先日、腸についてのセミナーに参加してきました。
以前、藤田 紘一郎先生の「脳はバカ、腸はかしこい」という本をご紹介しました。
http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20130311
すでにそういう雰囲気がありますが、これからは腸がブームになるでしょう。
以下、セミナーの概要です。
腸内細菌叢を変えることは至難の業、といいますか
不可能に近いです。
善玉菌を増やし悪玉菌を減らしたいところですが、直接
それを達成する方法はありません。
そういう環境をつくり、間接的に少しでも改善させようとする
しかありません。そういう商品開発はされていますし、今後も
増えるでしょう(プロバイオティクス、プレバイオティクス)。
ヨーグルトを食べても、その中の善玉菌が胃酸をくぐり
抜けて腸まで達する可能性は少ないです。
商品開発者の方々も腸に届かせることを命題としていますが、
これがまた至難の業なのです。
ちなみに、細菌を善悪に分けたのは人間であって、両者とも
必要な仕事をしています。悪玉といわれる菌もなくてはなら
ないものなのです。
悪玉菌は便通を不快にしたり嫌な匂いのガスを発生させますが
、必要だから行っています。下痢や便秘にも意味があって、そう
なる原因があるから悪玉菌がそういう仕事をしています。
もちろん、通常の便通になるような環境づくりは大切です。
第二の脳と呼ばれる腸には独立した神経系と免疫系があります。
原生動物の頃から獲得されていたこの腸管免疫はとても賢く、
適切に身体の状態を把握し身体に有害なものを排除する機能
があります。
下痢は優れた異物排除システムなのです。
また、腸内細菌叢と口腔内細菌叢は連動します。
腸の具合が悪いと口の中も調子が悪くなり、その逆もあります。
そして、口腔内のカンジダなどの酵母の中にピロリ菌が常在
しています。これは除菌した胃のピロリ菌再感染の原因に
なり得るものです。
口腔内の細菌叢を変えることも難しいのですが、その細菌数
を減らすことは可能です。
そのためにはしっかり歯を磨きましょう。
胃や腸を健康に保つためにも歯磨きはとても
大切なのです。