普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

消費税増税と自民党

2009-01-15 12:05:34 | 麻生内閣

 産経新聞が「消費増税」政局の火種に 自民政調、批判噴出として次のように報じています。
 政府は14日、自民党の政調全体会議に対して、平成23年度以降、段階的に消費税税率を5%引き上げる財政試算を前提とした「経済財政の中長期方針」の原案を提示したが、出席議員から批判が噴出し、了承は見送られた。
 次期衆院選で増税批判を浴びるのを嫌う自民党議員が反発する構図が鮮明となった。

その主立った発言は
中川秀直元幹事長:「景気がちょっと上向いたところで増税すれば、景気が2番底、3番底になる」、「増税の前にやるべきこと(=行革)をやらないでいいのか。こんな経済状況で適切なのか!」
・塩崎恭久元官房長官:「行革や国会議員の歳費カットをせずに消費税増税をいって国民の理解が得られるのか」
町村派中堅:「衆院選で増税候補とレッテルを張られる」
など言っているそうです。

 一方それに対して津島自民税調会長中川秀直元幹事長らが消費増税に否定的な意見を述べていることについて「埋蔵金がたくさんあるから税制改正は必要ないという人がいるが、後世の批判に耐えられない」、「平成20年度第2次補正予算案や21年度予算で10兆円近い埋蔵金を無理しても使うが、安定財源にはほど遠い。思いつきで物事を言ってはいけない」と述べたそうです。

[消費税増税の議論]
 行政改革の必要性は正論です。
 私もこのことついて渡辺喜美さんをどういう形かで改革の実務参画させてはどうかと言って来ました。
 麻生さんは前にも書きましたが構造改革で何らかの実績少しでも残せば党内からのな批判も少しは減ると思ったのですが。

 然しこの構造改革問題は言うは安く行うのは困難なことで、戦後から以来の問題をここ数年で解決出来る問題ではないと思います。
 然し予算の問題も緊急、かつ津島さんの言う様に、ここ数年の支出増大で済む問題では無い様です。
 傍目八目で見れば、構造改革と消費税論議を平行してやるべきだと思います。

 消費税については、次のような点からももっと真剣に討議されるべきだと思います。
・麻生さんの景気回復のために膨大な財政支出を決定した。
・それは単年度では終わらない。
・その財源は今でも膨大な国債に頼るしかない。
・国債費が政府支出の4分の1を占めているので、今回のような緊急事態に際して外国のような対応ができないので国債に頼るしかないという悪循環になっている。
・その国債を減らすためには経済の成長による政府収入の増加を言われているが、今後の経済成長は微増か、または停滞か下降の可能性もある。
・消費税率はは誰が考えても生活必需物資の購入に対しては現状維持、増税部分はその他に限られるので、マスコミの言う様低所得者層への影響はあるとしてもそんなに大きくない。
・経済活動の総本山の経団連も消費税増税を提案しているのを見ると、彼らは経済への影響については余り心配していないのかも知れない?

[消費税増税と自民党]
・消費税増税が選挙にどの様に影響するかどうかは判らないと思います。
 心ある国民はこのことについて一定の理解をもっているので話せば判る筈です。
 心配なのは野党とマスコミの反対キャンペーンだけです。
・敢えて不人気の消費税増税の必要性を訴えることで、自民党の本気度や責任政党としての自覚を示すことになります。
・それより自民党にとってもっと怖いのは麻生さんの決断に対して、自民党が反対し麻生さんがその発言を翻すことに対する麻生さんの支持率のさらなる低下で、読売新聞では10%程度だろうと言っています。
 勿論麻生さんの決断が(自分たちの為でなくて)国のために全く間違えていることに対する反対なら話は別ですが、この予測される10%の数字は自民党にとっても党員に取っても致命的な数字になるでしょう。
・選挙で候補者が「いや私は消費税増税に反対だ」と言って話が通るでしょうか。
 何故なら国民は今どちらも頼り無い自民か民主のどちらを選ぶかの難しい選択に迫られているのですから。

私は自民党員のできることは、
・自分たちが選んだ麻生さんの元で結集して行くか、
・または渡辺喜美さんのように自分の信念を通すために離党するか
・自分たちの主張通りにしない麻生さんを引きずり降ろすか
・内閣の支持率を更に下げさせてでも麻生さんの発言をまた変更させるのか
・それぞれ自分たちの主張を繰り返して自民党分裂の道を選ぶか
のいずれしかと思うのですが。

 そう言う国会議員達の言動を地もとの多くの支持者たちは案外冷やかな眼で見ていることも忘れてはいけないと思うのですが。


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