田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

アイム・ソー・エキサイテッド!(LOS AMANTES PASAJEROS)

2015年06月15日 07時15分42秒 | 日記

 マドリードからメキシコシティへと向けて飛び立ったものの、機体トラブルが発生して上空を旋回し続ける旅客機。ビジネスクラスを担当するオカマの客室乗務員トリオは、乗客の不安を少しでも和らげようと、歌って踊り、さらには不気味なカクテルを作る。しかし、不吉な予言をするアラフォー女性、何かとクレームをつけてくるSMの女王様、泥酔状態の新婚カップルなど、クセのある乗客たちの言動が、機内をさらなる混乱に陥れていく。(シネマトゥディより)

 

 

 

 今頃すみません。実は見逃していたので、録り置きしてました。しっかしまぁ、アルモドバル監督も、あれほどシリアスな「私が生きる、肌」を撮った後にこれほどおバカな映画が作れるなんて、やっぱり奇才ですなぁ。

まったく・・・おバカすぎて開いた口がふさがらないほど(笑)。このセットも、ビジネスクラスにしては座席が狭苦しい感じがするし(わざと?)、CAが全員オネエってどんな航空会社よ(笑)。いや、べつにオネエに偏見を持っているわけではありません。私、もし当たっても平気ですが、荒唐無稽な設定だなぁ、と思って。

一番に名前が書かれているアントニオ・バンデラスやペネロペ・クルスは、冒頭にちょっと出てくるだけですが、それがそもそもの事件の発端になってるんだからすごい。

ともかく、この航空機は、車輪が一つ出ないとかそんな理由でスムースに着陸できないため、緊急に受け入れてくれる空港を探して旋回しています。でもなかなかないんですね、受け入れてくれるところが。そうこうしているうちに、乗客がおかしいと気付き始めて騒ぎ始める、というお話です。

こんなとき、リーアム・ダディ・ニーソンがいたら、乗客を黙らせてすっぱり解決となるのでしょうが、このCAたちはいけませんね、薬を盛って乗客を眠らせてしまったりします。それもエコノミーの人たちだけスタッフごしに。ここ、問題にならなかったのかしら。

眠ってないビジネスクラスの乗客も、変な奴ばっかで次々といろんなことが起きてしまいます。機長や副機長までみ~んなバイセクシャルだったりするから、話もややこしくなるんですね。

しかし、不思議なことにすべて幸せな方向に収束してゆきます。偏見かもしれないけれど、これがラテン気質のいいところなのかな。終わってみると、みんなハッピー、見ている方もなぜかハッピー。すごい才能ですね。アルモドバル監督、万歳!

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マッドマックス(1979)(MAD MAX) マッドマックス2(1981)(MAD MAX 2・THE ROAD WARRIOR [米・再])

2015年06月13日 18時29分43秒 | 日記

 近未来、暴走族と戦いを繰り広げる警官たち。友人に続いて妻と息子を殺されたマックスは遂に暴走族への復讐に出る。舞台がオーストラリアの原野だからこそ成し得たカーチェイス・シーンの凄さで、一躍豪映画界を世界に知らしめた傑作アクション。(allcinemaより・「マッドマックス」)

 

 

 前作よりさらに数年後、石油危機を迎え荒廃した世界。凶悪な暴走族と戦いながら荒野の中で生活を続ける一団に救われたマックスは用心棒として彼らに協力する。カー・チェイスを中心としたスタント・シーンはますます過激となりアクション映画としての充実度は高いが、この作品で特筆すべきなのはその異様な世界観である。改造バイクにまたがったモヒカン刈りの暴走族や、所々に機械が取り入れられた住居等、荒廃した近未来をリアルに描き出した独特の作品世界は、後の同趣向作品群(特にイタリア製)で幾度も真似される事になった。(allcinemaより・「マッドマックス2」)

 

 

 もうすぐ新作「4」が封切られるにあたって、未見だった作品を見ておこうと思い鑑賞。とりあえずは2本。し、しかし、なんなんだ!このmadさは!

おばさんとなった今、DVDでこの作品を見ても何がそんなによかったのか、理解できませんでした。日々大きな波が起きないよう、注意深く仕事をこなしている身としては、もはやこんな世界感を楽しむことはできません。恐ろしいばかりです。

日々の糧を得るためなら何だってする、という観点からすれば、暴走族の彼らと私は同じかもしれません。むしろ、彼らはどうやって日々の生活の糧を得ていたのかと不思議に思います。あれだけの人数の食料は、すべて奪っていたのでしょうか。生活に必要なものは全部奪うことができるほど世界に存在したのでしょうか。

理屈抜きに楽しまなくてはいけない作品と、頭でわかってはいても、あまりに意味のない残虐さの連続に閉口してしまいました。歳を取るのは悲しいことですね。日々の生活に追われるあまり、もうこんなことに興奮するエネルギーが残ってないんですね。

スピルバーグ監督のように、いつまでも少年の心を忘れない、夢を追い続ける大人になりたかったです。そんな悲しさを感じた映画でした。

 

 

 

 

 

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誘拐の掟(A Walk Among the Tombstones)

2015年06月10日 07時23分43秒 | 日記

 「96時間」「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソン主演で、米作家ローレンス・ブロックによるミステリー小説「獣たちの墓」を映画化。原作は、元ニューヨーク市警の酔いどれ探偵マット・スカダーを主人公にした人気シリーズの第10作。1999年、ニューヨークでは連続誘拐殺人事件が人々を震え上がらせていた。犯人は身代金を奪うと人質を変わり果てた姿で返すという残忍かつ狡猾な猟奇殺人鬼で、引退した刑事マット・スカダーは事件被害者から犯人探しを依頼される。そんな折、新たにひとりの少女が誘拐される事態が発生。スカダーは交渉不可能と思われる相手と対峙する。監督・脚本は「マイノリティ・リポート」「アウト・オブ・サイト」の脚本家として知られるスコット・フランク。(映画.comより)

 

 

向こうでは随分前に公開された作品だそうで、日本ではなんか他のアクション作に便乗するかのような公開だったから「また~似たようなものばかり」なんて思ってしまいますが、そんなことはないようですね。

ま、でも、アクション作に変わりはないわけで、今回リーアムは無許可の私立探偵という設定です。もちろん、昔は腕利きの刑事でした。心に深い傷を負う事件で刑事をやめ、無許可で営業してますが、実体はやばいことも引き受ける飲んだくれで、定期的に「アルコール依存症の会」にも出席しています。昼間から飲んだくれてる姿を見ると「あれ?ラン・オールナイトだったかな」と非常に混乱します。その上、事件の依頼人が若いイケメンで、彼が密接に絡んでくるので、ますます「ラン・オールナイト」の息子と混同します(私がアホなだけ?)。

ともかく、ヤクの売買で利益を上げ、裕福な暮らしをしている売人だけが狙い撃ちに遭う猟奇殺人事件です。彼らは身代金も要求しますが、殺人そのものも楽しむ(そして混乱している家族を見て楽しむ)変人でもあるので、どれだけ大金を渡しても人質(大方は美しい妻か娘)が無事で返されることは少ないのです。

警察に届け出ることができない売人たち。そこで、「アルコール依存症の会」で知り合った若者が「兄を助けて欲しい」とリーアムに持ちかけ、話は始まります。兄の家に行ってみると、なんとも瀟洒なおうち。そして、弟は外で待っていると言う。うさんくささ満開(笑)。彼(兄)は妻を殺されていたのです。しかも死体は細かく切り刻まれて。

最初はヤクがらみの事件を断るリーアムでしたが、犯人たちのあまりな仕打ちに衝撃を受け、この兄弟に協力するようになります。ここからはさすがにプロ!いろんな事件や事実との関連、リーアムはサクサクと捜査を進めてゆきます。そして起こった類似事件。標的はまたもや裕福なヤクの売人。誘拐されたのは娘です。犯人たちはリストを持っているんですね。

父親(!)に取って代わり自ら交渉するリーアム。「人質を無事に帰さない限り、金は渡さないことをわからせるんだ!」ビビる父親に言い聞かせます。さすが元祖(?)強いダディ。

主演のリーアムはどこまでもカッコいい。飲んだくれてるけど、カッコいい。渋い。なので、犯人たちが誰かと言う謎解きの要素は薄く、わりと早くにわかってしまうし、多分彼らも賢いけれど異常、みたいな設定だと思うんだけど、その辺がうまく描かれていなかったように思うのが残念なところです。

本当の男は口数も少なく、人のことに深入りしたりしない。その辺が、ヤクの売人・兄や途中で知り合うホームレスの黒人少年に対しても徹底されていて気持ち良かったです。

この少年は、才能があるのに親に捨てられホームレスになっている設定で、今回はリーアムも余計な世話まで焼いていなかったけれど、万が一この作品がシリーズ化されたりすると、密接に関わって来るんだろうなぁ、という予感はします。それはそれでおもしろいと思いますが。

それにしても、観客少なかったなぁ(笑)。

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メイズ・ランナー(The Maze Runner)

2015年06月08日 07時44分26秒 | 日記

 アメリカで大ヒットを記録したジェームズ・ダシュナーのティーン向け小説をもとに、謎の巨大迷路に閉じ込められた若者たちの運命をスリリングに描いたサスペンススリラー。高い壁で囲まれたエリアに、記憶を失った1人の少年が姿を現す。そこには月に1回の頻度で彼と同じような若者が生活物資と共に送り込まれており、彼らはコミュニティを形成して暮らしていた。エリアの周囲には巨大な迷路があり、その謎を解明しなければ外界へ戻ることはできない。迷路の扉は夜になると閉ざされ、朝が来るまでに内部の構造が変化してしまう。若者たちは脱出を図るべく迷路の探索を続けるが……。キャストには「インターンシップ」のディラン・オブライエン、「17歳のエンディングノート」のカヤ・スコデラーリオ、「なんちゃって家族」のウィル・ポールターら若手注目株が集結。(映画.comより)

 

 

 

 予告を見て「おもしろそうだなぁ」と思っていたら、近くのイオンシネマで「ラン・オールナイト」「チャッピー」そしてこの映画と、気持ちいいくらいに上映時間が連続してたので、一日で鑑賞して来ました。

しかしなぁ・・・私って、おばさんだから、こういう類のティーンズムービーを楽しめなくなっちゃったんだなぁって、しみじみ感じることになってしまいました。いや、とっくに自覚してるんですが、あるいはおもしろいかも、と思ったのです。

結論から言うと、「ハンガーゲーム」となにほども変わらない印象を受けました。どちらも若者が主人公なので、当然と言えば当然なのですが。そして、ずるがしこそうな大人に支配されそうになっている。いや、支配されてる。「メイズランナー」も3部作と聞いてますから、これから若者の反撃が始まるんでしょうね。

役者さんで言うと、ほとんど知らない人ばかりだったのですが、1人保守的なメンバーで腕っ節が強い男の子が「ナルニア」や「リトルランボー」に出てた子でした。顔がやんちゃなので、今のところこう言う役ばっかやってるみたいです。

迷路はよく出来てると思います。自ら動くなんてすごい発想!その割には彼らを襲うクリチャーが本当に気色悪くて古典的。

これからどういう展開になってゆくのか。案外意表を突く展開になってゆくのかもしれません。無事に続編が公開されるほど観客が入ってればいいのですが。

 

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チャッピー(Chappie)

2015年06月04日 08時26分21秒 | 日記

 「第9地区」「エリジウム」のニール・ブロムカンプ監督が、「第9地区」同様に南アフリカ・ヨハネスブルグを舞台に設定し、成長する人工知能を搭載したロボットをめぐる物語を描いたオリジナルのSF作品。2016年、南アフリカのヨハネスブルグでは、テトラバール社の開発した警察ロボットが配備されて注目を集めていた。ロボット開発者のディオンは、自ら考え、感じる人工知能(AI)を独自開発し、スクラップ寸前の1台のロボットに密かにAIをインストールしようとする。しかし、その矢先にストリートギャングに誘拐されてしまい、AIをインストールして起動したロボットは、ギャングの下でチャッピーと名付けられ、ギャングとしての生き方を学び、成長していく。そして、ディオンのライバルでもある科学者ヴィンセントにチャッピーのことが知られ、その存在を危険視するヴィンセントによって、チャッピーは追い詰められていく。ブロムカンプ監督の盟友シャルト・コプリーが、モーションキャプチャーによってチャッピーを演じた。デブ・パテル、シガニー・ウィーバー、ヒュー・ジャックマンが共演。(映画.comより)

 

 

 

 ニール・ブロムカンプ監督のまたまた南アフリカが舞台の映画。でも、主だった俳優さんたちはみなハリウッド映画で見たような顔ばかりです。まぁ微妙な違いはあるのかもしれませんが。

今回は、シガニー・ウィバーがCEOを務める軍事企業のお話です。近未来のヨハネスブルグでは犯罪が多発し、もはや人間の手に負えなくなっています。そこで、銃で撃たれても死なない兵器ロボットを開発し、主だったところは人が押さえるにしても、現場に突入するなど、危険な任務はロボットが負うようになっています。

ロボットの開発部門では、学者肌のデヴ・パテルと元軍人のヒュー・ジャックマンがいて、デヴは、いつか人間の感情をも理解する「進化する人工知能」が可能だと信じて日々研究を重ねています。かたやヒューは、「ロボットになにが理解できる。人が操るしかない」と信じて、より強いロボットを作って自分がすべてをコントロールしようとしています。

描き方としては、腕っ節は強くても研究者としての才能が劣るヒューが、デヴに嫉妬しているような感じです。しかし、デヴも理想を求めるあまり、利潤を追求する会社にその考えを認めてもらえず、こっそり廃棄処分のロボットに人工知能を搭載する、という暴走をやってのけてしまいます。

しかし、治安の悪い街にはギャングが溢れ、そのロボットは彼らの盗みに遭ってしまいます。デヴのようなか細い研究者はギャングたちに殴られたらおしまい。抵抗するも何も、彼らには「一つづつ覚えさせるんだ」などという理想論は通じません。いきなり、街でも生きてゆけるよう、言葉から行動まで叩き込まれてしまいます。

彼らはどうしようもないクズなんですが、それでもチャッピーは「マミー」「ダディー」といってなつき、期せずして犯罪に加担してしまうことになります。

「それみたことか」とばかりに自分のロボットをひけらかそうとするヒュー、感情を持ち始めたチャッピーを助けようとするデヴ、それなりにチャッピーをかわいがるギャングたち、彼らが入り乱れてのクライマックスとなります。

そして、ラストは驚愕の展開へ。ちょっと予想外でしたね。安易といえば安易なんですが、う~ん・・・。でも、個人的にはちょっと肩透かしかな。

最終的には悲しかったですね・・・。なんでこうなるのか。ヒトって本当に罪深い。別に宗教をやっているわけではありませんが、なんでもっと仲良く、理性的に暮らしてゆけないのかな・・・とは思います。もちろん、そんな理想郷あるはずないのですが。悲しい。

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