Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

自宅システムをどうするか?

2016年12月31日 | ピュアオーディオ


久しぶりに朝から自宅でゆっくりしている。こんな時は自宅システムのSWを入れ、ストリングスを良く聴く。今朝も「ジェットストリーム」のポール・モーリアの演奏をかけている。繊細で明瞭で、軽く柔らかくゆったりとして、音圧を感じない、それでいてスケール感も大きなサウンドを聴いていると、「これさえ有ればいいなあー」と思ってしまう。(重低音は出ないが・・・)

現在、音楽部屋にオリンパスシステムとD208システムを置いて、殆どの時間を音楽部屋で過ごしている関係で、AMはD208、PMはオリンパスと使い分けている。どのシステムも必死で集めたJBLのオールドユニットを使っている。・・・「最後は1セット」になると予想はしているが、どれが残るのか? 今は判断できずにいる。個人的には「自宅システム」が自分の好みに一番合っている。



全ての機器にFXヒューズを入れているし、プリもパワーアンプももの凄い手間暇とお金をかけて「内部配線」を交換して作り上げている。WE101Dppのパワーアンプも予備球もしっかりストックしている。おまけに予備のプリ+パワーアンプもストックしている。ケーブル類もすべて「最上級グレード」で統一している。しかもシンプルである。

色々なサウンドを出す為に、必死でシステムを作り上げて来た15年間であった。全てのシステムに、自分の考えや作りを入れて愛着がある。最新のSPなどに交換する気はサラサラない。現在出しているサウンドを最新のSPに求めても「作り出せない世界」を持っている。「最後に残す1セットは?」・・・考えたくないのが本音だ。

バイワイヤリングへの疑問

2016年12月30日 | ピュアオーディオ
最近のSPは「バイワイヤリング対応」になっているモノが少なくない。この「バイワイヤリング」には功罪が有る。正しく理解して使えば効果が有るが、ただ繋げばよい・・・的な考えでやればデメリットも多い。個人的には「バイワイヤリングは不要」と思っている。

SPケーブル1セットで済むものを、わざわざ2セットも使うわけだから「SPケーブル」の使用量が単純に2倍になる。(コストデメリット)、その分「断面積」が増えるから「伝送量」は多くなる可能性はあるが、送り出し側のアンプには2系統のOUTPUTが必要であるし、SPの方ではネットワークに必ずチョークを入れて「低域カット」をしなければならない。(抵抗要因)

それなら最初から1セットのSPケーブルで、2倍の伝送容量を持つケーブルを使って、シンプルに接続した方が良いサウンドになる可能性の方が高い。

自分でSPシステムを組む場合は「バイワイヤリング仕様」は使わない。シンプルにSPケーブル1セットで、十分な伝送容量を確保して接続する。ネットワークも出来るだけシンプルにして、6dbOCTのカット(コンデンサーによる低域カットのみ)で使用する様にしている。JBL#4311等は6dbOCTで十分使用に耐えて良い再生音を出している。

今年の反省

2016年12月29日 | ピュアオーディオ
今年も「物欲」が強くて、機器の買い増しが続いた。特にMD機で欲しい機器が欲しい機能で手に入らなかった事が残念である。しかし、一息つける状況になったことは事実。オーディオ機器への「物欲」がピタッと止まった。ゆっくり吟味しならがら揃えれば良いと云う余裕が出来た。

ソース機器の取捨選択もまだ半ばだが、増設一方だったものが、「不要」と判断したものの処分が出来てきている。その為「お守り」にかける手間暇が随分と軽減された。まだまだ道半ばで、愛着の有る機器を手放す事は辛い事だ。使えば使うほど愛着は湧いてくる。しかし何処かの時点で決断しないといけない。

自分は健康で元気にしていても、連れ合いに倒れられたら元も子もない。介護や補助で振り回される。振り回される時間が長ければ、今の自分の生活のリズムは消えてしまう。機器のお守りも出来なくなって来る。将来を見越して「機器を減らす事」を考えざるを得ない。

年を取ると言う事は、上り坂の時は先の事を余り考えなくてよかったが、下り坂になると色々と考えて置かないといけなくなる。本当に必要な1セットのステレオ装置を限定し、必要な機器を保守出来る様にしておく必要が有る。

今年の反省で一番の反省点は、「部屋への対策」が出来なかった事。奥さんの実家を使っている関係で、奥さんの承諾が要る。何とか好きにして良いと承諾をもらえた。来年は何とか手を付けて行きたい。

SPケーブル追加実験

2016年12月28日 | ピュアオーディオ


サブシステムの方ならシステムが単純で色々やれます。



今までは上述写真の様に、当方の作った最高峰のSPケーブルで接続していました。このケーブルはプラス・マイナス共、各々6本のケーブルを使って作成しています。これだけでも相当音質アップ効果が有ります。



今回、更に3本組で作ったケーブルを追加して見ました。更に音数が増えて「音の余韻」が多くなり、シンバルの震える音が更に細かく聴こえる様になりました。理論通りに「断面積」が増えて音数や解像度、余韻、エネルギー感・音圧が上がっています。音圧アップしたのでいつものボリュームでは音が大きくなりすぎます。ボリューム位置が下げました。小音量でも明瞭になっています。





今回はYラグ仕様のSPケーブルにバナナプラグ仕様のSPケーブルを追加して見ました。アンプ側の追加状況です。ただD208ユニットのSP端子が半田付けタイプ(JBL最初期ランシングマークユニット)なので、SPケーブル程太い内部配線に出来ていないので、そろそろ限界かも知れません。(SP箱内配線<SPケーブル)

ただこの結果、更に聴き易くなっています。使用するケーブルの材質の音がプラスされますので、しなやかさが出てきたと思います。(銅線を1本入れて有る)

「1本のケーブルを作り出す事」 つづき

2016年12月27日 | ピュアオーディオ
<「1本のケーブルを作り出す事」は、その後の展開を睨んでいる。>

と昨日書きました。これは何を言っているかと云うと、最良のケーブルで使用するケーブルを全て揃える事です。電源ケーブル、ラインケーブル、SPケーブルをまず揃え統一します。

それが終わると、SP箱内配線やアンプ内配線、タップ内配線・・・と同じケーブルで揃えて行くのです。この時の変化は「激変」します。音質のグレードが劇的にアップします。



例えば、上の写真はJBL#375の内部配線です。この配線も交換できれば「ユニットの性能」が飛躍的にアップします。私の#375の内部配線は全て「自分の作った最高級グレードケーブル」に交換しています。JBLオリジナルの配線の時の性能では出ない音が出て来ます。まず音数の多さが違います。質感も非常に繊細で有り、エネルギー感も強いです。それでいてSN比が高く、聴き疲れしない音質に仕上がっています。JBLオリジナルの安物ケーブルに対して全ての面で上質です。

1本のケーブルを仕上げる事で得られる効果は絶大です。ただ、実際に各種のケーブル類や内部配線を交換するには、スキルと時間と手間と資金が必要です。膨大な手間暇をかけて作り出すサウンドこそ、「オーディオの趣味」の醍醐味だと思います。

1本のケーブルを作り出す事

2016年12月26日 | ピュアオーディオ
先日まで「SPケーブル」について書きましたが、「オーディオ 3分の計」でも記したように、機器や部屋の問題と同じ割合で「ケーブル」の問題が存在します。

機器も時代と共に「何処までも高性能化」しています。同じように「ケーブル類」も高性能化すべきです。未だにケーブル類に対して「疑念」を持たれている方が、オーディオマニアの90%以上を占めていると思う。ケーブルに対する価値観がまだ十分浸透していない事及び理解が無いのであろう。また「どのケーブルが良いのか?」を知らない為に手を出せないでいる方もいる。

どのケーブルが良いのか判らないので有れば、「自分で1本のケーブルを作り出す」事も出来るはずである。結局「音質アップ」に対しての情熱の差で有ろう。

「1本のケーブルを作り出す事」は、その後の展開を睨んでいる。特別なお気に入りのケーブルで、電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブルを作り、全てのケーブルのグレードを統一して見なければ見えてこない部分も有る。つまみ食い的に一部のケーブルをとっかえひっかえ交換して試聴した所で、本来のそのケーブルの実力は殆ど見えてこない。

仮に「とんでもない高性能」のケーブルで有っても、前後のケーブルがネックとなる。情報が送られてこなければ・・・、送った先が全てを出せなければ・・・宝の持ち腐れである。また機器の活性化時間も必要になってくる。

ケーブル類の原理を理解していなければ2000時間も待てないだろう。大体2000時間の意味やその時間がどれ位かかる事さえも理解していないだろう。毎日5時間以上鳴らし続けて丸1年以上かかる時間である。毎日2時間程しか聴けない方なら優に3年以上かかる時間である。そこまで「評価」にかけれる方はまずいないと思う。しかし当方はそれをやっている。

「最上の1本のケーブル」はその時の瞬間である。当然進化させる必要が有る。自分も10回以上進化させてきたが終わりが無い事は重々承知している。何処かで妥協をせざるを得ない。人間の命は有限である。

SPケーブルのつづき

2016年12月25日 | ピュアオーディオ
ケーブルの種類には構造的にいくつかの種類が有る。その構造と音の特徴を調べておく必要が有る。個人的に調べた結果を以下に列記して見る。

A)構造的な特徴

①単線・・・線材の太さ(断面積)にもよるが、音数は少ない傾向で、カチッとしたしっかりした低音(エネルギー感・力感)を出す傾向が有る。周波数特性的に低域に偏った特徴がある。
②撚線・・・こちらも断面積で差は有るが、音数が多く多彩な音の傾向。音のバランス的に良い。エネルギー感・力感は単線に及ばない。周波数帯域的にはバランスが取れている。
③同軸線・・・芯線は単線や撚線になっている。傾向は上述と同じ傾向。外線(シールドメッシュ)は力のない柔らかな音の傾向。
④多線構造・・・1本のケーブルの中に独立した単線や撚線が複数本入っているもの。・・・①②の構造で有ればその傾向になる。基本的な音の傾向は「単線」か「撚線」である。

B)「材質」的な問題

A)銅線の「撚線」は音のバランス的には良いが、低域端~高域端の周波数特性が狭い。周波数レンジが狭い傾向にある。
B)銀線の撚線も音のバランスが良い。周波数レンジは広い傾向にある。特に低域端・高域端のレンジ拡大に重要。
C)銀メッキ・錫メッキ等のメッキ線・・・メッキの材質の音と下地の銅線の音が組み合わさって出て来る。音のバランスが良いケーブルが多い。

C)物性的な音の傾向

銅線は「曲げやすい」・・・曲がりやすい柔らかな材質なので、サウンドも「しなやか」な傾向になる。
銀線は「やや硬い」・・・硬い為、曲げ難い。その分カチッとした質感が出る。抵抗値が低いので音数が多い傾向にある。

「硬い」、「曲げやすい」は「物性」の事で、音にもそれが表れて来る。求めるサウンドに対してこの「物性の音」(硬軟)を適度に調整する必要が有る。基本的に「硬い」ぐらいがしっかりした力のあるサウンドになる。

単線と撚線、銅線と銀線、あるいは銀メッキ線等の使い分けや組み合わせをして、1本のケーブルを仕上げると良い。と云うのが私の長年の「音質追求」の結論である。

SPケーブルについて

2016年12月24日 | ピュアオーディオ
ケーブル類の評価で一番簡単な方法は「SPケーブル」で評価する方法です。比較したいケーブルを同じ長さにして繋ぎかえれば比較が出来ます。(相対評価)私も、「自作」のケーブルの評価ではSPケーブルで一番最初にします。端末処理が簡単だからです。しかし「端末処理」で使う「半田材」には注意が必要。「鉛レス銀入り半田」をお勧めします。間違っても共晶半田は使わない事。鉛が60%も含まれています。鉛は抵抗値が高いのでヌケの悪い音になります。「端末処理」に使うチョッとした鉛半田(共晶半田)の量で音質は大きく変化します。

問題はその評価の仕方です。「何をもって良しとするか?」 比較する物が有れば白黒は割と簡単に出来そうです。団栗の背比べで「似たり寄ったり」、「一長一短」で有るならば、「グレード」は変わらないという事です。「劇的」に変化するので有れば、明らかに「グレード」が違うという事。それは一つの発見で有り、その違いの原因を探れば更に上のケーブルを探す「根拠」が出来ます。

大概の場合、それは「抵抗値」の違いとなって測定することが出来るでしょう。但し、「断面積」による「伝送容量」(音数)の差は測定する事が出来ません。これは人間の耳で聴き取るしかないでしょう。

一般的にSPケーブルの評価をすると、①「音が前に出て来る」(ONの音)のケーブルと②「音が奥に引っ込む」(OFFの音)、③その中間の音の音の3つに分類されます。皆さんはどのタイプを選ばれるでしょう???

必然的に①の「音が前に出て来る」(ONの音)ものを選択されると思います。何故ならそれが一番良く聴こえるからです。そうなると他の2種類の音の傾向を持つケーブルは捨てられます。当然生き残れません。

私はそこの部分に引っ掛かりを覚えて、「ON・OFFの音と中間の音も必要」なのではないか?と感じたのです。「自然の音」には「前に出て来る音」ばかりではないのではないか?と・・・。

結果的に、前述の①②③のケーブルを全て組み合わせて見れば面白い結果が得られるはずです。そうやって現在使っているケーブルを作成しています。

私の目指してきた音

2016年12月23日 | ピュアオーディオ
40年以上長い時間をかけて私が目指してきた音は「自然の音」。日常「会話」しているその時の音の再現を目指して来た。何の変哲もない音で有る。「ただの音」で有る。しかし、この音を手に入れるまで相当の試行錯誤が有った。

例として、日常会話や日常のドアを閉める音等が、錯覚するほど「リアル」でなければならない。ライブ録音の演奏を聴いていると暗騒音の中に「誰かがドアを開けて入って来た」様なシーンが有れば判らなければならない。JAZZの演奏など意外とこの様な暗騒音が入っている。他にもMJQのラストコンサートの中で、当時のカメラマンがモードラを使って写真を撮っている音とかも判る。シャッター音なども良く判る。当然音楽部分は十分に聴こえた上での話。

「自然な音」は特に作り出さなければ「ピーキーな音」は入っていない。と言う事は「ピーキーな音」は出てはならないと言う事。耳に音がうるさい様では「自然の音」に近いとは云い辛い。電気仕掛けで音が出ていると云う風に感じられるならそれは「まだまだ」の音と思う。

私のサウンドも進化はこれで終わりと言う事はない。まだまだやればさらに良くなるのは判っている。しかし、部屋の問題、資金の問題、時間の問題、手間暇の問題等と、自分の中の優先順位で決めて行かざるを得ない。

「自然の音」に近づける為には「とんでもない情報量(音数)」が要る。この音数の感覚が判らない方には理解できないであろう。「自然に近い音」は太鼓等の音圧(音波の伝導)が必要な時はチャンと出て来る。腹に堪えるほど出て来る。身体が揺すられる様な音圧を受ける。しかし、そう云った音が無い状態ではいとも静かに鳴る。録音された情報をそのまま出しているだけの事である。常時音圧を受ける様なサウンドは「自分のシステムで作っているサウンド」だとも云える。それが心地よいかどうかは別の事で、自分で気持ちが良いと云えばそれでもいい。でも「自然の音」とは違う事を自覚すべきだ。

オーディオ 三分の計

2016年12月22日 | ピュアオーディオ
オーディオの「音質追及」を過去15年ほどしてして来て達観したことが有る。それは「三分の計」である。
①機器やその使いこなしの問題 
②ケーブル類の問題 
③部屋の問題 
に大きく分かれるという事。電源部への対策(マイ電柱等)をやられた方は更に④番目として捉えられるかも知れない。

機器の性能とその使いこなしのテクニック(セッティング他)の問題をケーブルでは解決は出来ない。ケーブルの問題を機器や部屋の性能で解決する事も出来ない。機器や使いこなしのテクニック、ケーブル類を完璧に仕上げても部屋の問題は解決できないという事だ。これらは密接に絡んでいて、それでいて全く違う側面を持つ。だから通り一辺倒な対策では解決は出来ない。

自分のシステムでは、①と②についてはそこそこの内容になっていると思っているが、「部屋の問題」で行き詰まっている。部屋の容積不足と強度不足、残響音の確保が出来ていない。だから、機器やケーブルに対策しても根本的対策にはならないし、対策してもまず効果が見えない。

自分のシステムでは「部屋の問題」と云ったが、音の「キレ・ヌケ・ノビ」が旧事務所の直打ちの床面の時と違って「ゆるい音」になっている。これは「部屋の床面の強度不足」から成る訳で、この部分に根本的な対策をしない限り改善は出来ない。

本来は、「オーディオ専用ルーム」を作って、直打ちの床(アンプとSPの設置場所)にして、広さも20畳くらいにして、壁面も反射板と吸音材を組み合わせてやる必要が有ると思っている。しかし、現実的には資金不足で手を出せない。何とか和風の部屋を洋風の部屋に作り替え、広さも現在7.5畳の部屋を、隣の6畳+4畳の部屋を合わせて17畳の広さにする事ぐらいだろう。それにも時間がかかる。計画と資金を集めて少しづつ理想の部屋に仕上げざるを得ない。自分の年齢を考えると、それをやる必要性も気弱になる。もう10年早かったらもっと違った展開になっていただろう。