裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

今年最初の白想

2013年01月04日 12時07分52秒 | Weblog
結局人間は、抱きしめるものを求めてるんだなあ。
正月に実家に帰って甥っ子姪っ子に会ったけど、やつらはすぐにまとわりついて、抱きしめてくるね。
そんなことをされたら、たしかにかわいくてしょうがなくなるよなあ。
愛しいものは本能的に抱きしめたくなるわけだけど、抱きしめたものを本能的に愛しく思う、って逆プロセスもまたあると思うよ。
抱きしめ合い、あたため合って、そうした循環で、愛は深まり、関係は濃厚なものになってくんだね。
赤ちゃんのからだの構造を見ると、実に効率的に「抱きしめることができる形状」にできてるもんね。
手や足やからだの末端全部が内側に屈曲して、徹底的に相手にしがみつく形になってる。
抱きしめることを目的として特化された、いわば、抱きしめることしかできない体型だ。
つまり、歩くことや、ものを持つ機能、眠りやすさや、排泄のしやすさ、というすべてのカードを捨ててでも、とにかくしがみつくという能力を優先させたわけだ。
そうやって、あたたかみをもらうんだなあ。
人間にいちばん必要な栄養なんだね、あたたかみ。
大人になっても、人間は抱きしめるものをさがし求めるよね。
愛しいひとと出会うと、抱きしめて、その営みが子供という結晶をつくり、その小さな結晶もまたこちらを抱きしめ、こちらも抱きしめ返し、やがて抱きしめてもらえなくなったら、わんこを、にゃんこを抱きしめ、あたたかみをもらい、また与え、あたたかみを分かち合うわけだ。
冷たいものを抱くと、おなかが痛くなるだけだもんな。
大切だよ、あたたかみ。
思いがけないくらいにぎゅーぎゅー抱きしめられて、そう思ったよ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
コメント
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