裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

あっちはすきで、こっちはきらい、の効用

2018年06月13日 20時52分37秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
リン脂質、すごいっす。
ものの本の図式で見るとこの物質は、丸いアタマに、直接足が二本生えたような形をしてて、つまりコンデンサみたいな姿なの。
マッチ棒の火薬のない方が二股に裂けたような、つか。
まあここではシンプルに、マッチ棒をイメージしてくれたらいいわ。
その火薬のついた丸い方が、水を好むのだ。
水があれば、くれっ、と言って頭を突っ込むの。
逆に、マッチの持ち手の側、つまり足の部分は、水を嫌うというんだな。
丸い頭の方を「親水性頭部」といい、足の方を「疎水性尾部」という。
そんなリン脂質の分子一個を、油が一滴浮いた水の中に放り込んだとしよう。
油に足が張りつき、水を好む頭は外向きに、つまり水の側に接した状態でそっぽを向く。
この分子を、じゃんじゃん水面に投入するとどうなるか?
多くの足が油に張りつき、やがて滴を一周して、おびただしいリン脂質が、油の円周を美しい横列で覆う膜となる。
わかるかな?
お互いに接し合ってた水と油滴が、今やリン脂質の一層を間に置いて、完全に隔てられたんだよ。
この実験では、水面の油滴という二次元モデルを例にしたけど、水中の油滴(三次元)でも同じことだ。
球体の油滴の外面全体を、リン脂質は美しいまでの隊伍を組んで取り囲み、油を水と分離させる。
水の中に落とされた油玉を、リン脂質でできた容器が包み込んだわけ。
これは、生命活動に必要な最初の要素である「系の独立」を実現する構造だ。
そして、生命は実際にこの様式を採用した。
リン脂質がびっしりと同じ方向に並んだ細胞膜は、何億年もの間、原形質を外界から守りつづけたんだ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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当たり前なんだが

2018年06月06日 09時59分56秒 | Weblog
東京都で、タバコ規制がはじまりそう。
飲食店でタバコは吸えません、ってもの。
うれしすぎ。
当たり前なんだけどね。
今度こそがっかりさせないでくれ、小池知事!
飲んべのオレは、昔はタバコの煙がモクモクと立ち込める店でうんざりしながら、それでも平気で過ごしてたんだけど、今では無理。
タバコ禁止の店で飲むようになってから、マジでタバコの煙の中で過ごすのが無理になった。
これまで、いかに気分悪く過ごさせられてきたか、思い知らされる。
「こんなに新鮮な空気の中で食事が楽しめるなんて!」って当然のうれしさを、日本のほとんどの飲食店では感じることができない。
あるいは、食事の本当の美味しさと居心地のよさを感じることができない、と言い換えてもいい。
タバコの煙の中で食事を味わうのを強いられることがどれだけ異常極まる事態か、怒りとともに思い返さなきゃ。
この条例が機能しはじめた、おそらくわずか一年後には、「食事の席でタバコ?おまえアタマおかしいの?」という感覚が常識化してるにちがいない。
本当に実現してほしい。
当たり前の環境が。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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