裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

スローな媒体にしてくれ

2011年05月11日 12時00分28秒 | Weblog
Y新聞が、「一万五千円分の商品券をつけるから、半年でいいんで取ってくれ」とカクチョー(訪問契約)にきました。
ネット系メディアの勃興に加えてこの不景気で、新聞各社のパイ争奪も大変なことになってるようで。
あるいは、昨今の悪いニュースを知りたくない、というネガティブなマインドも影響して、読み手が減ってるのかも。
それにしても、諭吉さんを一枚半とは、大きく出てます。
だけど残念ながらわが家では、Y紙に対しては、「思想的に相容れないものがある」という断り方をしてます。
社主が醜悪で、どうしても愛せない、って理由もありますが。
それでも、各紙を読み比べたい気持ちはあります。
Yはもちろんコンサバティブで体制寄り(おっと、右系の野党勢力寄り、だっけ)だし、Aのほうはリベラルで、どこかの党のように言論に責任感が希薄。
並べて同じ事案の記事を読むと、視点が極端に違ってて面白いです。
率直な言い方をすれば、伝え方ってのは、書く人物の意図次第(つまり、世論をどう誘導したいか)なんだな、ってことが、読み比べると顕著にわかって、実に興味深いのです。
単純な例を挙げれば、イチロー押しのA紙が「イチロー、4打数2安打1盗塁の活躍」と書いた同じ試合の結果が、アンチのY紙では「イチロー、足で内野安打2つ稼ぐも、ふたつ盗塁を試みて一回憤死」という報道になる。
同様に、G球団を持つY紙が「松井、復調の本塁打」と書いても、A紙は「松井、ソロを放つも、チャンスで凡打。大敗」となる。
二紙を読み比べることによって、はじめてひとつの事象が立体的に見えるわけです。
同じ調子で、今回の原発事故を二紙がどう報道してるのかを比べ読んでみたいものです。
ちなみにAは、脱原発を鮮明にしてるんだけど、Yってどんな態度なんです?
J党の一部が早々に推進を打ち出してるし、追随するのかな?
どちらにしろ、なぜだか必ずY紙はぼくの信条の裏を張ってくれるので、その報道は逆説的に自分の行動指針のバロメーターになります。
だけど言いたいのはそんなことじゃなくて、「物事は多面的に見て(つまりいろんな意見を比べ読んで勘案して)、その末に主観としての意見を構築しようよ、ってことです。
一方からの意見だけを取り込むんじゃ、考え方が偏っちゃうもんね。
「誘導」という名のまじないにかかる危険もありますし。
やっぱし、複数の視点からの多様な意見は必要なのです。
そして、どんだけネットが発展しても、新聞は必要です。
いちばんじっくりと、深く、厚く考察できる媒体だと思うんですよ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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