旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

私の古典

2012年01月03日 20時27分06秒 | Weblog
畏友から「昨年読んだ本の内から感銘を受けた3冊を挙げよ。」という宿題をもらった。

目新しいところでヒュームの「人性論」(人間悟性論は随分値段がはるのでまたの機会に、)は確実に3冊の内の1冊に入る。思考の芯にある考え方が私に近い。あるいは私がヒュームに近い。

定番で「マタイによる福音書」英語訳、「大学・中庸」「ブッダ 最後の旅」を入れると計4冊。吉田兼好「徒然草」とモンテーニュ「随想録」、後者に意欲を失いつつある。世阿弥「風姿花伝」は既に意欲を失った。

そういえば昨年、ハイデガーには歯牙にもかけられなかったサルトルの「実存主義とは何か」を読みかえした。私にとっては若返りの秘薬だ。セルバンテス「ドンキ・ホーテ」は何度読んでも面白いし哀しい。

仕事の関係で、この5年内に刊行された雇用や労働に関わる新書は殆ど買った。100冊を下らない。半数以上を読み終えた。キャリアコンサルティングに関する書籍は30冊を下らない。うち木村周「キャリア・コンサルティング 理論と実際」を読み続けている。本格的な教科書を書く努力が偲ばれる。テキストはこの1冊に絞って現在に至る。

何を言いたいのかつかみにくいデリダの影響か、ポストモダンと称される中沢新一をまとめて7冊買って読み始めた。やはり、何を言いたいのか私には伝わってこない。彼のチベット体験「虹の理論」と「東北の哲学」を読み終えたら次に進む気がしなくなった。

良書をガツガツと読むのに懸命で、血肉になったものかどうかいまだに解らない。