ダイアモンドの詩篇とカディッシュを聴きながら西谷・二俣川間を歩く

昨日は、西谷から二俣川まで歩いた。
途中聴いた音楽は、1915年生まれのダイアモンドの作品。
ＣＤの英文で書かれた解説書によると、
ニューヨーク州生まれの彼は、1950年代にイタリアに渡り、
1965年にアメリカに戻ったようだ。

詩篇は、彼が尊敬するオスカー・ワイルドと女優サラ・ベルナール
（彼と親交のあった彼女は「サロメ」を演じた）
などの著名人が埋葬されているパリのペール・ラシェーズ墓地に
ダイアモンドが訪れた1936年に作曲され、
その墓での遭遇にインスピレーションを得たようだ。
曲はアンドレ・ジイドに捧げられているようだ。
1937年にはハンソンの指揮で初演されたようだ。
冒頭は重々しい沈鬱な感じでゆっくりと始まる。
そのあと、音楽は早いテンポになるが、
音楽は現代的で荒々しい野性的な曲となる。
その中間部を過ぎると再び静かな音楽に戻る。
基本的にはＡＢＡの３部構成で作られた作品である。

「カディッシュ」は指揮者ジェラード・シュウォーツが、
チェロ奏者ヨー・ヨー・マのために作品を作曲してはどうかと
1987年にダイアモンドに話しをもちかけて作曲されたようだ。
カディッシュは古代ヘブライの死者への祈りを捧げる人を意味する。
最初は、チェロとピアノのための作品として構想されたが、
最終的にはチェロと管弦楽のための作品として作曲されたようだ。
最初の短い序奏に続き、チェロのソロが始まる。
語りかけるチェロに他の楽器がいろどりを加えていく。
音楽は感傷的でロマンティックな部分が見られる。
最後はチェロが祈るような感じで静かに終わる。
聴いたＣＤのチェロの演奏は、なぜかシュタルケル。
指揮者は、ジェラード・シュウォーツなのだが、
なぜヨー・ヨー・マではないのかはわからない。
でも、巨匠シュタルケルの演奏は、やはりここでも健在である。