普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

○言葉が軽すぎるよ菅さん

2011-02-13 16:50:05 | 菅内閣

  菅さんの北方領土返還要求全国大会で、ロシアのメドベージェフ大統領が国後島を訪問したことについて、「許し難い暴挙」発言がまたとんでもないことになりそうです。
  直後の前原さんとロシヤ外相との会談は冒頭の握手もなかったそうです。
 前原氏は1993年の東京宣言など「これまでの合意文書と法と正義」に基づき、双方が受け入れ可能な解決策を探ろうと提案。
 ロシヤの外相は「前提なし、歴史的な結びつきなしに議論を進める必要がある」と述べた。
 詰まり今までの合意の前提なしゼロからの出発をしようと言っているようです。
 会談は、予定の倍の約2時間続いたが、結局、議論はかみ合わなかった。協議継続が唯一の成果という寂しさだった。
読売の社説が指摘しています。
 これでは外交では素人の前原さんではお手上げ状態でしょう。。
 首相の発言には場合により国の運命を左右する重みがあります。
・尖閣諸島問題での日本の弱腰外交直後の中ロの極東戦略の提携と報道。
・天然資源開発で勢いを増してきたロシヤ。
・一方終わりの見えないデフレに悩む日本。
・そして予定されていた前原さんの訪ロ。
 私は外交のことは全く判りませんが、自国の主張は曲げないが、その主張を通すには押したり引いたりがいるそうです。
 これだけ考えてもロシヤ批判の仕方にも言いようがあったと思うのですが。
 菅さんは最近の例でも一部の学者の受け売りと言われる、消費税増税→社会福祉の充実→雇用の増加→内需の拡大→経済成長政策突然の発表。
 そしてこれもまた突然のTPP加入の検討の発表。
 そのいずれもが国の政治や政局を大きく揺るがしています。
 こんなこと菅さんも身に沁みて判っているはずなのにまた今回の発言。
 これは菅さんだけでなくて鳩山さんの「国外、少なくとも県外」発言が普天間基地問題を暗礁に乗り上げさせ、自らの首相辞任を招いたことの学習をしたのでしょうか。  
 鳩山さんも菅さんも民主党の看板の政治主導のやり方を間違えているような気がするのですが。
 菅さんの例で言えば、前原さんが出発と言う時に、北方領土返還要求全国大会の演説の原稿作成には、外務官僚のチェックをして貰い、前原さんとも十分な打ち合わせをした上で、自分の意見も盛り込むべきだったと思います。
 詰まり前原さんが外相会談で交渉を支援するような発言にすべきだったと思うのですが。
 民主党のマニフェストで唯一国民から支持を得ているのは、政治主導の行政改革です。 しかしそのやり方に就いてはあちこちでボロがでています。
 その最大の理由は首相始め政務三役が何もかも自分でやろうとして、官僚の士気を削ぎ、総てに受け身の姿勢を取らせていることにあると思います。
 民主党の政策は私が何時も言う野党の政策で、重箱の隅をつついているが、政権政党としての大きな所を見落としているようです。
 もし民主党が政権を陥落しとしたら後に何も残らないことにならないように、政治家と官僚の在り方についてはもう一度見直す必要があると思います。
 今回取り上げた日ロの問題は長年続いた自民党政権でも手に余るほど難しい問題です。
 どうか日本の方向を間違えないように菅さんも民主党内閣も頑張ってください。

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