どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座 (ディスカヴァー携書)小宮 一慶ディスカヴァー・トゥエンティワンこのアイテムの詳細を見る |
この本、やたら売れているようだし、パラパラめくってたら、キーワードの立て方がシンプルでわかりやすいので読んでみました。
いろいろ共感ポイントあったのだけど、そのひとつは、
心理バリアの話。
意味を伝えるには、その前提としての意識の共有が必要。
意識共有していれば、簡単なコミュニケーションですぐ伝わるけど、
それができてないと、コミュニケーションの難易度がグンと上がる、という話。
何度も言わないと伝わらない。
いろいろな角度から長い説明や背景情報などが必要になる。
心理バリアが低い相手からの要請であれば、無理なことでも聞き入れる。
高い相手に対しては、内容が良いことでも聞き入れない。
ほんと、こういうことですよね、なんでもかんでも。
政治がひどい、首相は信じられない、と思ってたら、
いかにいい政策を実行しても、なんだかなあ、としか感じない。
この会社はひどい、経営者が悪い、上司は自分勝手と、思って仕事していたら、
的確な指示でもそっぽ向きたくなる。適当にしかやらない。
連盟の体質は古い、会長は無理筋ばかり通そうとする、などと思っていたら、
どんなにいいイベントでも、参加しない。
あの店は、おいしくないし、サービス悪いし、二度といきたくない、と思っていたら、
いくら、値下げしました、とか、おいしくなりました、と宣伝したところで、
そんなもん信じないし、店には行かない。
意味を伝えるには、その前提としての意識の共有が必要ということです。
心理バリアの差。
同じ事を言われても、Aさんから言われた事ならやるけど、Bさんからならやりたくない。
普段からのコミュニケーションとか、イメージ作りとか、心理バリアを如何に下げておけるかどうか、がいかに重要なことか。
心理バリアが高い事をあまり意識しすぎても仕方ない。
無理やりにこっちを向かせる事はできないわけだし。
着実に、地道に、いいと思うことを実践し、小さくてもいいので結果を積み重ねていく。そして、それが、徐々に口コミも含めて、伝わっていく。
最近、なんかいいみたいだよ。
前よりもちゃんとやってるようだよね。
結構変わったかもしれない。
一生懸命がんばっているねえ。
そういうことの積み重ねが、意識共有の元になっていくのだろう。
ただし、ひとつバッドイメージを作ってしまったら、それを回復するには、その3倍のグッドイメージ作りのパワーが必要。
自分から見たまわりのものの心理バリア。
まわりから見た自分に対する心理バリア。
一度、客観的に、心理バリアチェックをしてみたらいいのかもしれませんね。
勝間和代さんが、こんな「言葉」を紹介しています。
(朝日新聞 2009/04/25 土 朝刊)
※原著は勝間さんが翻訳した米国の本
『Life Strategies/史上最強の人生戦略マニュアル』
きこ出版
■事実などない。認識だけだ。
■正しいことをしていれば(絶対的な真実)
他人から一時的な誤解があっても自然に解決する。
そう思い、努力し続けても、必ずこうなるという
事実はない。
事実なんかなくて、私たちがそれぞれの立場から
どう解釈するか、ということだけ。
だからこそ、少しだけでも自分を客観的に見る
くせをつけると、すーっと視界が開けてくる。(以上 抜粋)
現実も、関係する人の「心理」によって変わってくる
ということですね。(ひとりひとりにとっては、それが現実!)
「私は正しいのに!きっといつかわかってくれる」と
思いこんでもしかたない。
零細経営者 兼 広告屋としても、「なるほど」な言葉です。
深みのある言葉の数々、ご紹介、ありがとうございました。
>現実も、関係する人の「心理」によって変わってくるということですね。(ひとりひとりにとっては、それが現実!)
人の心理、いくつになっても難しいもんです。
思うようにはならないし、コントロールしようなんておこがましい。
広告屋としては、そこをどうついて、どう届かせるか、楽しみでもあるわけですね。