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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

川内原発停止せよ、間断なく起きる地震の設定がない

2016-04-17 | 原発と再生可能エネルギー
熊本は火国(肥国)で肥後と呼ばれる。火の国は活火山阿蘇のことであろうが、この言葉は地元では誇りをもって語られる。その熊本が、間断なく揺れる直下型地震に揺れている。
布田川断層帯に沿って地震が起きている。地震そのものの規模はさほどではなくても、直下型あるいは震源が浅いと莫大な被害をこうむることになる。地震の規模そのものより、地上で実害を受けるの人間社会の問題の方が格段に大きい。
当地、根室台地で北海道最大級の直下型地震が、約60年前に起きている。誰も亡くならなかった。ほとんどの住宅は倒壊したが、人々はたんこぶができたくらいと笑い飛ばす。住宅の下敷きになっても、人も牛も生死にかかわるような事態は起きなかった。社会も騒がない。人間社会が受けるダメージが小さかったからである。
翻って、現代はそうはいかない。巨大な建造物に必須のインフラが人間社会を形成しているからである。建造した道路は崩壊するし、水道も電気も遮断されると生活できない。建造物も巨大化されて、下敷きになると死亡する例も少なくない。便利に生きた分巨大化する建造物がこうした時には負担になる。その典型的な例が原発である。

上図を見ればわかるように、頻発する地震群の活断層の東の延長上には伊方原発、西には川内原発がある。原子力防災担当相を兼務する丸川珠代環境相は昨日(16日)の政府の地震非常災害対策本部会議で、稼働中の九州電力川内原発について、「原子力規制委員会において停止させる必要はないと判断されている」と報告した。
さらに「今回の地震で川内原発で観測された地震動は最大で12・6ガルとなっている。これに対し、原子炉運転中に自動停止させる設定値は80~260ガルに設定されている。」と述べた。ベースロード電源と位置付ける安倍晋三の意向に沿ったものである。
直下型地震が今回まだ受けていないことを前提にした発言である。安全性の保障をするものではない。さらに川内原発は、620ガルまで耐えられると発言している。この大臣は福島原発の安全基準は根拠もなく決められていると発言する無知な女性である。今回もその延長上にあるが、活断層上の原発を、間断なく繰り返される熊本地震を見て、不安を抱いた人は少なくはない。因みに地表で受けた最も大きな振動エネルギーは、2008年の宮城内陸地震の4022ガルである。大臣の発言は何の保障にもなっていない。
二日目や三日目の度重なる揺れで、倒壊した建造物は少なくはない。事実死者は日を追って増加している。丸川発言のように、仮に一時の地震に耐えられたとしても、間断なく襲う地震、揺れについての評価はないもない。原発稼働のための後付け評価は、再稼働しか考えていないからである。川内原発を直ちに停止させよ。
コメント (2)
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