普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小沢戦略の人身御供?に上がった16人

2011-02-18 10:36:58 | 菅内閣

 小沢一郎元代表に近い比例代表選出衆院議員16人が、衆院会派の離脱届を提出したことが、大きな問題になっており、読売、毎日、産経で社説を出しています。
 三社の主張の要旨は、
・会派離脱より、集団離党すべき。
・小沢氏の処分の見直しをはじめ、党の主導権を確保するため、菅首相の退陣を狙っていると見られても仕方がない。
・渡辺氏らは、菅政権が前向きな姿勢を示している衆院選政権公約の見直しや消費税率引き上げについて、「国民との約束を捨てた」などと強く非難している。
・しかし、予算の無駄を洗い出せば、子ども手当などに必要な財源を簡単に捻出できるとした政権公約が破綻しているのは、誰の目にも明らかだ。
・毎年1兆円ずつ増える社会保障費を賄いつつ、危機的な財政を立て直すには、消費税率の引き上げしかないことも明白である。
・小沢系議員が「マニフェストを守れ」などと教条的に振りかざすのは、与党議員として無責任過ぎよう。
・内政外交面で国難ともいうべき課題が山積している。「権力闘争ごっこ」をしている状況でないことだけは明白だ。
と言うもので全く当然の指摘です。
 朝日は何故か社説を出して居ませんが、記事の中で小沢さんはこの16人の動きを容認していると紹介しています。
[私の意見]
 昨夜9時のNHKのニュースで、キャスターの大越健介さんが面白い解説をしていました。
 16人は総て比例区で当選した人で、然も名簿順位が最下位に近い人ばかりだと言うのです。
 中には民主党圧勝で選挙区とダブル登録している人が選挙区で勝ったので、順位が繰り上がって思いもかけず自分自身が当選したのを驚いた人も混じっているというのです。
  然も報道によれ比例区1~2回生ばかりです。
 そんな人達が会派離脱などの禁じ手を考えつくでしょうか。
 その様な比例区最下位に近い人達が、民主党が政権に就いてその実体が明らかになった現在、仮に民主党が次期の衆院選で勝った(今の所可能性は限りなくすくないですが)としても、地盤のない、そして比例区最下位近くの彼らが比例区で当選する可能性はあるでしょうか。
 そして谷亮子さんなどと違って無名の人が場立ちでいくら演説しても、人が聞いてくれるるでしょうか。
 まして今回のマスコミから批判ダラケの動きで失敗すれば、次回当選の可能性は絶無でしょう。
 唯一の可能性は今回の動きが成功して、菅さんが辞職をすることだけです。
 勿論、菅さんが国会解散を選んだら16人の将来はありません。
 菅さんが辞職をすれば、小沢さんか、その支持グループの有力者から何とか報いて貰えるでしょう (*追記参照)
 これらのことを考えると、誰が考えついたのか知りませんが、彼らの弱みをつけ込み、そして上記のような人参か飴をちらつかせて、マスコミの批判に曝される動きを取らしたのだろうと推察するしかありません。
 そして彼らの動きが上手く行き始めれば、小沢グループの主立ったメンバーがやおら動きだすのでしょう。 (そう言えば、彼らは先遣隊だと言っているそうです。)
 しかし小沢さんは表立っては最後まで動かないような気がします。
 これらのことを考えて見ると、そして民主党とは是々非々の立場、小沢グループに批判的な私から見ると、党内で一番弱い立場の比例区最下位に近い1~2回生が人身御供のように、政局の正面に(無理やりに?)押し出されたような気がするのですが、どうでしょう。
(8.00記)

*追記:離脱願を提出した一人は「尖兵として働けば、衆院選の時には、小沢氏が新たな受け皿を用意してくれるのではないか」と元代表の「見返り」に期待感を隠さなかった。 (読売新聞より)
そうです。
 彼は正直と言えば正直ですが、私のような外野が想像で書くのならともかく、こんな本音を外に洩らすようでは、離脱届けを出した大義もないことになります。
 こんな国会議員には困ったものですね
。 (16.00記)

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