The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

はたして、ミュジニ・ブランは?

2012-07-04 05:42:39 | ワイン
1992年物はブル・シャルにとっての例外的に良いヴィンテージ、
しかも20年の熟成とあって、このような見事な黄金色を呈しておりました。



さて、目隠しでこの風味を嗅ぎ分けようと、顔を近づけますと、
未だにクローズしたかのような、鉱物質の塊のミネラル感と、
蜜蝋のノーズがマッセで迫ります。

相当な時間を費やして、ステアーしながらアロマを待っていましたが、
中々立ち上がらず、まるで『篭もりのオジチャマ』状態・・・

やっとのことで、干したアプリコットとパイン缶の香気が立ち上がりまして、
一口舐めてみました所、ごく辛口の引き締った果実と、
拳のように寸止まった酸度が、いつも感じるブル・シャルの味わいではないんですね・・・

しかも、最後のフィニッシュには苦味さえ感じる!
で、ワタクシの結論は中堅どころの『ボルドー・ブラン』
例えば『フューザル』や『ラヴィユ・オー・ブリオン』などではないのだろうか?
と、思っていました。

おりしも、向こうの席から『オーブリオン・ブラン』の掛け声も小耳に挟み、
おそらく、その方向性で間違いないのだろう、と鷹をくくっておったんです!

そしたら、料理に忙しそうな主宰者が、屈託の無い笑顔で『このシャルドネですが・・・』
と言ったから、さあタイヘン!

頭が混乱し、正常な思考回路に復帰するまでに、随分な時間を要しました。

ブル・シャル?てことは、いつものムルソーとかピリニー系ではないな?
となって、なるほど『ミュジニ・ブラン』があったか、となるまでブルゴーニュを一回り!



意表を突かれた驚きのワイン・チョイス!
若かりし頃の誰かに似てきたか?などと思ったかどうかはともかくとして、
面白くも、エキサイティングな夜になったことは説明するまでも無いことでしょう・・・

とにかく、ごちそうさまでした。