米次期大統領にオバマ氏が当選した。47才という若さ
である。人種差別の厳しい米国社会の中でのこの黒人大
統領の誕生は米国史上新たな一頁を刻む画期的な出来事
といえよう。また、オバマ氏は「チェンジ」を主張し、
その理想の一つを実現したといえよう。それ以上に感銘
を受けるのは、人類の進化を米国人が実証したという事
実である。
仏教の開祖であるブッダは、人間に貴賤の差別がある
とすれば、生まれや家柄や人種などではなく、その人の
行為・行動によって生ずると主張し実践した。当時のイ
ンドには四つの身分階級があった。今もそうである。そ
の差別をブッダは否定したのである。したがって仏教教
団の中では何の差別もなかった。その理想を実践したの
である。
また、ブッダは「人間は生まれ変わりを際限なく繰り
返す」という輪廻観を主張した。すなわち、すべての人
間は輪廻し、同じ民族に生まれ変わることもあれば、違
う民族に生まれ変わることもある。同じ国に生まれ変わ
ることがあれば、他国に生まれ変わることもある。すな
わち、何処に、どのような状態で生まれ変わるかも知れ
ない、ということである。もっとはっきり云えば、白人
であっても、次に生まれ変わるとき、黒人となって生ま
れる可能性がある、ということである。現在戦争状態に
ある敵国の人間として生まれ変わる可能性がある、と主
張しているのである。さらには、戦争状態にある敵国の
兵士が、実は自分の祖父母や親族だったかもしれない、
ということである。
どんな人種、民族、宗教の人であれ人間である以上、
互いに尊重しあうべきである。「殺すな、殺させるな」
というブッダの第一の主張は、人間の尊厳を尊重し、平
和な世界を造らなければならないという人類愛に元ずく
ものである。「自分が殺されたくないと思うように、他
人も殺されたくないと思っている。自分の気持ちを慮り、
他人を殺してはならない」とブッダは主張したのである。
このような不殺生というブッダの思想的な主張のバッ
クボ-ンの一つに輪廻観があったものと思われる。
「誰でもいいから人を殺したかった」という事件が最
近特に目に付く。とんでもない話である。そんな邪念を
達成しても何の意味や満足感があるのであろうか。冷た
い牢獄の不自由な生活が待っているだけである。また、
残されたのは遺族の悲痛な叫びが聞こえないのであろう
か。聞こえないふりをしているだけなのであろうか。
話を元に戻そう。今回の米大統領選挙で黒人のオバマ
氏を選んだ米国民は、人間としての進化の一つといえよ
う。米国社会は奥が深いともいえよう。ただし、まだ理
想のワンステップを実現したに過ぎない。「オバマ氏は
(母方の)白人中流階級に育った生粋の米国人。黒人たら
しめているのはケニア人の父親の血だけだ」(読売新聞・
11月6日参照)と指摘するキング牧師の元側近でジョ-ジ
ア州アトランタ市長などを歴任した黒人のアンドリュ-・
ヤング氏の言葉に代表されるように、今後のオバマ氏の
政策遂行の内容が問題であろう。すなわち、米国経済の
再建策にしても金持ち救済を第一義にするのかどうか、
米国軍の海外派遣はこれまでと違う観点からするのか、
等々今後の手腕を注視したい。政治の世界は妥協の世界
という一面がある。したがって自分の信念を実現できる
だけの甘い世界ではない。ただ、オバマ氏の奥さんはス
ラム出身のどん底の貧困から這い上がり、弁護士になっ
た人物である。才媛を超えた人物のようである。奥さん
の意見を聞いてオバマ政治を推進するものと推測される。
もしかしたらオバマ氏の次の大統領候補は奥さんにな
るのかも知れない。
である。人種差別の厳しい米国社会の中でのこの黒人大
統領の誕生は米国史上新たな一頁を刻む画期的な出来事
といえよう。また、オバマ氏は「チェンジ」を主張し、
その理想の一つを実現したといえよう。それ以上に感銘
を受けるのは、人類の進化を米国人が実証したという事
実である。
仏教の開祖であるブッダは、人間に貴賤の差別がある
とすれば、生まれや家柄や人種などではなく、その人の
行為・行動によって生ずると主張し実践した。当時のイ
ンドには四つの身分階級があった。今もそうである。そ
の差別をブッダは否定したのである。したがって仏教教
団の中では何の差別もなかった。その理想を実践したの
である。
また、ブッダは「人間は生まれ変わりを際限なく繰り
返す」という輪廻観を主張した。すなわち、すべての人
間は輪廻し、同じ民族に生まれ変わることもあれば、違
う民族に生まれ変わることもある。同じ国に生まれ変わ
ることがあれば、他国に生まれ変わることもある。すな
わち、何処に、どのような状態で生まれ変わるかも知れ
ない、ということである。もっとはっきり云えば、白人
であっても、次に生まれ変わるとき、黒人となって生ま
れる可能性がある、ということである。現在戦争状態に
ある敵国の人間として生まれ変わる可能性がある、と主
張しているのである。さらには、戦争状態にある敵国の
兵士が、実は自分の祖父母や親族だったかもしれない、
ということである。
どんな人種、民族、宗教の人であれ人間である以上、
互いに尊重しあうべきである。「殺すな、殺させるな」
というブッダの第一の主張は、人間の尊厳を尊重し、平
和な世界を造らなければならないという人類愛に元ずく
ものである。「自分が殺されたくないと思うように、他
人も殺されたくないと思っている。自分の気持ちを慮り、
他人を殺してはならない」とブッダは主張したのである。
このような不殺生というブッダの思想的な主張のバッ
クボ-ンの一つに輪廻観があったものと思われる。
「誰でもいいから人を殺したかった」という事件が最
近特に目に付く。とんでもない話である。そんな邪念を
達成しても何の意味や満足感があるのであろうか。冷た
い牢獄の不自由な生活が待っているだけである。また、
残されたのは遺族の悲痛な叫びが聞こえないのであろう
か。聞こえないふりをしているだけなのであろうか。
話を元に戻そう。今回の米大統領選挙で黒人のオバマ
氏を選んだ米国民は、人間としての進化の一つといえよ
う。米国社会は奥が深いともいえよう。ただし、まだ理
想のワンステップを実現したに過ぎない。「オバマ氏は
(母方の)白人中流階級に育った生粋の米国人。黒人たら
しめているのはケニア人の父親の血だけだ」(読売新聞・
11月6日参照)と指摘するキング牧師の元側近でジョ-ジ
ア州アトランタ市長などを歴任した黒人のアンドリュ-・
ヤング氏の言葉に代表されるように、今後のオバマ氏の
政策遂行の内容が問題であろう。すなわち、米国経済の
再建策にしても金持ち救済を第一義にするのかどうか、
米国軍の海外派遣はこれまでと違う観点からするのか、
等々今後の手腕を注視したい。政治の世界は妥協の世界
という一面がある。したがって自分の信念を実現できる
だけの甘い世界ではない。ただ、オバマ氏の奥さんはス
ラム出身のどん底の貧困から這い上がり、弁護士になっ
た人物である。才媛を超えた人物のようである。奥さん
の意見を聞いてオバマ政治を推進するものと推測される。
もしかしたらオバマ氏の次の大統領候補は奥さんにな
るのかも知れない。
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