裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

またケンカ話

2011年02月16日 23時36分35秒 | Weblog
また酒場でケンカをした。
ケンカっつーか、オレのはいつも、相手をどやしつけるタイプのものなのだ。
ガンコオヤジなのだ、オレは。
その店は、大将とおかみさんの夫婦で切り盛りしてる。
手間ひまをかけたとても質のいい料理と、心づくしでもてなしてくれるオレの秘密基地なのだが、隣にあまり品のよろしくないスナックがあるせいか、たまに妙な客が現れる。
昨日の客はひどかった。
「作家」と名乗る60がらみの男と、絵に描いたようなタイコ持ちの男という二人組だった。
店内には、カウンターのオレと、ボックス席のその二人だけだったのだが、「今日は貸し切りだ」と大きな声で話してる。(この時点でカッチーンときてる)
そしておかみさんを呼びつけて横に座らせ(はべらせ?)、ヤるのヤらないの、抱くの消えるの、と大将の耳に聞こえよがしに騒ぎ立てはじめた。
横のタイコ持ちがまたクソみたいな卑屈野郎で、ヨイショ一辺倒。
ほんとに五七五調で(きみまろみたいな)、おごってくれる相手をおだて上げるんだね、びっくりした。
どんなに偉いセンセイなのか知らんけど、オレも「作家」だと知ると、チョッカイ出してきた。(しめしめ)
「オレはかしこいぞ」と言うので、「オレもかしこいですよ。そしてケンカも強いよ」と言い返してやった。(牽制)
しかし、まだ余裕をかましてる。
「ボトルを入れてやるよ」と言うので、「師匠の遺言で、ひとのふところから出た酒は飲まないようにしてる」と言って断った。
しかし、断られたままではプライドが許さないのか、一杯だけでいいから飲め、としきりにすすめてくる。
大将がロックを出してくれたもんだから仕方なく飲んだが、「だったら彼にも、お返しに一杯さしあげて」と、オレも負けてない。
このくすぐりにはカチンときたらしく、再びおかみさんへのチョッカイがはじまる。(オレはすでに沸騰中)
ついに大将まで横に呼びつけて、ひどく屈辱的な言を弄するものだから、
「うるせーな、いいかげんにしろ!」
キレた。
「作家かなんか知らんけど、どんな品性してんだ」(怒鳴ってる)
相手はドギモを抜かれてる、ざまーみろ。
「バカじゃねーのか」(頭の横でくるくる指を回す)
「しねっ」(ここは心の声)
それきり、おとなしくなった。
大将が板場にいそいそと戻ってきて、やつらの死角から愉快そうな笑顔を向けてくる。
客商売だからって、調子にのせちゃいかんよ、バカは。
あと、この手の輩でよくわからんのは、必ず最後に握手を求めてくることね。
媚びへつらうような気味の悪い笑いを浮かべて、「また飲もう」だって。
知らねーよ、二度と飲みたかねーよ。
ほんとにクソだ、あいつら。
でも、いいや、スッキリしたから。
怒り散らしたことになんの後悔もねーや、へへ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

祝・脱稿

2011年02月16日 11時33分24秒 | Weblog
49話+α=279枚、脱稿しました。
手前味噌で申し訳ないけど、すべてがうまくいっちゃった。
読み返すと、泣くもんね。
書き上げる前に死ねん、と思って書いてたけど、よかった、できあがりました。
今度のは、きっと大丈夫。
さて、みなさんにはブラッシュアップしたものをお出ししてます。
「空を歩く」
よかったら、読んでみてね。

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再び飛ぶ

2011年02月09日 16時56分09秒 | Weblog
「空を歩く」という、ファンタジーのふりをしたハードボイルド小説を書いてます。
「空を歩く」
物語を編むとき、神様が降りてくるから書きとめる、というひとがいますが、ぼくは違います。
デスクに垂れ込めて考え詰めてひねり出す、というのとも今回は違います、ぼくはいつもこっち派だけど。
今回のは、文字を打ち込みはじめると、自然に画が立ち上がってくるので、それをスケッチしてく形です。
だから考えるのも反応するのもすごくはやい。
びっくりしてます。
言語表現ってのは、ひとつのデッサンの様式だとぼくは思ってて、いかに自分に見えてる光景を記号に置き換えて相手に伝えるか、ってことだと思うのです。
そしてそして、ぼくの頭の中の画づらは音楽と密接に関係してて、常にメロディラインというか、ぶ厚い音が脳裏に目に見える形で内在してます。
うまく言えないけど、その三つは全部でひとつなのです。
というわけで、ぼくに「空を歩く」を着想させた音楽を聴いてください。
ぼくはどういうわけか、5拍子とか、7拍子とか、変拍子の曲が好きなのです。
興味ないや、というひとは、聴かないでください。
「そのはやぶさはふたたびとぶだろう/ブラッド・メルドー」

今日の豆知識

2011年02月09日 16時56分09秒 | Weblog
マリー・アントワネットの時代のベルサイユ宮殿は、華やかさの一方で、うんち、しっこは庭中で垂れ流されてたらしいよ。
貴族たちは夜な夜な開かれるパーティで豪華な料理や飲み物を堪能し、たまってくると庭に出て、きらびやかなドレスをたくし上げて事をすませてたんだ。
それが十人や二十人のものではないので、常に宮殿中ににおいが立ち込めてたんだと。
時の使用人が革命の後に、トイレで用を足すたびに、ああこのにおい、と、舞踏会やらんちき騒ぎの思い出にふけった、という述懐が残ってるんだ。
優雅だねえ。

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○辰

2011年02月08日 14時37分03秒 | Weblog
寿司屋、といったら、大泉学園駅前の「○辰」さんを利用してたんですが、なんだかヘンです。
席について、まずはビールを飲んで、さて注文、と思って、カウンターの中に呼びかけたのですよ。
すると兄ちゃんの一言。
「そこに紙があるから、ご注文を書いてください」
へ?そんなシステムだっけ?と、第一の違和感。
しかし、にぎり寿司の注文はこれに書くってことかな、と思って、今度は碗ものを注文しようと、背後のおねーちゃんに呼びかける。
すると驚愕の一言。
「そこの紙にお願いします」
だったら、なんでおまえはそこにおんねん。
カウンターの兄ちゃんにも言いたい。
カウンターとは、客とのコミュニケーションのために設けられた商店構造なんだよ。
その最重要な人間関係を省きたいのなら、回転寿司に衣替えしてほしい。
よほど、注文の紙とやらに「どうかしてんじゃないの?お茶で顔洗って出直しなさい、○辰さんよ」くらい書いてやろうと思ったが、やめといた。
そのかわり、もう二度といかないかもしれない。
さらば。

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はすからものをみる

2011年02月07日 05時49分26秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
この世でいちばんおいしいお茶、というのをものの本で見つけたよ。
まず、最高の茶葉を集めた玉露を用意するんだ。(このへん、ざっくり)
そいつを、夕刻の蓮の花の中心に置いておくのさ。
夜になると蓮は花弁を閉じるんで、一夜がまんします。
朝になると、蓮の花は「ポン」と音を立てて、再び花びらを開きます。
で、その中の茶葉を取り出し、さらに蓮の葉にたまった朝露で茶をいれるんだと。
甘みが舌の上に立ちのぼってきませぬか~。
芳香が鼻先をくすぐりませぬか~。
中国の王侯貴族は、こんな遊びをしてたのですねえ。
「蓮学」というのがあるらしく、蓮を、植物学や文化や芸術いろんな方向から見つめてみよう、という試みらしいです。
蓮ってのは、古今東西、普遍的に世界の象徴だからね。
ちょっと興味があります。

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空を歩く

2011年02月03日 20時44分40秒 | Weblog
諸君、おめでとう。
諸君は、近い将来に文学賞をもらうであろう作品を、ただで読む光栄に浴すことができる。
お礼?
そんなのはかまわない。
読んでくれるだけで、小生はしあわせなのだ。
ただ、著作権保護のために、近いうちに前半部分を移動させようと考えている。
興味のあるひとは、今のうちに読んでおくのだ。
興味のないひとは、「このひと、バカかな?」と思っててくれたらいい。
最終話まで頭の中で考えたけど、これは間違いなく傑作になってしまうのだ。
ならざるを得んのだよ、傑作に。
映画化されたときの主演は、オダギリジョーに頼もうと考えている。
ジュビーのほうは、榮倉奈々さんがいいな、かわいいし。
どっちも上すぎるか。
さいあく、自主制作で、オレとヨメ主演で撮ってもいいや。
もっと上になっちまうな。
んもう、酔っ払うと、こんなことばっか考えてるんである。
もうどうしょっもないしはんなんである。

「空を歩く」

酒のはなし

2011年02月01日 17時38分01秒 | Weblog
「お酒が飲めない」というワカモノが激増してるんですが、ちがいます。
「飲めない」のではなく、「飲もうとしない」だけなのです。
酒を分解する力なんて、人間は最初からは持ち合わせてないの。
顔が赤くなったり、息切れがしたりするから飲めない、のではなく、飲んでるひとってみんなそうなんだよ。
それを、多少の練習で鍛え、そのうちにお酒はおいしく、気持ちよくなっていきます。
そしてお酒は、おいしいから飲む、んじゃなく、大人だから飲む、のです。
お酒はとても大切なコミュニケーション媒体ですよ。
ぼくは自分の存在価値を賭けて言いきるけど、お酒を飲まないひとは人生の多くの部分をソンしてます。
大切なひとの大切な話を聞き逃すようなもの。
大切なひとの最も大切な部分にさわらせてもらえないようなもの。
酒なしのコミュニケーションに、大切なものが含まれてるとは思えない、というのが、酒を飲んでる立場での意見です。
そんなバカな、と思うなら、こっち側にいらっしゃい。
それでもくる気がないのなら、そこにとどまってらっしゃい。

※深刻に分解酵素を持ってないひとには、ごめんなさい。

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