普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

えっ!!「普天間先送り」が鳩山さんの決断?

2009-12-08 17:02:46 | 外交・安全保障

 普天間基地の鳩山さんと関係閣僚の意見の違いについて、鳩山さんは再々「最後には私が決断する」と言っていましたが、今朝の読売新聞の普天間先送り、米大統領にCOPで伝達…首相意向 にあるように、どう問題を先送りすることを決めただけのようです。
 政府・与党内では、首相が「県外・国外移設」に固執する社民党などに配慮し、対処方針では移設先に触れず、結論を先送りにするとの見方が強まっている。首相としては、普天間問題が混乱している状態を収拾するため、政府としての方針を年内に正式に決定し、米側にも公式に伝える必要があると判断したものと見られる。
 首相は(記者団に) 「オバマ米大統領とお会い出来るようになればありがたいし、その時までには政府の考え方をしっかりと述べて理解を頂きたい」と、首脳級会合に出席するオバマ大統領と会談し、対処方針を直接伝えたいとの意向も示した。
 ただ、具体的な移設先を明示するかどうかは、「必ずしもそう申し上げているわけではない」と述べ、言及を避けた

 つまり鳩山さんの発言は正確に言えば、取り敢えず問題を先送りすると言うだけの話で、彼の最終的な決断ではなく、鳩山さんとしては まだ決断しかねている と言うだけのことの様です。
  この問題は元はと言えば、前にも書きましたが、民主党の公約は正式には、「米軍再編や在日米軍基地のあり方について見直しの方向で臨む」とあるようにどのような方向になっても良いように書いてあったのですが、社民党との連立と共に、選挙中の民主党員の県外移設の演説、鳩山さんが民意・民意と言って沖縄県民をすっかりその気にさせて、県民こぞって?県外反対を唱えて始めたことも問題をややこしくした一因のようです。
  鳩山さんが沖縄県民の民意優先と言っていますが、普天間基地の早期移転も沖縄県民の民意ですので、鳩山さんの「普天間問題先送り」の発言は県民の民意に背いたことになります。
  沖縄選出の民主党議員ならともかく、一国の首相として「民意尊重」と言っても正確には国としての政策は「関係者の民意をなるべく反映させた」日本全体のことを考えたもの 無ければ、日本政府として何も出来ないことになります。
  特には外交・安全保障など外国が絡む問題は国としての立場から当たらねばとんでもない方向に進むことにも成りかねません。
  鳩山さんは沖縄知事選挙や名護市長選挙の結果を見て「決断」したいようですが、それまで待たねばならぬとしたら米国がどののように反応してくるかと心配していたら、16.00現在の web版では米国は早速日本政府に同盟協議「延期」を鳩山政権に通告
してきたようです。
  その記事では、来年の日米安全保障条約改定50周年に向け、「日米同盟の深化」を目指して日米両政府が始めることにしていた新たな協議について、米政府が「延期」の意向を日本政府に通告してきた。
 米軍普天間飛行場移設問題で、米側が強く求める日米合意の履行を鳩山政権が見直す姿勢を示していることが理由だ。普天間問題の混乱は、日米関係全体に深刻な悪影響を及ぼし始めた
  米側は「普天間移設問題が解決されるまでは協議に応じない」と理由を伝えたという。
 日本政府は4日の作業部会で、普天間移設の結論を来年まで先送りする意向を米側に伝えた。これに、米側が強く反発したものとみられる。
 日本政府は、普天間問題の作業部会とは別に、米側と外務・防衛担当閣僚級の同盟協議を年内に開始したい意向だったが、延期が不可避となった。
 オバマ政権の極めて厳しい姿勢が明らかになったことで、首相が望んでいる、コペンハーゲンでCOP15首脳級会合の際の日米首脳会談の実現も、調整の難航が予想される。
と報道しています。

  勿論日本は何でも米国の言う通りにする必要もないし、脅しにも屈しての外交方針も曲げてはいけませんが、今までの米国側の鳩山政権への譲歩姿勢と見られる報道から見ても、また鳩山さんのオバマさんとの約束を裏切るような発言を見ても明らかに鳩山政権のほうに非があるようです。
   鳩山さんが問題を先送りするほど、沖縄県民と米国政府の姿勢は硬化し、問題解決がいよいよ難しくなるのは目に見えています。
  今こそ「普天間問題見送り」でない、日本の将来の安全保障のために、鳩山さんの早急かつ本当の決断を待ちたいものです。(08日17.00記)

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