裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

のんきによろこんでみる

2015年09月30日 09時19分01秒 | Weblog
株価が派手に下がると、いっとき前までは「わーい、ザマミロ、資本家ども」と愉快に思ってたもんだったけど、今は違う。
自分の年金が人質に取られてるからね。
現政権がやらかしたひどいギャンブルのせいで、年金基金自体が大損害を受けてしまうんだった。
着実に、って考え方ができない安倍さんは、国家を実に粗雑に扱ってくれる。
ふたりにひとりが老体になろうか、ってこの国で、成長戦略なんて夢みたいなこと言ってないで、まずは借金を返してほしい。
国民がものを買わずに貯蓄に回そうとするのは、背負った借金額の重さを恐怖に感じて、きたるべき未来の危機に備える本能から。
そんな絶望感が、緩慢にこの国を殺してる。
逆に言えば、借金が減りはじめさえすれば、明るい未来を感じ取ることができて、必ず景気は回りはじめる。
金融の異次元緩和のおかげで、大企業は円安差益で大もうけしたらしい。
だけど、今のアメリカが量的緩和の解除で苦労してるように、いつ終わらすの?
終わらすと、再び景気は大減速(小手先芸で大加速させたんだから、あたりまえ)する。
すると、またあれだろ?小手先の大盤振る舞いの財政出動だろ?
そういう、「今だけを見る」「未来は見ないことにする」って考え方の積み重ねが、この国を蝕んで、ドロ沼から抜け出せないって状況をつくってるんだった。
その苦痛が実感できるならまだ救いがあるが、撒き餌的に心地よい幻想を見させられるんで、始末に負えない。
清潔に生きる、って簡単なことをさせてくれないものか。
さて、冒頭の年金の話だけど、おおげさに悔しがっては見せたものの、実はすでにぼくらは、年金に対する期待も希望もすべて失ってる。
だからひるがえって、コタビのような株価の暴落には、のんきに「わーい、ザマミロ、脳なし安倍」とはしゃいでればいいだけのこと。
ぼくらは、絶望の中にしか安心感を見出せない時代にいるんだった。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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サムライの暮らし

2015年09月22日 17時48分18秒 | Weblog
ひとりで湯舟につかっていると、外の脱衣所で気配がある。
女とは、洗面台の前でなにかしらと無駄な作業をやりたがるもんなんである。
ちょうどよい、と思い、風呂場から声をかける。
「おい、石鹸がないぞ」
「はっ。申し訳ございません」
よめはんが、シンクの下の棚をがさごそと探しだす。
「用意いたしました。失礼します」
風呂場に入ってきて、石鹸受けにセットする。
「ちょっと待て。ちゃんとオレ好みのやつだろうな」
「はっ。もちろん、三個ナンボの牛乳石鹸的な安もんでございます」
「タオルも用意せよ」
「御意」
「わかっておろうな」
「はっ。もちろん、ごわごわパッサパサのやつでございます」
「下がってよろしい」
よめはんはむやみにラグジュアリーな石鹸やタオルを買ってくるのだが、サムライの肌には合わないんであった。
やはりわたしには、昭和的なものが似合う。

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南アフリカ戦勝利

2015年09月21日 10時12分59秒 | Weblog
「ジャパン」ってのは、もともとラグビー日本代表だけに許された呼び名だったんだよ。
学生時代にラグビー部だったオレは、四芸大対抗戦の宿のテレビで、ちょうど初開催中だった第1回W杯を観て、世界ってのはすげえもんだな、と遠い目をしたもんだったよ。
そしてニュージーランドに150点を取られて負けた試合ね。
5分に一回、トライを獲られてんだから、こりゃなかなかの切なさだった。
あの頃の日本ってのは掛け値なしに、世界最弱チームだった。
お金があるからW杯に出させてもらってたの。
それが今や、南アフリカに勝っちゃうんだもの・・・
感慨深い。
ちなみに南アフリカってのは、当時世界最強で、アパルトヘイトのせいで第1回大会に出られなかったってチーム。
出場してたら優勝間違いなし、ってツワモノだった。
さて、そんな両チームの今回の試合を観たけど、日本は美しい戦い方だったよ。
まったく、なんてチームに育っちゃったんだろうね。
サムライを見せてもらったよ。
ラグビーでいちばん美しいのは、攻撃じゃなく、防御なんだ。
たしかにバックスラインをボールが渡ってくシーンはかっこいいし、相手防御を切り裂く独走トライは胸をすく。
だけど、乾坤一擲のタックル一撃は、相手のオフェンスラインを寸断し、すぐにまた味方の攻撃に移すことができるんだ。
それがすばらしくよかった。
誰もが命がけでチームに献身してた。
そして、ラストワンプレー。
次のプレーが途切れたところで試合はおしまいです、って局面。
相手から反則をいただき、キックの名手である五郎丸が、この日決まりまくってたPKをポストの間に通しさえすれば、あの南アフリカと引き分けることができ、勝ち点がまんまと手に入る、ってシーンだよ。
そこで蹴ることなく、あの強大な悪魔たちに真っ向から戦いを挑むんだから、もう・・・
このプレーを途切れさせたら負けっ、なんだよ。
負けたら「バカか?」って笑い者になるんだよ。
引き分けときゃ、十分な賞賛が得られるんだよ。
だけど、それじゃ男の名折れなんだな。
そこで粘りに粘って、ほんとにトライを奪っちゃうんだから、もう・・・
この強い気持ち、この美意識、この自尊心。
熱い魂の戦いだった。
うれしいな。

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シュプレヒコールがラップ調

2015年09月20日 06時58分42秒 | Weblog
国会前の反対デモ、すごい。
朝日新聞は、一面トップから二面、政治面、それから社会面ぶち抜きに地方面まで、デモの報道。
ところが読売新聞はというと、ほとんど言及なし。
社会面にわずか数行の言及があったけど、「国会前のデモでひとり逮捕」の記事だった。
付けられた小さな写真は、ずらり居並ぶ警戒中の警察からの目線で、デモ隊とのにらみ合いの図。
法案反対の朝日は明らかにはしゃぎ過ぎだけど、政権に盲目的に追従する読売の世論誘導もえげつない。
一紙だけ読んでると、物事は立体的に見えないね。
読売だけ読んでるひとは、法案反対のうねりをまったく知らないにちがいない。
やはりこの極端な二紙の読み比べはおもしろい。
さらに極端に、聖教新聞と産経新聞におけるこの件の報道も読んでみたいんだけど、誰か持ってない?

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レイプ

2015年09月18日 08時33分25秒 | Weblog
めちゃくちゃにしてくれたなあ。
戦争放棄や、主権在民、それに民主主義・・・
憲法の中には、大切なものがいっぱい。
それをいとも簡単にレイプするんだなあ。
「日本文化」自体が、安倍政権によって壊されてく。
こうなると、もう歯止めは利かない。
いったん軽んじて踏みにじった憲法に、政権が従うわけがないもんね。
他国で戦争ができるようになる、って現象よりも憂うべきは、独裁がはじまった、ってことかもね。
それにしても、自民党からも公明党からも、ただのひとりも、ただのひと言も、反対の声が上がらないのが・・・まあ見事だね。
そのアイデンティティー、政治家なら一生かかえてよね。

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これまでの8年、これからの8年

2015年09月16日 18時39分20秒 | Weblog
この議論が噛み合うわけがない。
両者の主張する論点がすれ違い過ぎ。
賛成派は「集団的自衛権は大事だろ、憲法を度外視しても」って立場(論法はめちゃくちゃだが)で、反対派は「憲法がまずあって、その枠内での自衛権であるべきだろ」って優等生的正論。
賛成派の主張は「現実を見ろ」って一点で、一方の反対派(オレ含む)の怒りは「スジを通せ、ヒキョーもの」って一点かと思われる。
集団的自衛権が必要、ってのは、世界の状勢から見ても理解できないわけじゃない。
イスラム国みたいな極端な世界征服野望勢力が現実に跋扈してる現在、よそのみんなよすまんが戦ってくれ、うちは自分の手を汚さずに用心棒(あの力持ちの国)にお金を払って守ってもらうシステムなんだ、ではとてもすましてもらえなくなってる現状はある。
ただ、憲法をないがしろにしてでも戦争のできる国を目指す、って進め方は、いくらなんでもスジが通らない。
用心棒の国から命令されて、わが国のトップは国民の命を戦地(あの国のやらかすイチャモン戦争の戦地!)に差し出そうとしてるわけだが、この構図を察知する国民は当然のごとくに「なんじゃそりゃ」「ありえん」と言ってるわけなんだった。
そもそも、ナントカ事態で想定されるあらゆる事案は、個別的自衛権すなわち今までどおりの法の運用で対処できる。
それでも法案の内容や適用範囲をあいまいにしたまま、ハイブリッド法案を採決にかけようとするのは、その先にある「アメリカさまの戦争のお手伝い」をしたいがためであることははっきりしてる。
それをするならするではっきりと腹をくくって、憲法改正をしたらいいだけの話なんだが、あのひとはどうしても、今、ナウ、問答無用にやらかしたいらしい。
喫緊の選挙もないし、束の間経済がよくてアホの国民がうっかりと支持してくれてるし、ね。
それでも、あまりにもやり口が卑怯なんで、国民の多くは怒ってるんだった。
そもそも「国民に戦争をさせる」ことができるようにする、いわば日本国史上最重要のこの法案は、国民の完全なコンセンサスが必要でしょ。
にも関わらず、進め方が粗雑すぎ、感覚が軽薄すぎ、方法論が汚すぎる。
「アベノミクスをしまーす」「経済、それだけでーす」の選挙で大勝した与党が、「民意を得たのだから、われわれの好きなようにやらせてもらう」なんて言い放って新たな安全保障環境を構築するなんてのは、本当に戦争前夜の異常を感じさせられてならない。
とにかく、自由も民主もとっくに失った現在のあの党は、まともな感覚を持った国民には気持ち悪さしか感じられない。
ところでかえりみると、安倍さんのこの度の企てを、このブログは2007年8月の時点ですでに予測してたよ。
「平和憲法の破棄、自衛隊→自衛軍への増強、アメリカと手をたずさえて海外で戦争に参加、という道を着々と築こうとしてます」と。
それを本当に実現させるところまで持ってきた安倍さんは、なかなかの腕前といえる。
そしてこのまた8年後に、わが日本はどんな国になってるのかな。
平和でいられてるかなあ。
それとも、まんまと策略通りにおっちょこちょいな戦争をしでかしてるのかな。
あるいは、未曾有の天災と第二の原発事故とで全国民がヨーロッパに向かう難民になってるか・・・はたまた、財政の破綻でハイパーインフレのスラムと化してるか・・・
とにかく、自由で民主なあの党(と、公明な党)は、なんにもいいことしてくれなかったなあ、と国民の多くが述懐してるにはちがいない。

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