Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37を聴きながら、二俣川から三ツ境まで歩く

2010-12-31 10:04:05 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日は二俣川から三ツ境まで往復しました。
途中聴いたのは、1770年生まれのベートーヴェンの作品。
ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37は、1800年に作曲された。
聴いたCDは、アンドレイ・ガヴリーロフのピアノ、
ユーリ・テミルカーノフ指揮、ソヴィエト国立交響楽団の演奏によるもの。
ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37については以前ブログで触れたが、
改めてこの機会で演奏者を中心に簡単に触れておこう。
第1楽章アレグロ・コン・ブリオは、ソナタ形式で書かれている。
管弦楽全体で冒頭から奏される主題は悲愴感があるが、力強い。
ピアノが入り、その勇ましく悲愴感ある主題を奏でていくが、
ガヴリーロフのピアノは男性的で力強い演奏である。
ライヴ録音のため音質はよくないのだが、
管弦楽もテミルカーノフの指揮の下、情熱的な演奏をしている。
カデンツァの部分で、力強く演奏するガヴリーロフのピアノには、
先日のミケランジェリと比較するとミスタッチが目立って聴こえてしまう。
比較すると仕方ないが、それを考えるとミケランジェリのライヴ録音はすごいわけだ。
このカデンツァのあとのコーダで、悲愴感を持ちつつも堂々と終わる。

第2楽章ラルゴは、複合三部形式で書かれており、
ピアノ独奏から始まるこの曲は前楽章とは対照的に牧歌的である。
ガヴリーロフも甘美で、歌うような旋律を奏でていく。
ピアノが伴奏に回り、フルートが旋律を奏でていく部分も印象的だ。
叙情的なピアノとやさしく奏でる弦楽器の競演が続き、最後は静かに終わる。
第3楽章アレグロは、ロンド形式で、ピアノが主題を最初に奏して始まる。
これをピアノが繰り返し、管弦楽がそれを受け継いでいく。
このあとはその主題をもとに両者の競演が続き、曲は進行していく。
管楽器が奏でるもう一つの牧歌的な主題が現れ、これをピアノも受け継ぎ、
その後は最初の主題がフーガ風など様々な形で扱われていく。
ロマン的な部分は後のメンデルスゾーンを感じさせるものでもある。
強烈な音で叩くティンパニは大げさではあるがソ連の管弦楽らしい部分だ。
最後のコーダはプレストで、軽快にしかし堂々と終わる。
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ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73「皇帝」を聴きながら、子安から川崎まで歩く

2010-12-30 09:16:56 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日は子安駅から国道一号線に入って、川崎駅まで歩きました。
子安駅から大口にかけての商店街をいつも一号線沿いに歩く時、
横目で見ているだけだったので、その中を歩くことができて新鮮であった。
神明町にあるたけくま酒店に行き、正月用に日本酒を買いました。
途中聴いたのは、1770年生まれのベートーヴェンの作品。
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73「皇帝」は、
1808年から1809年にかけて作曲され、1811年初演された。
聴いたCDは、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリのピアノ、
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮、ウィーン交響楽団の演奏によるもの。
1979年のライブ録音による有名な盤であるが、ずっと以前に買ったまま、
聴いていなかったので、今回開封して聴いてみることにした。

第1楽章アレグロは、ソナタ形式で書かれている。
管弦楽のトッティに続き、ピアノ独奏が入り、これを繰り返す序奏に続き、
堂々とした主題が管弦楽によりゆったりとしたテンポで奏される。
そしてピアノが入り、この主題を奏で、ピアノ独奏がこの主題をもとに
これを変形させながら、甘美的に、しかし時にダイナミックに演奏していく。
そして管弦楽とピアノの競演が続くが、さすがミケランジェリらしく、
ピアノの音へのこだわりがあるのだろうなと思わせるくらいに、
ピアノの一音一音がはっきりと聞こえ、リズムも冴えている。
管弦楽はそれを邪魔しないようにうまくサポートしている感じだ。
ピアノと管弦楽が互角に競演している感じで、まさに協奏曲らしい。

第2楽章アダージョ・ウン・ポコ・モッソは、変奏曲形式による楽章である。
弦楽合奏によりゆったりとしたテンポで田園風かつ叙情的な旋律を奏で、
そこに木管楽器が時々加わり、やがてピアノが入り甘美的に旋律を奏でていく。
ここからはピアノ独奏中心に音楽は進行し、ミケランジェリのピアノが冴える。
楽章の最後には第3楽章の動機がゆっくりと奏され、そのまま第3楽章に入る。
第3楽章アレグロは、ロンドとなっているが、ソナタ形式ともみることができる。
軽快な旋律がピアノによって奏され、管弦楽がその主題を繰り返す。
そのあとピアノ独奏中心に進行し、繊細な部分とダイナミックな部分が交互に現れ、
ミケランジェリの素晴らしい演奏を聴くことができ、美しいピアノの音が心地よい。
最後は管弦楽のトッティで堂々とした感じで全曲を閉じる。
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品19を聴き、西谷から二俣川まで

2010-12-29 17:26:32 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日は西谷から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは、1770年生まれのベートーヴェンの作品。
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品19は、1795年に作曲された。
作曲年代は早いのだが、ピアノ協奏曲第1番の出版よりあとの
1801年に出版されたため、ピアノ協奏曲第2番となっている
昨日聴いたCDはイェフィム・ブロンフマンのピアノ、
ディヴィッド・ジンマン指揮、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏による。
第1楽章アレグロ・コン・ブリオは、ソナタ形式で書かれている。
管弦楽のみで始まる冒頭の部分はモーツアルトなどを思わせる。
ピアノが入り、ピアノは軽やかに旋律を奏でていく。
冒頭の主題はピアノによって自由に変形され、展開されていく。
ここでピアノが奏でる音楽はモーツアルトからの影響を強く感じさせる。
再現部のところでのホルンの吹奏がよく、ピアノと他の管楽器が絡んでいく。
カデンツァの部分もブロンフマンが弾くピアノが軽やかで、心地いい。
そのカデンツァが終わり、管弦楽が入り、最後颯爽とした感じで終わる。

第2楽章アダージョは、変奏曲形式による緩徐楽章である。
管弦楽により示される主題を受け継ぎ、ピアノが入り、
甘美な旋律を奏でていき、管弦楽もそれを支えていく。
ピアノが中心に活躍し、モーツアルトの影響を強く感じさせるが、
ピアノという楽器の甘美な部分を堪能させてくれる楽章である。
牧歌的な感じの中、最後は穏やかな感じで終わる。
第3楽章モルト・アレグロは、ロンド形式で書かれている。
ピアノが軽快な主題を奏で、管弦楽もそれを受け継いでいく。
そのあとピアノが活躍し、軽やかに旋律を奏でながら、
管弦楽との競演を続けていき、冒頭の主題も何度か繰り返され、
最後ピアノと管弦楽と一緒になり、堂々とした感じで終わる。
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調作品58を聴く

2010-12-28 14:51:24 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日はウォーキングを休み、夕方は横浜の浜昇で飲む。
今回とりあげるのは、1770年生まれのベートーヴェンの作品。
ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58は、1806年に作曲された。
昨日聴いたCDはフリードリヒ・グルダのピアノ、
アンドレ・クリュイタンス指揮、スイス・イタリア語放送管弦楽団の演奏による。
第1楽章アレグロ・モデラートは、ソナタ形式である。
ピアノが叙情的に語るように主題を奏で、弦楽器がそれを引き継ぎ、
主題が管弦楽により提示され、ピアノが再び入り協奏的になっていく。
ここでは円熟を増したベートーヴェンの作曲技法を見ることができる。
繊細さとダイナミックな部分の両面を見せながら、管弦楽と競演していく。
もちろん、ここで聴かせるグルダの演奏は両面をうまく表現し、素晴しい。
カデンツァの部分でみせるグルダの演奏も流れるような音がとても美しい。
カデンツァが終わると管弦楽も入り、最後は堂々とした感じで終わる。

第2楽章アンダンテ・コン・モートは、自由な形式で書かれている。
弦楽器中心にユニゾンで旋律が重々しく奏され、ピアノ独奏が入り、
それとは対照的な感傷的な旋律が奏され、両者が対話するかのように繰り返され、
時々は絡み合っていき、やがて即興的なピアノ独奏がしばらく続き、
管弦楽が入る中、ピアノが感傷的な旋律を奏で、最後は静かに終わる。
第3楽章ヴィヴァーチェは、ロンド形式で書かれている。
管弦楽はベートーヴェンらしい堂々とした旋律を奏で、
ピアノ独奏はそれに絡んでいき、競演が続いていく。
グルダが見せるピアノ演奏はここでもさすがなものである。
ドラマティックな短いカデンツァ演奏を経て、管弦楽が入り、
最後は主題を中心に一気に盛り上げて堂々とそして華やかに終わる。
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15そして二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-12-27 06:33:48 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1770年生まれのベートーヴェンの作品。
年末はベートーヴェンの協奏曲をとりあげていこう。
ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15の作曲時期は調べると、
1798年が一般的だが、1794~95年の間とか、1796~97年の間とあり、
改訂の部分も含めれば成立時期が1795~1801年の間と書いているものもある。
諸説あるような感じだが、ここでは1790年代ということにしておこう。
今回とりあげるCDはグレン・グールドのピアノ、
ヴラディーミル・ゴルシュマン指揮、コロンビア交響楽団の演奏による。

第1楽章アレグロ・コンブリオは、ソナタ形式である。
最初のオーケストラだけの部分は軽快で、モーツアルト風である。
ピアノが入ってきて、流れるような旋律が奏でられていく。
グールドのピアノによるものは今回開封して聴いてみたが、
軽やかな感じの演奏はとてもあっている。
カデンツァはグールドによるもので、バッハ風である。
対位法風にやるところは彼らしいが、ちょっと違和感がある。
若々しいベートーヴェンらしさがみられる楽章である。
第2楽章ラルゴは、ゆったりとした三部形式による楽章で、
クラリネットなど木管楽器が牧歌風な雰囲気を漂わせ、
ピアノは甘美な旋律を奏でてロマンティックで官能的でもある。
第3楽章ロンド、アレグロ・スケルツァンドは、
ピアノが主題となる旋律を冒頭で奏で、管弦楽がそれを繰り返す。
この旋律をグールドは速いテンポで奏し、音楽は軽快なテンポで進んでいく。
この楽章は一番ベートーヴェンらしさがでている感じがする。
最後は一気に駆け抜けていくような爽快な感じで終わる。
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