啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「座禅草」

2011-03-09 08:16:01 | 山野草

座禅草の自生地、赤城山麓の前橋市富士見(旧富士見村)の沼の窪に行ってみた。今年は、地元紙など新聞で紹介される前に行ってみようと思っていたが、いつの間にか忘れていた。小雪が舞う寒い日だったが、大勢の人が見に来ていた。この花を初めて見たのは、小学生だった子供を連れて行った尾瀬。花の名を聞かれ間違った名を教えたところ、通りがかりの人が“座禅草”と教えてくれた。恥ずかしさゆえ忘れられない。

里山の谷の間を流れる小さな川沿いの湿地。木道が整備されているが、大勢の人が訪れていると見え、かなり踏み荒らされている。写真を撮るため、湿地に入る人が多いのが気にかかる。お年寄りと思って注意するのは止めたが、杖で個体の周囲の落ち葉を除き、夫に写真を撮るよう促している老婦人にはムカッと来た。

サトイモ科の植物で、花の色を除くとミズバショウにそっくり。雪融けの頃に白く、清く咲くミズバショウに比べ、ややきつい赤紫や斑点が混じった妙な緑色など色の変化が多いが、可愛い花とは言い難い。僧侶が座禅をしている姿を見立てている。写真の内、赤茶色の部分はガクが変化したもので“仏炎苞”と呼ぶ。中央の黄色の部分が花。葉の季節になればミズバショウと区別するのは難しいと思う。花序(花)の部分が約25度Cほどに発熱するため、周囲の雪を溶かし早く咲き出すのだという。


コメント
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