リン脂質、すごいっす。
ものの本の図式で見るとこの物質は、丸いアタマに、直接足が二本生えたような形をしてて、つまりコンデンサみたいな姿なの。
マッチ棒の火薬のない方が二股に裂けたような、つか。
まあここではシンプルに、マッチ棒をイメージしてくれたらいいわ。
その火薬のついた丸い方が、水を好むのだ。
水があれば、くれっ、と言って頭を突っ込むの。
逆に、マッチの持ち手の側、つまり足の部分は、水を嫌うというんだな。
丸い頭の方を「親水性頭部」といい、足の方を「疎水性尾部」という。
そんなリン脂質の分子一個を、油が一滴浮いた水の中に放り込んだとしよう。
油に足が張りつき、水を好む頭は外向きに、つまり水の側に接した状態でそっぽを向く。
この分子を、じゃんじゃん水面に投入するとどうなるか?
多くの足が油に張りつき、やがて滴を一周して、おびただしいリン脂質が、油の円周を美しい横列で覆う膜となる。
わかるかな?
お互いに接し合ってた水と油滴が、今やリン脂質の一層を間に置いて、完全に隔てられたんだよ。
この実験では、水面の油滴という二次元モデルを例にしたけど、水中の油滴(三次元)でも同じことだ。
球体の油滴の外面全体を、リン脂質は美しいまでの隊伍を組んで取り囲み、油を水と分離させる。
水の中に落とされた油玉を、リン脂質でできた容器が包み込んだわけ。
これは、生命活動に必要な最初の要素である「系の独立」を実現する構造だ。
そして、生命は実際にこの様式を採用した。
リン脂質がびっしりと同じ方向に並んだ細胞膜は、何億年もの間、原形質を外界から守りつづけたんだ。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
ものの本の図式で見るとこの物質は、丸いアタマに、直接足が二本生えたような形をしてて、つまりコンデンサみたいな姿なの。
マッチ棒の火薬のない方が二股に裂けたような、つか。
まあここではシンプルに、マッチ棒をイメージしてくれたらいいわ。
その火薬のついた丸い方が、水を好むのだ。
水があれば、くれっ、と言って頭を突っ込むの。
逆に、マッチの持ち手の側、つまり足の部分は、水を嫌うというんだな。
丸い頭の方を「親水性頭部」といい、足の方を「疎水性尾部」という。
そんなリン脂質の分子一個を、油が一滴浮いた水の中に放り込んだとしよう。
油に足が張りつき、水を好む頭は外向きに、つまり水の側に接した状態でそっぽを向く。
この分子を、じゃんじゃん水面に投入するとどうなるか?
多くの足が油に張りつき、やがて滴を一周して、おびただしいリン脂質が、油の円周を美しい横列で覆う膜となる。
わかるかな?
お互いに接し合ってた水と油滴が、今やリン脂質の一層を間に置いて、完全に隔てられたんだよ。
この実験では、水面の油滴という二次元モデルを例にしたけど、水中の油滴(三次元)でも同じことだ。
球体の油滴の外面全体を、リン脂質は美しいまでの隊伍を組んで取り囲み、油を水と分離させる。
水の中に落とされた油玉を、リン脂質でできた容器が包み込んだわけ。
これは、生命活動に必要な最初の要素である「系の独立」を実現する構造だ。
そして、生命は実際にこの様式を採用した。
リン脂質がびっしりと同じ方向に並んだ細胞膜は、何億年もの間、原形質を外界から守りつづけたんだ。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園