弦楽器と木管楽器による旋律に打楽器がリズムを刻んだあと、
弦楽器中心に旋律を奏でて、金管楽器も加わり盛り上がりをみせ、
クライマックスを築いたあと、静まって最後終わる。
第四楽章アレグロ・モルトは、弦楽器の軽快な主題で始まるが、
この感じはいかにもプロコフィエフの交響曲第5番第2楽章を感じさせる。
疾走するような感じの旋律は木管楽器や金管楽器にも引き継がれる。
中間部はトロンボーンなどが活躍する壮大な感じの旋律が奏でられ、
再び冒頭のせわしない主題が奏でられていき、
徐々にテンポをあげていき、盛り上がったところで最後終わる。

なお、今回までとりあげた日本編のCD等の情報は、
以下のアドレスの日本編各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/ongaku-kenkyu.html#cd_music
参考にしていただければ幸いです。
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柴田南雄のコンソート・オブ・オーケストラを聴く

2013-11-19 05:41:42 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1916年生まれの柴田南雄の作品。
1973年に作曲されたコンソート・オブ・オーケストラである。
彼の略歴については以前述べたので省略する。
今回聴いたCDは渡邉暁雄指揮、
東京都交響楽団の演奏による。
金管楽器と弦楽器によりせわしい感じで始まり、
打楽器も加わって、弦の特殊な奏法もあってか、
多彩な音色と混沌とした音の世界が作り出されていく。
グリッサンドする弦楽器群の音が空間的な音の広がりを作り出し、
打楽器の神秘的な音と、木管楽器群が奏でる音型が絡みあい、
やがて、それぞれの楽器が絡み合い徐々に盛り上がりをみせ、
その音のうねりが大きなクライマックスを作り上げて、
最後はその力を失っていき、最後はおだやかに終わる。
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松村禎三の「ゲッセマネの夜に」を聴く

2013-11-18 06:33:07 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1929年生まれの松村禎三の作品。
2002年に作曲された「ゲッセマネの夜に」である。
彼の略歴については以前述べたので省略する。
今回聴いたCDは湯浅卓也指揮、
アイルランド国立交響楽団の演奏による。
作品はジョットの絵画『ユダの接吻』に、
インスピレーションを得て作曲された。
弦楽器による神秘的な夜を思わせる音で始まる。
金管楽器や木管楽器がそれに絡んで、
旋律を繰り返す中、徐々に楽器数を増やす。
コールアングレの独奏が入るところから曲調は変わり、
金管楽器や打楽器により荒々しい部分と室内楽的な部分を繰り返す。
弦楽器がゆったりと奏でる旋律に、
やがて金管楽器や打楽器が加わり、劇的な盛り上がりが作られ、
そのあと室内楽的な響きの中、ヴァイオリン独奏が旋律を奏で、
神秘的な夜のようすを表現して、最後静かに終わる。
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橋本國彦の交響曲第2番を聴く

2013-11-17 11:20:42 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1904年生まれの橋本國彦の作品。
1947年に作曲された交響曲第2番である。
彼の略歴については以前述べたので省略する。
今回聴いたCDは湯浅卓雄指揮、
藝大フィルハーモニアの演奏による。
第一楽章アレグロ・モデラートは、
ハープとともに第1ヴァイオリンが奏でる第一主題で始まる。
第一主題はとてもロマンティックで、
木管楽器がそれを引き継いでいく。
第二主題はフルートによって示される。
ホルンの吹奏があったあと、展開部に入る。
躍動的なリズムの中で、木管楽器を中心に、
各主題はここで変形され、弦楽器もそれを受け継ぎ、
金管楽器も加わり、壮大な感じで盛り上っていく。
再現部で各第一主題が現れると平和な感じが強く感じられる。
第二次世界大戦が終わったあとに作曲されたこともあって、
平和の喜びが伝わってくる感じもあり、
徐々に金管楽器中心に盛り上って最後は力強く終わる。

第二楽章フィナーレは、行進曲風の主題が奏でられて始まる。
その主題をもとに6つの変奏が展開されていく。
ブラームスのハイドンの主題による変奏曲を思わせる感じである。
最後の第6の変奏は金管楽器中心に華やかな感じである。
この変奏が終わるとスケルツァンドの部分となり、
第一楽章の主題をもとに旋律が軽快に奏でられ、
ハープの響きに導かれ、最後のマエストーソの部分に入る。
金管楽器中心にこれまでの主題が力強く奏でられ、
平和を示すような鐘の音が鳴り響いていく。
そして鐘の音が奏でる主題に乗って、
管弦楽全体で盛り上って最後おだやかに終わる。
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山田一雄の大管弦楽のための小交響楽詩「若者のうたへる歌」を聴く

2013-11-15 05:35:04 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1912年生まれの山田一雄の作品。
1937年に作曲された大管弦楽のための小交響楽詩「若者のうたへる歌」である。
彼は1931年東京音楽学校のピアノ科に入学し、
レオ・シロタにピアノを師事し、
作曲をクラウス・プリングスハイムに、
指揮をヨーゼフ・ローゼンシュトックに師事した。
その後は作曲家・指揮者として活動したが、
やがて指揮者としての活動が中心となった。
1953年からは東京藝術大学の教師となり、
教育活動にも力を注いだようである。
今回聴いたCDはドミトリ・ヤブロンスキー指揮、
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
短い駆け抜けるような前奏のあと、
コールアングレが主題を奏でていき、
それをアルト・サクソフォーンなどが受け継いでいく。
その旋律は日本的情緒もある一方で、
後期ロマン派を感じさせるような響きをもっている。
金管楽器中心に盛り上がりをみせたあと、
再びコールアングレが主題を奏で、
それを他の木管楽器が引き継いでいく。
アルト・サクソフォーンが再び主題を奏でたあと、
コントラバスとチェロだけが残り、最後消え入るようにして終わる。
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