ニコ、酒場で戯言

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なべ presents

FREE 「Heartbreaker」 1973

2005-10-18 20:40:09 | 雑記
QUEENにポール・ロジャースが乗っかって来日する。それに際して各方面で(QUEENは勿論)ロジャースの特集が組まれていたりする。QUEENにポール・ロジャースってイチローをホームラン競争に出そうというような頓珍漢な組み合わせのようにも思うが、それでもやはり期待せざるを得ない。何故ならポール・ロジャースだからである(*゜∀゜)=3

この神格化されたブルーズ・ロックの教科書的存在の真髄はライヴにあるらしい。たとえQUEEN、というよりフレディ・マーキュリーとは違っても、それがロジャースであれば文句言えないでしょ、と開き直って期待するファンも多いらしい。言わば外様を招聘するのに星野さんなら納得いくでしょ、と考えた巨人に近い(笑)。

まあ、どのみちあの特異なキャラクターの代わりなど誰もつとまらないんだけど(笑)。追悼コンサートで話題になったジョージ・マイケルという路線は、なんというか…、いろんな意味で…(爆)、適任というか…、なんつーかー、タンクトップも女装風味も経験ありだし…、、、、、とりあえずネタにはなる。

だが、そのロジャース。その世界的な名声のわりに地味というか、それは以前から指摘されているおっさん顔の所為なのか(爆)、The Firmの所為なのか、とにかく名前だけが一人歩きすることが多い。

スティーヴ・ウィンウッド、ロッド・スチュワート、マイケル・ボルトンといったメンツがうま~く商業に乗ったのにロジャースが地味なのは、なんか寂しい気もするが、いや、逆に言えば、その“おかげ”で我々はこうしてロックにこだわったロジャースに謁見できるのである。よかったよかった。

前置きが長くなったが、今回はそのロジャース率いるFREEの名作。日本人にとっては山内テツ氏(b)が参加していることで誇らしい「Heartbreaker」。スタジオとしては通算6枚目。すでに解散が既定路線(1回解散してるし)となっていて、最後のアルバムとなるわけだが、ビートルズのような開き直りが最後に名作を産む。

むせび泣く、一音入魂のポール・コゾフのギターと絶品ロジャースの歌声との組み合わせはいつ聴いても最高。全体としては落ち着いた印象を受けがちだが、どっこい奇跡の名演がいくつか収められている。いわずと知れた代表曲(ゲイリー・ムーアのカバーでも御馴染み)“Wishing well”、信じがたい泣きを発散する“Heartbreaker”。そして、私が毎日食べても飽きない大好物のおかず“Come together in the morning”。茶碗のごはんはこれで少なくとも3杯はいける。泥臭く渋く、パワフル。それでいて華麗で泣きがある。

イチローがホームラン競争でも自分の持ち味を発揮してくれることを切に祈っている。


次回は身もだえするほどに欲しい新作があるので、それが手に入ればそれ。輸入盤オンリーなので入手に時間がかかれば別の(プログレかなあ)


トレーニング中の選曲
“Wishing well”
“Come together in the morning”
“Travelling in style”
“Heartbreaker”
“Muddy Water”
“Common mortal man”
“Easy on my soul”
“Seven angels”
つか全曲で
計36分04秒