管球アンプをTr型アンプと同じ様に考えていらっしゃる方が多いのに驚く事が有ります。管球アンプとTr型アンプでは取り扱い方や、注意ポイント等が同じ部分と違う部分が有ります。
単純に「真空管」の抜き差しを当たり前だと考えて、しょっちゅう抜き差しを繰り返している方がいました。案の定トラブルが発生して「故障」と判断されましたが、私から云えば「故障」でもないのですが、「破壊」されている途上だと考えます。それさえもご本人には理解されていない。
管球アンプの「泣き所」の一つに「真空管ソケット」の接続性が有ります。ソケットに真空管の脚を差し込んで導通させて、回路を働かせる訳ですが、このソケットのクリアランスをどんどん大きくして、そのまま挿した状態では「導通」出来ない状況にまで「破壊」してしまう事も有り得ます。1本の真空管で8本ほどの脚が有りますので、何処か1本でも導通(接続)が出来ないと機能しません。また導通のバランスも必要です。
このソケット部分も古くなると「酸化膜」が付いてきます。真空管の脚にも「酸化膜」が付いてきます。相乗効果で余計に導通しにくくなる事が出てきます。こんな状態のアンプを1回/月ぐらいの頻度で使おうとしても「ノイズ」や「導通せず」の不具合が出てくる事も有るでしょう。
古い管球アンプでも同じことが言えます。ノウハウを持った方が使えばノントラブルで使えますが、ノウハウを持たない方が使えばトラブルの連続で「故障」と判断されるでしょう。
管球アンプを使うにも「原理・原則」を理解してやらないと、「異常でもない」トラブルで苦しむ事にもなりかねません。
先週2台のCDPを入手しました。ソニーCDP-D500とパイオニアRPD-500の2台です。今更CDPでもないだろうと思われる方もいると思いますが、ネットワークオーディオでは理論的に満足できないと思っているので致し方ない事です。
どちらもサブシステム用ですので、そう選択に凝らなくても良いのですが、CDPを購入する時には以下の点に留意しています。
1)電源はインレット型である事・・・・直出し電源ケーブルが付いている物は避けます。電源ケーブルで機器の性能が大きく変わりますので、ここは絶対に譲れません。最優先事項です。
2)出力系統にRCA+XLRの2系統がある事。・・・バランス伝送に統一したい。XLRケーブルの方が高音質化し易い。
3)SYNC(外部クロック)が使える事。・・・CDPの音質はクロックで大幅に音質アップ出来る。一般CDPではなかなかこの機能は付いていません。
の3点を主にチェックします。他には「業務用」を出来るだけ選択肢に加えています。
先週購入した2台も業務用です。「慣らし運転」もようやく終わりましたので、音質比較等のチェックをして見たいと考えています。
インフルエンザのおかげで体調が思わしくない。こんな時は音楽を聴くのも苦痛に感じる。ケーブル類の整理をしていたら、作りかけのケーブル類が何種かあったので、今日はRCAケーブルの作成に使った。
サブシステムにまで1級品のケーブルはもったいないので、サブシステム用に4セット程今回作成した。使った配線材は#BELDEN #88760で1m仕様を3セット、パイオニア製のHPC &OFC HYBRID 1.5m仕様1セット。
これから「音出し確認」して半田付けや極性が間違っていないかを確認して行く。BELDEN #88760は非常に硬いケーブルで、半田の乗りも悪く、加工性が良くない。半田付けも練習が必要なので、原点に返って一つ一つ丁寧に下地処理をして半田付けをしていった。プラグ類は10年ほど前に大量に試作用に購入したものが有るので不用品を利用。不用品といっても一般のプラグよりはるかに高性能です。一応4セットとも音出し確認の結果問題なく使える様になりました。
先週から今年2回目のインフルエンザにかかり、気力の出ない日が続いてます。平熱より1~2度ほど発熱した状態が1週間以上続いており、咳は出る・鼻水は止まらない・・・病院に行って解熱剤入りの点滴をしてもらったがほとんど変化なし。最後は体力と気力で治すしかないようです。
おまけに年度末ですので、決算書の作成、確定申告の期限は待ってくれません。なんとか申告と納税を終わりゆっくり休める状況になってきました。
こんな時は「音楽を聴く」気にさえならない。体調が良くないと音楽は楽しめません。音楽部屋の機器はなんとか最低限のお守をしていますが、自宅システムは丸1週間灯を入れていません。あまり沢山のシステムを持つと大変です。昨年「メインシステムのみにする」として、3セットだけにしたのですが、気が付いてみれば、音楽部屋のは5つのシステムが出来上がっている。私の場合、「システムセレクター」は使わないから、CDP、アンプ、SPが揃っての5つのシステムになります。まだ増殖の気配もありますが、ここで一旦処分も考えないと・・・。
機器のグレードアップでも音質をアップ出来ますが、その効果は使っているケーブルのグレードで大きく変わります。機器のみの「音質に対する寄与率」は約50%と思っています。一般の方はその機器の能力の2~3割程度しか使っていないと感じます。もしこれを7~8割使えるようになれば、素晴らしいサウンドになるでしょう。
ケーブルは機器間の「伝送」を担います。また電源ケーブルはその機器の性能を左右します。
CDPから送り出された情報をプリアンプがどれだけ受け取れるか? プリアンプから送り出された情報をパワーアンプでどれだけ受け取れるか?パワーアンプから送り出された情報をSPからどれだけ出せるか?と考えています。「情報」(伝送)が来ないのに増幅させようと思っても無理な話し。大概の方はこの点で考え違いをしている。
パワーアンプに非常に大金をかけている方を良く見かけますが、私の経験では、CDPやプリアンプ等の「小信号系」を良くした方が低費用で効果が高い。ドライブ力が足りないと言ってパワーアンプを良くしても、「情報」が来ていないのではドライブ力が上がろうはずもない。
「ケーブル」との出会いが私のオーディオ感を一変させた。スーナーケーブルとの出会いである。スーナーケーブルはスイスのメーカーで、その昔レビンソンのアンプで使われていた。その頃のスーナーケーブルと現在のスーナーケーブルでは性能が更に進化している。8年ほど前にその比較をしたことがあるが、最新のスーナーケーブルは進化していた。その最新のスーナーケーブルを使って、全てのケーブルを自作して私は使っている。
まずは、「1本のケーブル」を作り出すことから始まった。色々なケーブルを入手してはSPケーブルにして聴き比べる。これを地道に繰り返し、「使えるケーブル」を探し出す。・・・・。
そうして出来上がったケーブルで一番効果が高かったのが「SP箱内配線」(ユニット配線)。SPユニットに直結しているので、この部分の配線に容量余裕が有ると、SPユニットはヒステリックなサウンドから開放されるし、音数の増加は著しい。メーカー既成のSPでは「箱内配線」は非常にお粗末なケーブルしか使われていない。この部分に非常に優秀なケーブルが使えれば「大きな音質改善効果」が見込める。
機器とケーブルは「相互依存」の関係と云うか、「一体」として捉えるべき物と考えています。危機の活性化の為には最低500~1000Hrの慣らし期間が必要です。より高級になるほど長くなると推測されます。同じ様にケーブルの慣らし時間も同じ時間掛かります。一緒にやれば1回で済みます。
ケーブルを交換して本領発揮させるには、そのケーブルで送られる「情報」が今まで機器達が扱ったことの無いものであれば、機器が慣れるまでに500~1000Hrかかる事になります。
ケーブルの「エージング」と云われる方がいますが、ケーブルのエージングなんてバーンインで10分すれば十分でしょう。それよりもプラグ・ソケット、接続部の「馴染み」に最低5時間は掛かります。それでケーブルは正常に機能するでしょう。ケーブルを「エージング」するのではなく、使ったケーブルの下流側の「機器類」を「エージング」するのだという事。
先日(日曜日)にJBL#4425をお使いの常連さんにL-26システムのサウンドを聴いてもらいました。ご自宅の#4425よりスケール感が大きく、音数も音のキレ・ヌケも完全に上を行ってるとの事でした。
213PROやCHR-70 10cmユニットのサウンドも聴いてもらいましたが、どれもSuperTrail仕様のSPです。低域の再生能力はユニットの大きさで決まりますので、そう大きくは望めませんが、音のキレ・ヌケ、音数と質感は圧倒できます。当然再生能力に出てきます。メインシステムに比べたら、とても比較できるものではありませんが、一般の市販のSPシステムを使われている方のシステムであれば学ぶ点も多々あると思います。
サブシステムも一応安定を見ましたので、これからはやはりメインシステム(オリンパス)をメインに聴いて、サブシステムはその名の通りサブ的に鳴らして行きます。しばらくサブシステムにかまけていましたら、メインシステムが癇癪を起しそうになっていました。毎日使ってやらないとご機嫌が悪くなります。
しっかりしたメインシステムが有るのに、音楽部屋では「SuperTrail仕様」のSPが4セットにもなってしまった。ミニSPシステムが増殖している。
L-26や213PROシステムも良いけど、現在はマークーディオCHR-70の10cmフルレンジシステムが心地よい。サトリのプリ+パワーアンプにパイオニアのRPD-500の組み合わせで「ジェットストリーム」を一日中かけている。威圧感がなく繊細でヌケ・キレが有り、音の通りが良くすごく心地よい。BGMとしてはかなり良いと思う。まだケーブル類にへなちょこを使っているのでいまいちだが、ここをもう少しグレードを上げればミニシステムが完成する。
まだ手を付けかねているミニSPが3セット有る。JBLコントロール#1と#3、それに音響のミニSP。当初は4ch化にする為に購入したのだが、今のところ使い道がない。これ以上SuperTrail仕様にするにはケーブルが持ったいないし、しばらくはこのまま置いておこう。
しっかりしたメインシステムが有るのに、お遊びシステムばかり聴いている。中古で廉価とは言え新しい機材を購入すると「熱中」してしまう。悪い癖だ。そこで止まればよいものを、追加で付属品が増えて、続々増加していく・・・。
L-26や213PROの鳴らし込みばかりして、メインのオリンパスシステムをあまり聴かなくなってしまっていたので、久しぶりにメインシステムを聴いて見た。聴いたのはブーレーズ「ストラビンスキー/ペトリューシュカ」。さすがにメインを鳴らすと部屋が負けている。低域の再生周波数が低く、且つ静かなのだが、エネルギー感や音量の余裕がいっぱい有る。軽々と音が出ている。
メインシステムを聴いた後、L-26システムで同じ曲を聴いたら、スケール感がやけに小さく感じた。音数も音色もエネルギー感も全然足りない。音量の余裕もなく、「絶叫」しているような風にしか聴こえない。・・・・そのまま1時間も聴いていると、それが聴けるように感じてしまう。耳が慣れて、L-26が鳴っているとは信じられない状況に感じてしまう。間違いなくL-26が鳴っているのだが・・・。
再度メインに戻すと、「世界が違う」事を実感する。この差は当然で、10年かけて最上のサウンドになる様に手をかけて来たのですから・・・。
4月からは「自宅システム」の音質アップをして行きます。3月に入ってから7KHzのネットワークをSuperTrail仕様化して、ようやく馴染みだして良い音質に仕上がりつつある。もう少しネットワークで遊んで、その次は単体DACの改善になるだろうと予定しています。次の対策は「伝送のネック箇所」にするのを基本にしています。
CDP-D500のXLR出力の音も正常になって来た。昨日は一日中鳴らしっ放しにしていましたら、最新録音盤でも「ふにゃふにゃ」の音にはならず、正常な音になってきました。XLR端子の酸化膜が厚くて、中々焼けてこなかったのかも知れません。
これなら1台で2セットのシステムをドライブ出来ます。L-26の前にウーハーを隠すようなアンプ・CDPの積み上げをしていますので、定位が少し右側にズレて来ます。この不具合を解消しないといけません。明日にもCDP 1台体制にして行きます。
サブシステムの213PROシステムやL-26システムに何故こんなに力を入れるかと云うと、来訪されるお客様は全てがハイエンドクラスの方ばかりではない点です。部屋の都合でそう大きなSPを置けない場合や、入門クラスで20cmクラスや25cmクラスのウーハーを使ったSPシステムを使ったお客様の方が多いのです。そんなお客様には「オリンパスシステム」ではチョッとでか過ぎるのです。
「オリンパスシステム」を作り上げたノウハウで、L-26や213PROを鳴らしたらどうなるか?・・・実際に体験出来る様にしたのです。213PROシステムでも「オリンパスが鳴っている」と錯覚できると思います。もちろんL-26システムでも「38cmウーハークラス?」と錯覚できるでしょう。