Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

ライントランスについて

2009年07月31日 | ピュアオーディオ

今回自宅のシステムのライントランスを交換して見てその凄さに改めて驚いています。
St511
交換はパワーアンプとライントランスを一緒に交換したのですが、3B252Bアンプと6L6Gシングルアンプの力の差を承知していますのでこの音の変わり様は「ライントランス」の力量の差だと思います。

交換前のサウンドと比べれば「雲泥の差」が有ります。今まで低音の量感の不足に悩まされていましたが、更なる「音の厚みと深み」のある低音に変化し、量感も随分と増えています。

音のキレ・ヌケももちろん大幅に改善されている上に高域の伸びとスムーズさも良くなっています。今まで左chのヴァイオリンのヒスが時折気にかかっていましたがそれが全くなくなりました。今まで悩んでいたことが「ライントランス」の性だったと気づきました。

今まで使っていたライントランスも決して悪いトランスでは有りません。同じWEの戦前のものです。型番も同じでAとCの違いくらいしか有りません。

ライントランスは随分と試作や聴き比べをやってきました。タムラのトランスやタンゴ製、UTC22とやるうちに「大きいトランス程スケール感が大きい」と気づきました。それでWEのトランスに行き着きました。

WEのトランスで有名なのは111cと言うトランスです。一個2Kgも有ります。そこいらのトランスでは太刀打ちできません。音質比較でも音数やスケール感で圧倒します。

Stx2

今回交換したトランスはよく知られているWEのライントランス 111cや119クラスでは出ないサウンドを出してきます。111cや119はパーマロイコアのトランスです。このトランスの音は「タイトなバランス」で音の厚みが薄いのです。「純鉄コア」のトランスを聴くともう戻れません。音の厚みが根本的に違います。

CDには是非WEの「純鉄コア」を使ったトランスが必要だと思います。CDP~プリに直接繋ぐよりはるかに良いサウンドになります。一種の「イコライザー」の役割をしてくれている様で、CDの再生がアナログのサウンドに変化します。

私もはじめは「余計な機器を入れる」事に非常な抵抗を持っていました。特に「伝送ロス」の観点から行けば間違いなく「ロス」の拡大になると思っていました。しかし、トランスの配線やプラグ・ソケットに細心の配慮をして実際に聴いて見ますと、「音数が圧倒的に増え、立体感が出てくる」のです。頭の中でいくら考えても出ない結果です。

そうやってWEのトランスにはまり込んで「より古いもの」へと向かい、それが間違っていないことを身をもって知りました。今回も「より古いもの」の勝ちです。WEは「良い仕事」をしてましたね。コストダウンの少ないものほど良いサウンドに繋がるのだと思います。


自宅システムの調子

2009年07月31日 | ピュアオーディオ

自宅のSP-707Jシステムをユニットのオールパラレル化して、パワーアンプを適正ゲインで使えるように6L6Gシングルアンプに交換して来ました。

昨夜当たりから「当たり」が出て来たようで非常に「好み」のサウンドに変化してきている。

Jitaku_amp

失敗談を一つ。
一昨夜、ライントランスを交換した時に、CDP~プリアンプまでのケーブルをすべて外して再接続した。
その後、いつも聴く曲が「おかしい???」と感じまして、左右のチェックをしました処、CDPのOUTPUTのLとRを間違って接続していました。

やっぱり思いこみが有るんですね。ケーブルがクロスするような接続は好みませんし、アンプ類のLとRの入出力端子の配置を合わせているので、CDPも同じだと思ってしまったようです。

前回配線時も左右がおかしくて、ライントランスの所でLとRを入れ替えていました。


この頃は落ち着いたもので

2009年07月30日 | ピュアオーディオ

この4年間、オリンパスやSP707Jシステム、RCA箱システムを導入すると共に、自宅・専務宅のシステムも総入れ替えになりました。

SPシステムも今年の5月にはほぼすべてのシステムが「満足」行くレベルまで到達したと思っています。

自宅では長い事JBL#4343を使っていましたが、2年前にSP707Jに交換して大変な思いをしてシステムを完成させました。アンプやCDPも総入れ替えでした。

専務宅も同様でJBL#4425のシステムからUREI813BにこちらもSP、アンプ、CDPと総入れ替えでした。

現在早急に欲しいものは①CDP ②プリアンプの各1台づつです。これはRCA箱システムに使うものです。

現在RCA箱システムはSPは仕上がっているのですが、CDPとプリアンプが弱いと考えています。この為、CDPとプリアンプが欲しいのです。パワーアンプはマッキンのMC2600を使っていますが、こちらは放出予定です。既にMC2600より「音質」が良いアンプを作って準備しています。既に完成し「音出し確認」も終わっていますのでいつでも交換可能です。自宅の3B252Bアンプを持って来ても十分鳴るでしょう。

パワーアンプは管球アンプで十分な台数を「Trail仕様化」して持っていますので心配はしていません。予備球も十分とまではいかなくても5年分ぐらいは確保しています。問題は「プリアンプ」です。WE101Dプリアンプに未練が有るのですがまだ手を付けられません。

このCDPとプリアンプが片付いてから「欲しいSP」を手に入れて行きたいと思います。現在では置き場所の確保が十分では有りません。

今までオークションに欲しいSPやアンプ・CDPが有ると「直ぐに手を出して」居ましたが、この頃は「待つゆとり」が心の中に生れて来たようです。


6L6Gシングルアンプシステム

2009年07月30日 | ピュアオーディオ

パワーアンプを傍熱型3極管3B252Bシングルアンプから、5極ビーム管6L6Gシングルアンプに変更して、色々なCDをかけて比較しています。

音質のグレードの高さは十分に有ります。面白いもので3B252Bアンプで上手く鳴らなかったCDが良く鳴ります。その代り上手く鳴っていたCDはちょっと物足りないです。

今回から使っているライントランス ST-X-2は以前のST-X-3に比べ音のヌケとキレ・音数が優れています。鮮明さが違うと云う印象です。
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真空管アンプは「楽しみ」として「真空管の差し替え」が有ります。よく比較試聴としてパワー管の記事を読みますが、確かにパワー管によっても「音質のグレード」が変わります。音色そのものが変わることも有ります。が、同じ事が初段管や次段管・整流管にも云えます。

小さな初段管でもパワー管に匹敵するくらい大きな変化をします。特に今私が注目しているのが「整流管」。この整流管を変えるだけで「音質のグレード」がガラガラ変化します。良い真空管を探しています。

1台の管球パワーアンプでも相当に遊べます。アンプ本体のCRパーツ交換でも「音質の変化」(音色の変化)を楽しめますが、各真空管の交換でも同様の変化を楽しめます。自分好みの音色を探すのも楽しいものです。


6L6Gシングルアンプへの交換

2009年07月29日 | ピュアオーディオ

昨夜自宅で比較試聴を致しました。

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変更点は
1)ライントランスの変更
2)パワーアンプの変更
の2点です。

まず、
A) CDP(D732)~プリ(C290)~パワー(3B252Bシングル)の組み合わせ
  ・・・音数も多くすっきりして透明感は高いが音の厚みが平面的に聴こえる。

B)CDP(D732)~ライントランス(ST-X)~プリ(C290)~パワー(3B252Bシングル)の組み合わせ。

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  ・・・音数がさらに増え音の厚みと実在感が出てくる。WEのトランスの効果は非常7に高い。アナログ(AD)のサウンドを超えている。

C)CDP(D732)~ライントランス(ST-X)~プリ(C290)~パワー(6L6Gシングル)の組み合わせ。

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B)とC)の組み合わせは甲乙つけ難い。3B252Bシングルアンプは約7Wほどあるのでアンプボリュームを11時の方向でプリアンプのボリュームが9時の位置までしか使えない。この辺のフラストレーションがサウンドに出ているようです。アンプのボリュームを80%ぐらいで使えれば文句なしにこの3B252Bのアンプの方が格段のグレードの差を出すのかも知れない。

これに対して6L6Gシングルアンプの方はアンプのボリューム(ゲイン)位置が80%の位置で使える。ほぼアンプの性能をフルに使える。それでプリアンプのボリュームを9時以上に上げられる。

昨夜この比較試聴を深夜2時まで続けていました。しばらくは6L6Gシングルアンプの世界を楽しみたいと思います。
ちなみにどちらのアンプを使っても「聴感ノイズはゼロ」。SPのそばで聴き耳を立てても感じません。へたなトランジスターアンプはこのSN感に勝てません。透明感が非常に高いです。


6L6Gシングルアンプを自宅へ

2009年07月28日 | ピュアオーディオ

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上の写真の6L6Gシングルアンプを自宅に持って行こうと準備しています。前回は3B252Bシングルアンプの緊急入院に臨時で使用しましたが、今回は「夏場用」として正式に使いたいと考えています。

前回使用時に「アンメーター部」の「うなり」(配線違いでした)と「ボリュームのガリ」が発見され、その修理も終わりました。ついでに予備の6L6Gも4種類、前段管のHL4の予備も5セット以上ストックしました。
整流管も5セット以上確保していますので本格的に使用できる体制が出来ました。

このアンプの魅力は「ピュアな音」と出力が「2Wくらい」の点です。通常6L6Gシングルアンプでは5W前後取れるのですが、前段管にHL4(MH4・VR37、VR38、354V)が使われている関係で2Wくらいしか出ていません。

自宅の707Jシステムは100dB以上の能率のSPですのでアンプの出力は2Wも有れば十分なのです。2Wくらいで使えるTr型のパワーアンプは非常に少なく、「パワーより音質」で真空管アンプにしています。
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当該6L6Gシングルアンプは前段管に非常に質が良く珍しい球を使っていますので貴重です。

このアンプを入れるからと言って3B252Bシングルアンプを退役させる訳では有りません。「冬用」システムとして入れ替えて使うつもりです。球の数が多いので熱量を少しでも少なくしたいとの考えです。

6L6Gシングルアンプを持って行くに従い、ラックの空きスペースの確保が必要ですので、ST-Xトランスを専務宅の分と交換します。今までは「正方形」のトランスでしたが、「長方形」のトランスになります。そして、こちらが本来の「私用」なのです。「音質の差」です。
ST-Xも3セット有りますが、みんなWEの古いトランスですが「型番」が違います。一番古いものを「オリンパスシステム」に、次を今回自宅に入れます。3番目が専務宅に行きます。やむを得ません。使う頻度の多い人が使わないといけません。


iPod ClassicとWADIA 170I TRANSPORT について

2009年07月25日 | ピュアオーディオ

Apple iPod Classic MB565J/A 120GB+WADIA 170I TRANSPORT +デジタルケーブル+DAC(SD-9500)+自作管球プリ+自作管球パワーアンプ+D130 3ウェイ でジュークボックスの様にして毎日聴いていますが、やはり「物足りない」です。

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チョッと聴きには「なかなかの音」ですが、ずっと聴き続けて行くと物足りません。電源の強化やプラグの強化をしないと使い物にならないのは判っていますが、この箱体では手がつけられません。

上述のシステムでSD-9500をCDPに使った音の方が数段上を行きますので「存在理由」さえ怪しくなります。ジュークボックスとして「音楽の流しっぱなし」にしか使えません。

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PCオーディオの可能性はあると思いますが、個人的には「あまり期待できない」と考えています。

その理由のひとつが「LSI」の使用です。個人的にはせめて「IC」までです。LSIを使ったシステムは「音痩せ」を感じてしまいます。アンプにしろCDPにしろ、シンプルで作り易く性能も高いのは判りますが、ある一定の処で「頭打ちの音質」を感じてしまいます。求める音質のレベルまで到達していません。

もう一つが「プラグ類の完成度」が低い点です。これは「作りの完成度」が低い事と共通します。今回のWADIA 170I TRANSPORT もデジタル端子(RCAソケット)の材質や強度が貧弱で、本格的なケーブルが使えません。これは「致命的」です。電源系も同様でPCの感覚で作ってありますので、「ハイエンドオーディオ」とは相容れない世界です。

ipodとWADIA 170I TRANSPORT を増設してすべてのシステムに装備しようと考えていましたが、試しの1セットのみで終わりにしたいと考えています。

「基礎的項目」を地道に改善して行かないと本当のサウンドは手に入らないのだと痛感させられました。「こてさき」の遊びでは「無駄使い」にしかなりません。

一度この「こてさきの音」を感じたらもう使えません。本気になって音楽を聴く気がしなくなります。困ったモノです。


新規トレール その3

2009年07月24日 | ピュアオーディオ

新規トレールの第3段、アルテック ラグーナ専用トレールです。

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見かけは普通のSPの様に見えますが、3本の「足付き」で「コーナー型」です。

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こんな形でガッシリと頑丈に作りました。足の部分を「穴」の部分に設置し、「地震対策」もしています。

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設計に当たっては、原寸大のSP底面の型紙を作り、足の位置と全体のバランスをを確認しています。


新規トレール その2

2009年07月21日 | ピュアオーディオ

特注品でユートピアさん製作の「シンフォニーマスター」専用のトレールも出来ています。

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コーナー型のSPになっていますので前後の角材の長さが異なります。前側の角材の長さが1220mmと今までで最大のトレールです。キャスターの数は5個仕様になります。今週中に発送の予定です。


新規トレール その1

2009年07月21日 | ピュアオーディオ

現在新規のトレールを3種作成中です。

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今回はそのうちの一つ、JBL L-300専用トレールです。

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L-300の袴をトレールの中に内包するタイプになります。必然的に「地震対策仕様」になります。

袴を使ったセッティングにしますと箱の鳴きが不自然になりますのでSPの底板をスペーサーで受けて、袴は「宙ぶらりん」の状態にします。

この「袴の宙ぶらりん」は「オリンパス」や「707J」他で既に実績が有ります。響きの良い低音が出ます。