洞爺湖サミットから3ヶ月経った。日本は、もう忘れた人が多いかもしれないが”フクダドクトリン”なるものを提案したのである。環境問題で。世界の主導権をとるというものであった。
程なく発表されるはずだった、世界に先駆けるか世界を先導するようなものが何も出てこない。そ りゃそうだろう、本人はさっさと政権を投げ出してしまった。お恥ずかしい話である。
もうそろそろ日本も取り組んでなければならない排出権取引は,なにも提案されていない。ヨーロッパもアメリカの一部の州ではすでに具体的な動きが始まっている。
日本は低炭素社会へ向かう覚悟も意気込みもないようである。何しろ、選挙をいつやるかでそれどころではない。与党も野党も同じである。国会の質問も回答もそのパフォーマンスの場でしかない。日本の政治家たちは政局しか考えないのか。
炭素制約を一般社会的な通念としての定着を図るどころか、産業界の抵抗が強く政府は顔色を見ているのではないかと思われる。経済成長にとってマイナスになるというのである。日本は京都議定書すら履行していない。日本では一部の企業や自治体などがようやく、カーボンオフセットへの取り組みを試みている程度である。政府はサミットで見せた環境対策に取り組む姿勢をを反古にする気なのかもれない。何のためのサミット会議だったのか。