啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ヤブガラシ」

2014-09-14 10:38:17 | 山野草
「ヤブガラシ」 (藪枯らし) ブドウ科
 この地域では、5月〜6月にかけて植えた稲は、高くツンと伸ばしていた青い稲穂が、最近では少しうつむいてきた。さらに、熟してくると重く下がり、だんだんと黄金色に変わる。そして、田んぼ一面を輝かせ、農家の人達の顔も輝く。そんな光景を見ることができるのも、もうすぐだ。しかし、以前、豊かな稲田だったのに、あちらこちらに雑草が高く生い茂り、荒れた田が目立つようになっている。それには、さまざまな理由があると思われるが、空いた荒れ地を見ると、当時の人の、土地に対する愛着心を考え、何だか悲しくなる。
その荒れた土地の草むらを、覆うように茂り、他の植物にからみつき、さらに、その植物さえも枯らしてしまうというヤブガラシ。何といっても、やぶ(藪)までも枯らしてしまうという意味での命名。別名、ビンボウカズラ。旺盛な繁殖力で、人から嫌われるけれど、花は結構かわいい。蜜が豊富で昆虫がよく集まるそうだ。秋には、熟すると黒色の果実もでき、直径約1cm。

コメント (2)
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