皆さんは「ケーブル」(配線)についてどのようなお考えだろうか? かたくなにケーブルの価格は¥15000までと決めておられる方もいらっしゃいます。どんな機器をお使いか?と尋ねるとCELLOのプリ+パワーアンプを使っているとの事。CELLOのプリ+パワーアンプなら当然¥100万円は軽々と超えている。
私の考えとは相いれないお考えだ。しかしそれも個人の自由、止めたりはしない。ただ、自分がケーブル材や配線で色々実験してきた結果や、「ケーブル」は「必要条件」である事の認識をしている。
どんなに高額な機器やSPであっても、ケーブルなしでは音は出ない。(必要条件の所以) 出て来たサウンドの半分以上は「ケーブル(配線)の音」である事。機器ばかりが音に影響しているのではないと云う事。
昔、オーディオ雑誌で色々な機器(アンプ)の比較試聴記が掲載されていたが、当時は「直だし電源ケーブル」全盛時代である。アンプの音など「電源ケーブル」の音で決まっていた。
電源ケーブルの重要性に気づいたパイオニア社ではエクスクルーシブC5・M5から独自の電源ケーブルを開発し採用し始めた。海外メーカーは1980年代から電源ケーブルをインレット化して、自由に好きな電源ケーブルが使える様になっていた。国産アンプメーカーがインレット化を始めたのは1990年代に入ってから・・・。如何に国産メーカーの「音質」に対する認識が甘いかが良く分かる。バランス回路についても同じことがいえる。
ただ一般ユーザーが困る事がある。国産のケーブル材の出来は「どんぐりの背比べ」的な処が強く、8N・OFC等とネーミングは良いが、芯材の断面積がφ10mm以上ないと使い物にならない。(音数的に) 更に、周波数特性的にも下も上も物足りない。更にもう一つ、「エネルギー感」が全く不足。 (安物ケーブルを束ねてSPケーブルにして実験してみると良い)
「耳に痛い音」が飛んでくるのは大体決まって、アンプやSPが活性化していないか、ケーブル類の質と量(断面積)が極端に不足しているからである。
オーディオマニアと云いつつ「音質」を良くすることを避けている様では本当のマニアではないと思う。小さなシステムでもオーナーが精魂込めて成長させたシステムには聴かせる所が有る。