Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

自宅707Jシステムの箱内配線

2008年05月29日 | ピュアオーディオ

昨日ブログ記事を書いてからじっくりと自宅の「再生音」を確認してみました。オールルシファーで繋がっているユニットは#375だけです。やはりここの質感が飛びぬけていて他の低音・高音ユニットと質感やバランスが取れていないようです。当該SPの横に設置しているBC-Ⅱとバランスを比べてみると、低音・高音の張り出しが足りないのが判ります。

やはりSPユニット全てに接続するケーブルは同じでないといけません。#375のケーブルをSCS-33に戻すのが手っ取り早く簡単に音を合わせられます。しかし、現在出ている#375の「音質」には届きません。ここは何とかしてSCS-34が使えるように工夫が必要だと観念しました。

現在使っているSP箱内配線のワイヤリングを廃止して、別途新規に最短距離の配線を考えています。(余分な穴の存在が気になりますが・・・)

ここまで踏み出すともうこのSPとは一生の付き合いを覚悟しなければなりません。もっとも「サウンドに満足」するのですからこれでもいいかな?と思います。

OLDSPは箱とSPユニットの選定、ケーブルの選定、ネットワークの選定とそれぞれを最高の組み合わせで作れます。これは最新のSPでは出来ない事ですが、完成度は最新のフラッグシップレベルにも相当します。

#375をSCS-34ルシファーで接続したサウンドは「とてつもない可能性」を感じます。奥行きの表現・音数・立上がり/立下りの俊敏さ。広大なサウンドステージの創出。全てが音楽を聴く上で最上の世界を約束してくれるようです。これに低音部と高音部の質感が揃えば素晴らしいSPになってくれるだろうと期待します。

時間と暇を見つけて早いうちに対策したいと思います。

この707JSPは過去①ブルースーナー配線に換装、②SCS-33に換装、と2度も大工事をしています。今回が3度目、次が最終となるでしょうが4度目の換装となります。1セットのSPを完成させるのは並大抵の苦労では有りませんね。それも2年間のうちに4回ですから。もっともSCS-34が出来てからまだ1年なりませんからね。


自宅システムのケーブルの最終点

2008年05月28日 | ピュアオーディオ

自宅の707Jシステムのケーブルはすべて「ルシファー仕様」です。XLRケーブルによるフルバランス伝送と電源もSPケーブルもルシファーです。

ただ1箇所ルシファーでないところが有ります。それはSPBOX内配線のみSCS-33(化け物ケーブル)です。

707Jの箱はバックロードホーン方式なのですが、オリジナルではΦ3mmくらいのケーブル用穴がありましたが、ブルースーナー配線の為Φ6mmの穴にし、更に化け物ケーブルの為にΦ12mmの穴を6個開けています。SCS-34(ルシファー)を使う為にはΦ25mm以上の穴をまた作らなくてはなりません。今度は6個ではなく12個(2箇所)必要になります。

穴あけ作業も大変、ケーブルを作るのも大変、取り付けるのも大変と来ていますので二の足を踏んでいます。・・・もうここいらでも充分ではないか?(と心の中で諦めの言葉が出ます)・・・(行き着くところまで行かないと後悔するぞ!!)と言う声と板ばさみになっています。

迷っているうちは手を付けませんのでしばらく使ってみて「馴染み」具合を確認してみましょう。

オリンパスシステムはSPユニットまでSPルシファーが来ています。XLRケーブルは「化け物シリーズ」SCX-23のままです。

インコネはSCX-23で充分と思っています。自宅では実験の為ルシファー仕様で使っていますが、「過剰品質」のようにも思います。どんなにケーブルで情報を送り込んでも容量オーバーでアンプやDAC等の機器が受け付けてくれないような所を感じます。

現在の所「ルシファー」の威力を感じているのは、「電源ケーブル」と「SPケーブル」です。こちらはルシファーにして本当に良くなりました。


高能率SPのパワーアンプには・・・

2008年05月27日 | ピュアオーディオ

現在所有するSPはどれも「高能率SP」です。JBLのコンプレッションドライバーは#375の場合118db/Wです。D130で101db有ります。アルテック604-8Gで98db、唯一オリンパスシステムのLE15Aのみ94dbです。

パワーアンプの出力は3db違えば半分で済みます。90dbのSPを基本に考えると同じ音量を得る為のパワーは604-8Gで1/8の出力で済みます。D130なら1/16で済みます。

オリンパスシステムのLE15Aに使っているパワーアンプにはアキュフェーズのM-100を使っていますので出力値をデジタルで表示します。この組合せで今までに使った最高出力は約40Wほどです。(とんでもない爆音サウンドでした)となると604やD130ではその半分の20Wもあれば十分ですね。実際D130には2Wもあれば家庭では不自由はしません。

ところがいざ良質のアンプを探そうとすると適当なアンプが現在ではなかなかないんですね。マッキンは500W~1000Wクラスでないと総合的な質感で使えないし、アキュフェーズでもA級アンプコースになり、必然A-60しか有りません。

他の方法はと云うと「管球アンプ」ですね。ただしTr型のフラッグシップクラスのアンプと渡り合える管球アンプを音質のみばかりか特性値でも作り出すのは容易なことでは有りません。真っ先にSN比で負けます。市販の真空管アンプは「昔ながら」の作り方で造られていますので使い物になりません。必然「自作」か「自作に近い改造」になります。私の場合最低限「ノイズ」が有れば使い物にはなりません。通常の使用で「ノイズ」を感じた時点で「没」になります。ノイズがあると音楽に浸れません。

現在Tr型のアンプに負けない管球アンプを5セット完成させています。これらが安心して使えるようにする為には「予備球」の確保が欠かせません。「予備球」を考えると頭が痛くなります。使える球は殆どが1960年以前の物だからです。中には1940年代のものも有ります。ヤフオクにたまに出てきても「奪い合い」みたいなもので確保が大変です。


自宅SPシステムの追加工事完了

2008年05月27日 | ピュアオーディオ

自宅のサンスイSP-707Jシステムの箱にはD130、175DLH、2405の3個のユニットが入っています。それらはすべて箱の裏面にSP端子を出していて、SCS-33のケーブルでユットと接続しています。SCS-34は箱内が複雑すぎて使えません。(勇気が要ります)

SP箱の上にネットワークを置いており、ネットワークとそのユニットSP端子への配線を今回SCS-33からSCS-34にグレードアップを致しました。昨日までにその工事を完了し残るはデッカリボンツィーターへの配線を残すばかりにしていました。その状態でもなかなかの再生音でしたが「何かが足りない???」感は有りましたが非常にバランスの取れたサウンドでした。

本日SCS-34では有りませんが近い組合せで配線を完了いたしました。昨日SCS-34で配線を準備していましたが取り付けが出来ませんでした。・・・SCS-34が硬すぎてリボンツィーターが正面を向いてくれません。下手にやると丸ごと宙ぶらりん状態で閉口しました。

さて出てきたサウンドは「耳に馴染んだ」キレが有り、奥が深く、コクの有るサウンドです。その上「シルキーな艶やかさでしっとり」しています。これを聴くと昨日の仕様には戻れませんね。

#375を直接SCS-34で接続している関係でボリュームを上げてもうるささがなく、音場表現も更に改善され、音のバランスも全て上です。耳に馴染んだCDを掛けると今まで聴こえなかった音まで聴こえてきます。ここまで来ますと「もうこれでいいかな」と思います。このサウンドには事務所のオリンパスシステムが総合力で負けますね。質感と鮮度感、音の出方の自然さ、音数、音色、空間再現性と上を行っているようです。音の豊かさが出てきました。

次はオリンパスシステムの電源プラグを交換する予定ですがまだ予算が出来ません。こちらは「電源プラグ」を交換すれば直ぐに同等か追い越してしまうでしょう。こちらはユニットまでSCS-34が来ていますので「伝送ロス」が最も「極小化」されています。とどのつまり「何処までSCS-34が使えるか?」で音質は大きく左右されます。


自宅システムの「音質アップ」

2008年05月26日 | ピュアオーディオ

昨日から自宅システムの更なる「音質アップ」の為にケーブルを作っていました。

電源プラグを全てフルテックの新商品に交換して「音質アップ」を果しましたが、オリンパスシステムに音数で負けています。質感は「自宅が上」ですが、「音数」が揃えば最高のシステムになります。

自宅のシステムのSPケーブルはアンプ~ネットワーク入り口までは「ルシファー」ですが、その先が「化け物シリーズSCS-33」です。オリンパスはSPユニットまで「ルシファー」です。この差が「音数」の差だと思っていました。

そこで、ネットワークから先のケーブルをできるだけ「ルシファー」にしようとケーブルを作っていました。自宅システムはSP-707Jのバックロード箱ですのでオリジナルを維持した上でとなると、箱内は「SCS-33」で目いっぱいです。箱の外にある各SP端子までと#375に直接「ルシファー」を繋ぐことに致しました。

それが先ほど一部を残して完了しましたので「音出し確認」をして来ました。現状ではデッカリボンツィーターを繋いでいませんが、従来の「音数」よりはるかに「増加」していました。

対策前はバランス的に低音不足を感じてC40のイコライザーで調整していましたが、対策後は全てノーマルで行けます。

「質感対策」・・・電源プラグ、「音数対策」・・・ルシファーの延長 で更に「音質アップ」を果したようです。現在最高のシステムが自宅で出来上がりました。とにかく「ベールがないサウンド」は「自然な音の立ち上がり」をします。


久しぶりにLPを聴きました

2008年05月24日 | ピュアオーディオ

自宅のSP707Jシステムの電源プラグをフルテックの「最高級品」に交換して、音の密度やSP間の「音が埋まる」事に気を良くして久しぶりにLPでクラシックのオーケストラを聴いてみました。

カラヤン指揮/BPOの「メンデルスゾーン:スコットランド/フィンガルの洞窟」。このLPは録音が良くて演奏が良くてを併せ持っているので若い頃から非常に好きで聴いていました。

かけ始めは「音の線が細く硬く」今まで聴いた当該LPのサウンドでは有りません。カートリッジの出力ライン、プリのフォノイコラインはウォーミングアップをしないと本来のサウンドにならないことは判っているので1時間ほど軽めに再生していました。

漸くこなれてきたようなので再度LPをかけなおします。まずSN比が違いますね。透明感が素晴らしく良くなっています。弦楽器がSP間の中に「漂って」います。

今までメロディーをヴァイオリンがそのまま弾いているとしか思っていなかったのが実は「トレモロ奏法」で演奏されていたのだと気付かされます。初めての経験です。表現力がまるで違うので「新鮮」な演奏に聴こえます。

ダイナミックレンジも大きく、真夜中に聴くにはチョッと冷や汗モノです。とにかくトレモロの「浮遊感」が素晴らしい演奏でした。

電源プラグをフルテックの「新発売 最高級品」にしてから、システムのサウンドが一変しています。元々「透明感」の高いシステムでしたが更に「透明感」がまして、「濁り」を感じません。かといって「音楽」のエッセンスが薄まっているかと云うとそうでは有りません。一音一音が密になり「ジューシー」な質感がでいています。まだまだ「馴染み」が完了しているとは思えませんが、毎日CDでもLPでも聴くのが楽しみになりました、とにかく眼前に「ステージ」が出来るのがすばらいいです。


開業後3年間を振り返って

2008年05月23日 | ピュアオーディオ

今年の4月21日で会社設立後満3年を迎えました。商品の販売は満4年になります。

先日判った事ですが「男子テニスの錦織(ニシコリ)選手」のお父上が当社のSPスタンド「サウンドトレール」の第一号のお客様でした。皆様に支えられて「サウンドトレール」も300セットを販売するに至りました。

会社を立ち上げて事業を開始した時は、自宅のJBL#4343マルチアンプシステム1セットでした。その後、「オリンパス」や「SP-707J」、「A7」、「レクタンギュラーヨーク」、等を購入し、事務所のモニターシステム作りをして来ました。

3年経った今、事業を開始する前に所有していた機器はすべて手放してしまいました。「良い音」を追求して行くに従い、SPにもアンプにもこちらの要求が厳しくなっていった事と「これからの発展性」を見据えての入れ替えとなりました。

アマチュアの時のいい加減な機器の選択が嫌と言うほど身にしみました。そのほとんどが「オーディオ雑誌の評論」を参考にして購入したものばかりでしたので、自分独自の「判断・見識」が入っていなかったのだと思います。

この3年間は本当に「音質追求」に明け暮れた毎日でした。まだまだですが漸く先の見通しが出来て来ました。

現在はこの3年間に購入した機器ばかりになり、セット数もメインクラスが5セットにもなりました。

①JBL オリンパスシステム・・・アキュフェーズアンプによるマルチアンプシステム

②SP-707Jシステム・・・自作管球メインアンプを中心としたシステム

③アルテック #620Aシステム・・・専務宅 オーディオ修行システム

④RCA Wフロントロードホーンシステム・・・60年以上前のユニットを使ったシステム(オールドJBL)・・・真空管マルチアンプ化を予定

⑤アルテック #614銀箱システム・・・ケーブルやアンプ製作の試聴システム

他にスペンドールBC-Ⅱシステム、JBL D130 3ウェイシステム、テレフンケンRB46システム、タンノイⅢLZが有ります。上述SP達は手を入れられるものはすべて「Trail仕様」にしていますので、皆さんがご存知の同型番のSP達とはまったくグレードも再生音も「次元」が異なります。

漸くSPやアンプ等が揃いつつあります。現代のオーディオから言えば「化石」の様な装置かもしれませんが、「心を打つサウンド」に変わりはないと思います。私の意識の中に「最新=優秀」とは映りません。SPシステムに至っては「退化」とさえ思うこともしばしばです。

色々と「熱中」してやってきましたが、3年も経つと成果も溜まって来るようです。「良い音を作る(出す)とは?」のポイントが少しづつ理解できるようになって来ました。今後とも皆さんよろしくお願いいたします。


私が推奨するSP

2008年05月22日 | ピュアオーディオ

JBLのL-100と共にオーディオに目覚めた20才頃、タンノイ アーデン、JBL#4343と遍歴を繰り返した20代、4343のドライブアンプ遍歴の30代、40代はCDPの遍歴でした。4343はその後マルチアンプになって50才まで使用して来ました。その時点では「音の太さ」に不満でしたが自分なりに良く調教して使い込んでいたと思っていましたが、今になって振り返ると「判っていなかったなあー」が真実のようです。

JBLの3大ホーン(HL88.89.90)のシステムを漸く作り上げた今、JBLスタジオモニターシリーズの陳腐さが良く判ります。スタジオモニターはやっぱり「検聴用」なんですね、録音の粗を探す為のSPだと思いました。

3大ホーンシステムの中で一つ厄介な組み合わせが有ります。低域をバックロードホーンにして、中域を#375+ゴールドウィングにしたシステムです。サンスイのSP-707Jシステムですが、「位相」が難しいのです。SP間の中心に立って音を出しても中心に音が有りません。聴取位置では中央に音が定位しますがいざ中間に行くと「定位」が有りません。

HL88を使ったシステムはバスレフ方式ですが上手く繋がっています。HL90のシステムもフロントロードホーン箱を使っていますので割合うまく行っているようです。

良いホーン良いドライバーの組合せだからといってそのままでは良いサウンドとは云えません。

620a1 時々お客様から「良いSPを紹介してくれ」との問合せを受けます。この場合私がお勧めするのは「アルテック #620Aモニター」です。これ一台有れば何でも基準以上のサウンドで満足させる事が出来ます。使われているユニットは604-8Gと言うユニットと専用ネットワークのみのシンプルさ。

モニターとして使われていましたがJBLのプロ用とは異なり「検聴」にしか使えないユニットとは大違いで、家庭で「音楽」を楽しむのに充分な資質を持っています。

ただオリジナルの620Aモニターでは音が粗く使い物になりません。SP内部の配線を「Trail仕様」にする事が前提です。SP端子も丈夫なものに交換します。

620a2  Trail仕様の620Aモニターはオールマイティに高水準の音質で使えます。とにかく「定位」や「位相」の問題が有りません。中域の密度はJBL#375を上回るものが有ります。低域から高域まで繋がりが良く、軽く弾む低音とボイスの中域、艶やかな高域が同時に手に入ります。

オーケストラのヴァイオリンをはじめとする弦楽器も暴れが有りません。むしろ艶やかな弦楽を奏でます。

もちろんSPスタンドはサウンドトレール、使用するケーブルはSPルシファーが前提となります。

昨年5月にお客様から譲って頂いた604-8Gを614銀箱に入れて1年間使い込んでその音の良さと潜在能力の高さを痛感しました。これがあればJBL#4343でたどり着けなかった世界がいとも簡単に手に入ります。

現在事務所の奥でこっそりと鳴らしているTrail仕様620Aモニターを専務宅に持っていく準備をしています。(本当は707Jシステムがなければ自宅に持って帰りたいのですが・・・)

専務宅のRCAフロントロードホーン(HL90)システムを事務所の方に持ってきます。これは10畳ぐらいの自宅では使いきれません。


私のJBL物語

2008年05月21日 | ピュアオーディオ

私はオーディオの最初の頃からJBLのSPを使い続けています。18才からになりますのでもう37年くらいになります。

当事(1973年)頃は、オーディオの草創期を終わって興隆期へのステップの位置にありました。

C50 その頃オーディオショップに行くとJBL パラゴンやオリンパス、ランサーL-101、L-45フレア、スタジオマスターL-200等が置いて有りました。自分が「カルチャーショック」を受けたのはこの「スタジオマスターL-200」です。

L45 ドラムスのLPが掛かっていましたがその実在感の有るエネルギーの出方に驚きました。日本のメーカー製では決して出ない「エネルギー感」ですね。(写真はL-45フレアー)

でも当事の給料は5万円/月位ですのでとてもとても本格的なJBLは買えませんでした。

L100 そこで左写真のL-100センチュリーを購入して使っていました。これでも1台16万円もしました。ペアですので32万円です。給料の半年分以上に相当します。まったく持って身分不相応なシステムでした。これに組み合わせたアンプはサンスイのAU-9500、プレーヤーがマイクロMR-711、カートリッジはグレース L-8。やっとの思い出返済が終わったのが3年後。いっぱしの「オーディオマニア」の仲間入りをしていました。しかし上には上がいるもので、その頃タンノイのレクタンGRFやクウォードESLを持っている先輩がいて、英国のサウンドの「ブリリアント」な音色の洗礼を受けてしまいました。

それからは、JBLで英国のサウンドに通じるようななめらかなサウンドも出せるようにと管球アンプにも首を突っ込んでしまいました。

この様に「初体験」を繰り返している時が楽しかったですね。何にでも興味が有って「目をキラキラさせていた」様に思います。

その頃の憧れのSPが「オリンパス」でした。渋い菱組み格子の箱を眺めているだけで「良い音がでるんだろうなあ???」と雑誌を眺めてはため息をついていました。確かセットで100万円くらいしていたと思います。(当事の給料の2年分)

まだこの頃は音の良し悪しも充分に理解していなくて、大きな音が出るのが良いSPくらいにしか思っていませんでした。今考えると情けないお話です。

その頃の国産のSPはチョッとボリュームを上げるとツィーターが飛んでいましたので、故障知らずのJBLは憧れでした。

その後30年して「オリンパス」を購入して鳴らしだしましたが、「悪戦苦闘」の2年間でした。オリジナルのままでは上手くなってくれません。LE15Aの低音は「粘る」し、#375は「殺人マシンの如く」吠えまくり、鼓膜がおかしくなるのでは?ツィーターも強烈にキリの様に突き刺してきます。10分と聴いていられませんでした。美しい菱格子の箱も箱鳴りがひどくて一時は放り出そうかとも考えましたが、蜂の巣ホーンを買ってからは「もう後戻りは出来ない」と身を死地に置いたつもりで格闘して来ました。

その気になると出来るものですね。「じゃじゃ馬のオリンパス」も自分好みのSPにしてしまいました。


電源プラグを交換して3日目

2008年05月21日 | ピュアオーディオ

今日は一日事務所にある4つのシステムのサウンドをブルックナー「ロマンティック」(ヨッフム指揮)のCDを使って聴き比べをしていました。

最初に

①SP銀箱システム(604-8G Trail仕様)+ザイカ300Bモノアンプ×2+WE310Aプリ+SD-9500(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

②SPアルテック#620Aシステム(604-8G Trail仕様)+VT-62モノアンプ×アキュC-280プリ+SD-7200(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

③SPテレフンケンRB46Trail仕様システム+KMQ8(Trail仕様)+マランツタイプTrail仕様プリ+マランツ(CDP)の組合せ ・・・ケーブル(オールSCR-15+SCS-34)

④オリンパスシステム(オールバランス伝送)

完成度の順位は④→②→①→④の順番・・・SPのサイズやアンプの力量の差ですね。

この中ではやはりオリンパスシステム以外は聴けないですね。格が5段も6段も下がります。基本的にバランス伝送が出来ていないことで質感の差が出ている。最も力の入れようも違いますので順当と言えば仕方が有りません。

意外と検討したのが④のシステム。SPの能力からすれば「とんでもないサウンド」かもしれません。

オリンパスシステムのサウンドはここでは別格です。次に力を入れてオリンパスに匹敵するサウンドを直ぐに獲得出来そうなのは②の#620Aシステム。プリを交換(IN・OUT バランス伝送対応させる為)とパワーアンプのバランス化です。(取り付けスペースがない・・・工夫が必要)。

①のシステムではザイカの300Bアンプの球を交換するか、アンプをEL34ppステレオに交換して球をムラード級にしてあげれば直ぐにオリンパスに順じる所まで行きます。

こんな事を考えながら事務所を引き上げ、自宅のシステムのサウンドを聴いて見ました。

Fi506 自宅のシステムの質感はオリンパスシステムの質感を軽く越えていますね。一聴しただけで判ります。これはまさに「プラグ交換」の威力です。・・・・困りました!!!今度はオリンパスシステムの質感を何とかせねばと思ってしまいます。

Fi505 オリンパスシステムの電源ケーブルの本数は9本。9本×5万円=45万円!!!痛いなー!!!しばらくは自宅のシステムの様子見しか出来ませんね。

アメリンクの「歌の翼に」のCDを聴きながらこの文章を書いていますが、彼女の声は「可愛いくらい」に澄み切った声なんですね。伴奏のピアノの音色も軽やかでいい響で聴こえて来ます。R・シュトラウスの「セレナード」は特に素晴らしいですね。うっとりして聴いています。