今年に入ってから「糖質」のことばかりを話題にしています。
きっかけはツイッターでした。
ツイッターで糖質制限という言葉を知り、これは歯科にとって重要な
キーワードになると確信し、のめり込むように調べ始めました。
そんな気持ちの経緯をツイッターに投稿しました。
そしたらToothbrush_Aidの仲間である「かずの歯科小児歯科」
数野英文先生がブログにまとめて下さいました。
http://kazunoshika.blog.shinobi.jp/Entry/91/?utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed
以下はそのまとめていただいた文章を逆輸入したものです。
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糖尿病が歯科疾患に影響があることは卒直後に実感していました。抜歯窩治癒不全の糖尿病患者さんを経験したからです。1週間で治るものが2ヶ月かかりました。この時は組織に栄養が行っていないから治りが悪いのだと思っていました。
大学病院では糖尿病患者さんで気をつけるべきは、易感染性と術中の低血糖だと習いました。だから術前の抗生物質投与と術中の低血糖症状に気を配りました。しかし、術前に抗生物質を投与し術後にこまめに消毒しても治癒促進に効果は感じられませんでした。(スパッと治る人もいますが。)
大学病院を辞めて一般歯科が中心になると歯周病との闘いになります。とにかく糖尿病があると治らない。治らないどころか進行を止めてコントロールすることさえもできない(治る人もいますが)。逆に糖尿病がなければ歯周病は治せる病気だ、という感触ももちました。
そのうち糖尿病と歯周病の関係がかなり科学的に解明されるようになりました。血糖値が安定すれば歯周病はコントロールしやすくなる、歯周病が安定すれば血糖値がコントロールしやすくなる。この好循環に持っていけば糖尿病患者さんの歯周病が治せるようになるのではないかと期待しました。
そこで糖尿病の患者さんの医科での治療を全力で応援するようになりました。歯周病治療がうまく行くことを願って。ところが患者さんが頑張れば頑張る程、歯周病の治療がうまくいかなくなりました。
病院で指導されるカロリー制限を真面目にやる人ほど、歯周病の治りが悪くなっていきました。
血糖値が下がっているのに歯周病は改善させられない。自分の歯周病治療のレベルを疑いましたが、糖尿病がなければ気持ちよく治るのです。
不思議なのは医者の言うことを聞かずに好き勝手に食事をしている人の歯周病が悪くならないことがあったことです。
医科で血糖値を下げても歯周病は改善させられないのではないかとショックを受けているところへ、糖尿病とは診断されていないのに歯周病のコントロールができない人がいることに気がつきました。歯ぐきの状態がどうみても糖尿病からくるものなのに、医科で検査すると糖尿病ではないと診断されます。
そんな中、ツイッターで紹介された江部康二先生の
「主食を抜けば糖尿病は良くなる」を読みました。
それまでの疑問の全ての答えが書いてありました。
血糖値を上げるのは糖質、
糖質を制限しなければ糖尿病は治らない。
これはそのまま糖質を制限しなければ歯周病は治らない、ということに繋がります。
改めて糖尿病の患者さんに糖質についての問診をし直しました。食べてる、食べてる。主食とされる炭水化物を差し引いでも、糖分の入った甘いものを相当量食べています。医者に黙って食べてるか、医者公認で食べてる場合もあります。
糖尿病と診断されていなくても、糖質を摂って血糖値が上がると歯周病になる危険があります。私が今年から歯周病の患者さんに甘いものを控えるように話し始めたのは、以上の理由からです。
ついでに自分も糖質制限を実践して、とても快調です。
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糖質制限が歯科疾患の予防に大きく貢献すると確信しています。
歯を磨くことと同じくらい当たり前に「糖質制限」の話をして行こうと思います。