もう飽きた?
でも書きますね。
工房の仲間たちで、腹を割って原発の話をしました。
原発の再稼働是認を言う何人かのひとたちの話を聞いて、なるほど、と思ったのが、そのことごとくが「原発は動かさざるをえないから動かさねばならないのだ」というもの。
すなわち、原発を止めることによって、ある種の人々の生活が立ちゆかなくなったら、まずいじゃないか、というジレンマです(是認に「なるほど」したんじゃなく、考え方の構造を理解したのでした)。
だけどそれこそ原発さんたちの戦略で、その論調・世論誘導にはまりこんで、考え方をからめとられてます。
しかたなくホールドアップさせられてるに等しい、と解釈できます。
原発を地元に誘致する→お金(補助金)が入る→だけど「ハコモノしかつくってはならぬ」とお達しがある→立派な建物をじゃんじゃん建てる→維持費が大変→お金が必要→新しい原発の誘致→原発林立→お金は入る→だけどもう絶対に原発から足を洗えない・・・という、原発の郷のジレンマにシンクロします。
電気がないからしょうがない、と原発に執着するのは、本末が転倒してます。
そんなネガティヴ是認じゃなく、ここは事の本質を、すなわち、哲学を語らねばならん部分なんでは?
したいんか、したくないんか、って話です。
ぼくは、したくない。
ここはひとつ腹を据えてがまんしなきゃ、じゃ、いったいいつやめるの?
そこは知恵でクリアしなきゃでしょ。
「ドイツが原発二十基分の太陽光発電に成功」なんて記事を読んだら、ほんとに「置いてかれた感」でがく然とさせられます。
ひとたび原子力を放棄すれば、たちまち他の技術開発が進むもんなんですね。
日本もそうすればいいのにな。
そしてそれは、かつて日本が最も得意としてた分野のはずなのに。
一部の職種は衰滅しても、もっと多くの職種が立ち上がり、新しい未来モデルの構築がこの国を明るくしてくはず。
そうして苦境をバネに伸びてきた国だったでしょ。
そんな戦略っつーか夢のビジョンが失われたから、衰退の一途をたどってるんだよね、この国ときたら・・・
しかも、今なんだ?動かすの。
再稼働が決まった大飯原発は、揺れたら壊れる(免震補強まだ)、津波もかぶる(防水壁まだ)、壊れたら暴走する(放射能まき散らし防止機能まだ)、暴走してもどうしていいかわかんない(官邸側のシステム構築まだ)、というやばいシロモノとわかってるわけでしょ。
あのおためごかしのストレステストでさえ、30の項目のうち半分しかクリアできてないわけでしょ。
不見識にもほどがあるってもんでしょ。
だいいち、福島がまだ不安定なこのタイミングに。
あの大爆発でズタズタの柱だけになった四号機のプールの水が漏れはじめたら、もう日本はおしまいだって誰もが知ってるでしょ。
それだけで、ほんとにおしまいなんだよ、シャレ無しに。
なにしろ、それがはじまったら、もう絶対に近づけなくなるんだから。
ぼくは、原子力は誰もしあわせにしない技術、という信念だけで「やめろ」と言ってます、25年も前から。
「原子力は最も汚いエネルギー」と言ったひとがいるけど、汚してるのはひとの心なんじゃないかしらん。
相対悪じゃなく、絶対悪(いいところなし)。
電気をすこし多めに欲しい、ってだけで、こんな卑しいものを動かすのに加担したくないんだよう。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園