昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

ハマナスの花

2012-08-04 17:16:59 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 この花を目にする度に必ず想い出すのが、夭逝の詩人として広く知られている彼の石川啄木の

      潮かおる 北の浜辺の 
        砂山の
      かの浜薔薇よ 今年も咲けるや

 短歌です。

 そして、{北の浜辺}とはいったい何処を指すのだろうかと、彼が訪れたであろうと思われる道内のあちこちに思いを馳せるのです。
 たとえば小樽の周辺や石狩の浜辺などで、特に石狩に付いて啄木は他にも色々と詠んでおりますから・・・

 なお私が啄木を知ったのは、樺太時代の小学6年の頃で、隣のお兄さん{中学生=旧制}から、歌集を詠んで貰ったことからです。
 そして私は、ハマナスの花を目にするたびに、次の短歌を想い出し、さらに併せて樺太の少年時代をです。

          石狩の 美国といえる
            停車場の
          柵に乾してありし 赤き布片かな

 ちなみに{美国}とは、空知郡の美唄市ことだと思います。なお美唄市は樺太から引揚げて来て住んだ炭砿町で、私は此処で20年近く暮らし就職も結婚もしました、いわば私に第二の故郷です。
 そんな事から、この短歌が記憶に残っているのです。

ハマナスの花

同    上

同    上