Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

部屋の「共鳴」と「共振」について

2009年11月03日 | ピュアオーディオ

オーディオで「装置」と「部屋」の関係について考えて見たいと思います。

部屋に起因する「音質」への悪影響は基本的に「共鳴」だけです。「共振」は有って当たり前と考えています。

私のシステムでは5年前の時点では「共鳴・共振」で悩まさせられました。システムの「音質改善」で「伝送ロス」を極小化させていきますと「共鳴」はなくなって来ます。
3年前に「化け物シリーズ」のケーブルで全てのケーブルを統一した頃から「共鳴」はなくなり、「共振」しても「音質への悪影響」は皆無になりました。「ピーク・ディップ」の大きいサウンドほど「共鳴」します。

例えば「オリンパスシステム」を設置している部屋は普通のモルタル作りの薄い壁で出来ています。導入当初はプリアンプのボリュームを9時の方向に上げる前に「部屋の共振・共鳴」が起こり、出ているサウンドは強烈なエネルギーを直線的に放射していました。とても安心して「音楽」を楽しむ様なサウンドでは有りませんでした。

しかし、「伝送ロス」対策でケーブルのグレードを上げ、全てのケーブルを「化け物シリーズ」で統一した頃から「共鳴」はなくなっています。部屋の壁に手を触れて見ると「大きく振動」しているのが判りますが、「共鳴」はなくなっています。ちなみにLE15Aのウーハーに瞬間的に40Wのパワーをぶち込んでもウーハーの前1m以内に置いた「ブリキのストーブ」が一切「共鳴」しません。静かなモノです。

現在は「化け物シリーズ」よりグレードの高い「ルシファーシリーズ」のケーブルを全てのケーブルに使用していますし、「伝送ロス」の多いプラグ関係も対策品に交換しています。この状態で「オリンパス」の正面3mくらいの聴取位置で「直線的な波動」を感じません。「音の粒子」が非常に細かくなっているのが判ります。細かくなった分「音数」増えて、「ピーク・ディップ」がより減少しています。しかし全体のサウンドパワーは格段に上がっています。サウンドは「面」で出て来ますのでむき出しのSPユニットを意識しません。


オーディオシステムのグレード基準

2009年11月03日 | ピュアオーディオ

オーディオシステムの装置全体の「総合力」で出てくる「音質」が決まる。この場合、「部屋」は関係ない。この「出てくる音質」が「出来映え」として評価すべきものなのだがその基準がいまだ「確立」していない。

個人的な判断として「鳴り方」で次のように分類している。(装置の価格には関係ない)

1)初級クラス・・・サウンドがSPユニットの処から離れない鳴り方。・・・(点の鳴り方の初期)
2)中級クラス・・・サウンドがSP箱から離れない鳴り方。・・・(点の鳴り方の後期)
3)上級クラス・・・サウンドがSP箱から飛び出して波動を持って鳴る鳴り方。・・・(線の鳴り方)
4)ハイエンドクラス・・・サウンドがSPユニットや箱から出ている事を意識しない鳴り方。・・・(面の鳴り方)
5)スーパークラス・・・サウンドから圧迫感を受けず、眼前にステージが出来る鳴り方。・・・(SPの存在を感じない鳴り方)

併せてもっと色々な項目も有るのですが、出来るだけ単純に判断できるように書いて見ました。

この他に「音色」の分野や「質感」の分野も合わせて判断しないといけませんが、「客観的」な「判断」で有る事が大事です。

若い頃はスッペの「軽騎兵序曲」やベートーベンの「運命の出だし」に有る様な、迫力が有り、リズミックなサウンドを誰しも一度は通過されると思います。「音圧」をビシバシと受ける「鳴り方」で「快感」を味わうのもこの時期です。しかし「音圧」を楽しむ様なサウンドはせいぜい「中級」止まりです。もっとその先の高みを目指すべきです。

CDPやアンプの電源ケーブルがメーカー直出しケーブルなら「中級」止まりでしか有りません。それ以上を望むなら「電源ケーブル」の彷徨いを経験しないと先には進めません。CDPやアンプは「電源ケーブル」が変われば「別物次元」に変化します。但しその為には「信号ケーブル」(インコネとかラインケーブルと呼ばれています)も合わせてより性能の高いものにしておく必要が有ります。特にSPケーブルは「大容量」に対応できていなくてはなりません。

過去に数千万円の機器を並べたサウンドをあちこちで聴かせていただいた事が有りますが、出来映えの「音質」は「初級クラス」の場合がほとんどです。「機器」にはお金をつぎ込むが「ケーブル」はお粗末な内容・・・SPのセッティングにも工夫が見られない・・・等がこの例に相当します。まだ「ケーブルの重要性」を認識していない方が大勢います。かけた金額で競うよりも出てくる音質で「自己の満足」を得た方が得策と思います。そうすれば1/10の投資で済むでしょう。

また「部屋の性」にする方が大部分です。出て来た「音場」は「結果」であって「部屋の性」では有りません。部屋はいかなる音も受容する容れものです。「SPから出される音」で全てが決まります。遮音の問題を除けば部屋よりもシステムの総合力の方が音質に効きます。「柔らかい部屋」、「硬い部屋」それぞれに「癖」が有りますが、システムから出てくる音が良ければこれらはそう大きな阻害要因にはなりません。一般的な「音響工学」を理解出来れば大きな投資は必要ないと云うのが私の個人的見解です。