Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

パワータップのダブルスタック効果

2010年06月30日 | ピュアオーディオ

早いもので今年も半年が過ぎてしまいました。2月から「パワータップ」の開発・水平展開、新モニターSPの作成と忙しい日々を送って来ました。昨日ようやく新モニターSP「ALTEC#612Aモニター」もTrail仕様で完成しました。せっかく出来たモニターSPの成果を試したくなります。

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自宅と専務宅では2台の「パワータップ」を使っています。プリアンプやCDPを117Vで使う為に、100Vのパワータップから117Vのパワータップに電源を取り、「パワータップを2度通過させる」使い方をしています。この為か事務所の1度しか通過しないシステムに比べて「音の細やかさ」や「プレゼンス」(質感)が良い様に感じていました。そこで612Aシステムで「パワータップのダブルスタック」の実験をして見る事にしました。

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どちらも100V→100Vのパワータップです。

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下段のパワータップには壁コンからの入力と上段への出力だけです。上段のパワータップからCDP・プリ・パワーアンプの電源をとりました。

なぜこのような実験をしたかと云うと「トランスはフィルター効果を持っているのではないか?」と思っていたからです。「濁った水をろ過するフィルター」と同じ効果を持っている様に感じていました。それなら「二重にフィルターを掛けたらもっと良くなるのでは?」は私の期待です。

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結論から行きますと「フィルター効果有り」と判断します。より繊細な質感になった上で、全体の周波数バランスが良くなり、「うるささ」をほとんど感じなくなりました。音の品位も随分と上がっています。音質的なデメリットはない様に感じます。


ALTEC#612A SP システムの完成

2010年06月29日 | ピュアオーディオ

先週からやっていましたALTEC#612ASPシステムへの「スーパーツィーター取り付け」を完了しました。使ったユニットはSONYリボンツィーターです。昨日ユニット化してクリップ配線を止めましたら「使える音質」になりました。

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上の写真が昨日の状況。スーパーツィーターがSPの上に乗っています。

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こちらが本日の状況。スーパーツィーターを「内蔵」しました。

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内蔵した場所はリアバッフルです。612A箱のバスレフ開口部へ向かって音を放射できる様にかなり下に取り付けています。接続配線も「容量」と「音色」を考えてやっています。

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サウンドはまず「しっかりした音」になりました。周波数レンジ・ダイナミックレンジ拡大、ALTECの特徴である「中域の厚み・張り出し」がしっかりしています。音数・音の厚みの増加と反応の速さが両立しています。「深々としたサウンド」になりました。これで安心して使えるようになります。とりあえず今回はここまでで完了とします。今からゆっくりとCDを替えながら音質確認をします。

次の「音質改善」対策は「激変」する様な所を予定していますが、ネットワークや新規ユニットの馴染み・鳴らし込みを優先させておきたいと思います。


#612A スーパーツィーター の検証

2010年06月28日 | ピュアオーディオ

ALTEC#612Aは本来#604E同軸ユニットを#612A箱に収めたものがオリジナルです。しかし、私には「周波数レンジの狭さ」や「音の分解能(情報量)が足りません。「伝送ロス対策」と「音変換ロス対策」の2つの対策を一定程度やらないと#612ASPの「潜在能力」は引き出せません。

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上の写真はスーパーツィーターをユニット化したモノをSPの上面に載せています。昨日までの「クリップ配線」では「1st印象」ぐらいしか判断できませんので先の確認に進みました。

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「クリップ接続」と違って音がしっかり出てくるようになりました。

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スタイリングやルックスもまあまあの程度でしょうか。

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木箱の中に0.47μのコンデンサーで低域カットしています。大体7000Hz前後でキレているだろうと予想しています。

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背面にはSP端子を設けてSPケーブルをしっかり固定できる様にしています。

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内蔵しているコンデンサー(オレンジドロップ)の赤い色が見えると思います。

出て来たサウンドは、今までの印象に「透明度が上がり」、「音のキレ・ヌケ」が大幅に向上しています。周波数特性的にも高域を強化しましたのでその反動で低域もかなり強化出来ています。一段下の帯域まで出ています。高域も20KHz~50KHz近くまで出ていると推測しています。帯域が広がり音数も大幅に増加しています。本来狙っていた効果が出ています。

612Aシステムへの対策項目を箇条書きにしますと、
1)SPターミナル交換・・・フルテック最高級ロジウム仕様(伝送ロス対策)
2)内部配線の交換・・・ルシファー仕様への交換(伝送ロス対策)
3)ネットワークの交換と内部配線の交換・・・ルシファー化(伝送ロス対策)
4)ユニットのTrail仕様化・・・(伝送ロス対策)
5)ユニットの追加①・・・EVツィーター追加(音変換ロス対策)
6)ユニットの追加②・・・リボン型ユニットの追加(音変換ロス対策)・・・オフの音の確保
7)612A箱の強化・・・(音変換ロス対策)
8)専用トレールの作成・・・(音変換ロス対策)

となります。

こう云った対策はノウハウに基づいて「意識」してやらないといけません。ノウハウを持たない方は手を付けない方が無難です。


#612ASPのリボンツィーター探し

2010年06月27日 | ピュアオーディオ

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昨日は1日SONY製のリボンツィーターの試聴をしていましたが「採用不可」の判定となりました。

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次に一緒に購入したトリオ製のリボンツィーターを試しています。音が「出しゃばらない」点は好印象ですが「分解能が高くない」様に感じます。「音の品位」も感じられません。価格を考えると過大な期待かもしれません。

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オリンパスシステムとSP-707Jシステムにはデッカ レビンソンタイプ リボンツィーターを使っています。この2つのシステムの音色は「特出」すべき「音色」を持っています。システムの音色を決定付けています。実に品位が高く、バイオリン等の弦楽器の質感を艶やかにしてくれます。

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UREI#813Bシステムにはピラミッドのリボンツィーターを組み合わせています。このツィーターはJBLとは合わなかったですがALTEC系とはドンピシャのマッチングをします。JBLとALTECではユニットの「位相」が違うのではないかと考えさせられました。このピラミッドも素晴らしい質感をしています。実にエネルギーが有って瑞々しい音色にしてくれます。

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今回のリボンツィーターは2種類とも「外れ」の様ですので「取付」を見送ります。デッカやピラミッドクラスのツィーターでないと「音色」や「質感」までも替える事は難しい様です。

他にも候補のツィーターが有ります。フィリップス当たりは非常に好ましく思っています。こちらは価格も安く音の品位も高く、癖もないので1番の候補です。


ALTEC#612Aシステムへのツィーター追加

2010年06月26日 | ピュアオーディオ

オリンパスシステム、SP-707Jシステム、RCA箱システム、UREI#813BシステムとSPとしてはほぼ完成して来ています。最後に残ったALTEC#612Aシステムも残すは高域のスーパーツィーターの選定と取り付けです。

現状では#612Aシステムだけを聴けば「これで十分」とも思えるのですが、後ろのRCA箱システムを聴きますと「高域が粗い」事が直ぐに判ります。「うるささ」を感じてしまいます。

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先週は色々とトラブル(椅子)が有りまして、ツィーターの取り付けはあまり進んでいません。上の写真の様に「取付ケース」を作ったくらいです。

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今朝から再度このツィーターの有無の変化を確認しています。やはりこのツィーターを付けると「うるささ」が減少します。また周波数帯域の上下が伸びて、他のシステム並みの高域の繊細さと低域の力強さを感じます。

クリップとベルデンの安物配線での確認ですが、これで大体の傾向は掴めます。正式には612ABOX内に取り付けてから正規配線します。配線のウェートを使うユニットによって使い分けます。そうする事でより欲しい音色にする事が出来ます。

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【SONYリボンツィーターの結論】

この(SONY)ツィーターでは「出しゃばりすぎ」で音が粗いと感じる様になりました。追加すると確かに「効果」を確認出来ますが、#604Eには合わない音色だと思います。予備に置いていたトリオのツィーターの方が自己主張が少なくて長く聴いていられそうです。

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以前にもビクターのリボンツィーターでも同じ事が有りました。しっかりした作りのものより薄っぺらいより安価なツィーターの方が「自己主張」が少なくて良く、それでJBL3大ホーンシステムに採用しています。


「純毛マット 2mm厚」の試聴結果

2010年06月25日 | ピュアオーディオ

事務所では4mm厚から2mm厚の「純毛マット」にしたら「痩せた音」の方向に出ました。自宅では「音が薄い方向」になりました。これはアームの高さ調整をしない状態です。

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事務所では4mm厚で気に入っていましたので2mmにする気は初めから有りませんでした。自宅はスピンドルピンの長さが問題で、使用条件では2mmしか出ない為、2mm厚の純毛マットが欲しかったのです。

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自宅のシステムに「純毛マット2mm厚」を使用しますとディスクスタビライザーが普通に使えるようになりました。トーンアームの高さを2mm下げて音出しをして見ました。

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4mm厚でトーンアーム高さを合わせたサウンドと2mm厚でアーム高さを合わせたサウンドは大きく変わりません。SN比はCDクラスでダイナミックレンジ・音数はCDを超えます。

ためしに小椋桂の「彷徨」や「チェリッシュベスト盤」を掛けてみました。出てきたサウンドは「今までで最高レベル」のサウンドで、マイクロSX-8000番を使ったサウンドに近い音色・サウンドになりました。音数が極端に増えて「サワサワ感」に近いサウンドが出るようになっています。

使っているターンテーブルはマイクロのBL-101Lですがこんなサウンドは初めてです。BL-101LはSME#3012Rを使いたくて30年前に新品で揃えた機器です。グレードとしては中級クラスと思っていますが、アームにSME#3012R+SPU-GE+AD-2810+C290の組み合わせで、以前C-220を使っていた頃のサウンドをはるかに凌駕しています。

たった「純毛マット」を使っただけでこのサウンドの変化は「激変」です。リンホフさんに感謝・感謝です。これで自宅システムへのグレードアップ作戦は「完了」と判断します。後は「ソフト」の充実に励みたいと思います。


リンホフ製「純毛マット 2mm厚」を入手

2010年06月24日 | ピュアオーディオ

本日リンホフ工房から「純毛マット 2mm厚」が2枚届きました。早速事務所のSP-10MK2に載せて音出し確認をしました。

アームの高さ調整なしで簡単に聴きましたので正確かどうかは判りませんが、「4mm厚純毛マット」の方がこのプレーヤーには合う様だと思いました。「2mm厚」では以前のサウンドに近くなる様です。

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今回も2枚購入しましたが、「2mm厚マット」の本命は自宅のベルトドライブのターンテーブルです。センターのピンの長さが短いので「4mmマット」を載せて、その上にLPを置いて更にディスクスタビライザーを載せようとすると2mmぐらいしか出ていないので、ピンの長さを稼ぎたいのです。自宅は今夜試して見たいと思っています。


「最後は電源系?」

2010年06月24日 | ピュアオーディオ

自宅でパワータップを正規品にして「大幅なグレードアップ」を果たしました。SP内配線、ネットワークの配線と端子、ユニットへの「伝送ロス対策」、SPケーブル、XLRラインケーブルと「信号系」ライン全体の「伝送ロス対策」を完了してから、「電源系」への対策へ移行しました。

「電源系」は各機器の電源ケーブルとインレットの見直し、壁コン、タップのコンセントの見直しをして最後に辿り着いたのが「パワータップ」(電源トランス付きタップ)です。先日のジョデリカのインレットはこの「電源系」の「伝送ロス」に対して有効か?と云う事で興味を示したのですが、そう簡単には良くなってくれません。良くなるにはそれなりの理屈(原理)が必要です。個人的にはこの辺のノウハウを手に入れていますので、現物を見て実力をほぼ推測できました。

人間の頭の中で考える事は「経験値」を元に算出されますので、「未知の領域」となると想像ではかなわない世界です。ここで必要なのは「やって見る行動力」です。何事もやって見ないと「サプライズ」は起こりません。想像できる事は「サプライズ」ではないのです。

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長い間電子部品の製造現場の第一線で「実践」して来た「行動力」が大事だと常々思っています。この「行動力」を失わずに新しい事に挑戦して行きたいと思います。

「最後は電源系?」は私の命題です。次にどのような所が「未着手」の部分かを探し、対策実験を積み重ねて行きたいと考えています。

今回の「正規品パワータップ」はまさに「サプライズ」でした。


自宅システムに「正規品パワータップ」導入

2010年06月23日 | ピュアオーディオ

4月下旬から「正規品パワータップ」を各システムへ導入をして来ました。最後になりましたが「自宅システム」(SP-707Jシステム)にもやっと昨夜導入を完了しました。随分と待たされましたが導入後のサウンドを確認して「満足」しています。

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「正規品パワータップ」の性能を本当に評価するのは「自宅システム」になります。いつも聴くシステムで好きなCDやLPを流して確認します。音の変化を敏感に感じ取ることのできるのです。

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「正規品パワータップ」(100Vライン)の導入後のサウンドは? と云いますと、まず「音がしっかり出る」と云う事に尽きます。SP間に音が充満してセンターにSPがもう1個増えた様な「密な鳴り方・音場」の鳴り方になります。一つ一つの音が「しっかりして」いて「エネルギー感」、「音数の増大」、「バランスのより自然さ」・・・等々ほとんどすべての項目で「大幅なグレードアップ」をしています。「激変」と呼べる変わり様です。

D130から「ガツン!!」と云う低音の質感が出て来ています。それでいてストリングスは「絹糸の綾が織りなす」かのような音色と空間表現が両立しています。

オリジナルのノグチトランスPMC-1000EZからは信じられないサウンドになります。「試作品パワータップ」でもオリジナルのPMC-1000EZは想像できませんでしたが「正規品パワータップ」は更に想像できない「孤高」のサウンドに仕上がっています。

昨夜は夕方6時くらいから真夜中の1時まで、良く聴くCDをとっかえひっかえ聴きまくりました。どのCDでも「音がしっかり出る」事と今まで聴こえなかった音が聴こえて「音楽の表現」が変わる様に感じました。

それでもまだ「馴染み」が足りない様に感じますので最低1カ月程度は鳴らし込みが必要だと感じました。「苦行」は有りませんので「良くなる」のを楽しみながら待てば良い訳です。


リボンツィーター 2種入荷

2010年06月22日 | ピュアオーディオ

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昨日報告していたツィーター 2種が来ました。上がトリオ製、下がSONY製です。

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裏面はご覧の様になっています。

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早速クリップ接続で音出し確認です。

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SONY製からトリオ製の順番で聴きました。単純に聴いただけでSONY製の方が優れていますね。

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こんな繋ぎ方でも性能の比較は出来ます。SONY製を繋ぐと「低域のレンジ拡大」と「高域のさわやかさ」が直ぐに判ります。この後に聴いたトリオ製では「繋いでいるのか判らない」状態でほとんど変化を感じませんでした。

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SONY製を接続すると高域の伸びと低域の力感が改善されます。それに加えて「音の暴れ」がなくなる様で非常に聴き易くなります。非常に静かになり音の品位も上がる様に感じます。低音が「漂う様な余韻」を持って鳴ったのにはビックリしました。何事もやって見ないと「サプライズ」は判りません。

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明日正式にALTEC#612Aの内部に取り付けて音出しをします。

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本日は「自宅用パワータップ特注品箱」が塗装を終えて来ましたので、内部の入れ替えをしています。それが終わりますと自宅に持って帰り、自宅システムの「音出し確認」をします。