裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

世界のつくり/意識編・10

2024年04月12日 16時14分41秒 | 世界のつくり

10・大気の循環、って

さて、二酸化炭素を取り込んで酸素を吐き出す光合成系が、すでにこの世界に出現してたんだった。
さらに、そこから特筆すべき進化が起きた。
この単細胞生物である系を別の系が・・・つまり光合成を覚えた個体を別の個体が、丸ごと飲み込んだんだ。
通常なら、飲み込まれた個体は消化され、アミノ酸にまで解体され、飲み込んだ系のエネルギーになるなり、また別のタンパク質に編み込まれるなりするはずだった。
ところが、この飲み込まれた光合成系は、飲み込んだ個体(これもまた「彼」だ)の中で生きつづけることができたんだ。
彼の系にそっくりそのままの姿で「組み込まれた」光合成系は、彼のためにせっせとエネルギーをつくる。
彼は、内部の光合成系のために日光と水と二酸化炭素を取り込んでやり、それを供給された光合成系は炭水化物をつくって彼に還元し(言葉通りだ)、余剰分の酸素を放出する。
こうして、植物の系が誕生した。
また、これらの系内系の働き・・・つまり呼吸によって酸素が大気に満ちると、今度はその新素材を利用しようという系が出現する。
酸素は爆発的な燃焼エネルギーをポテンシャルとして内蔵してるので、これを使わない手はない。
こうして、酸素を取り込んで二酸化炭素を吐き出す「ミトコンドリア系」が出現した。
しかも、またこの系を取り込む系が現れたんだ。
ミトコンドリア系をそっくり飲み込んで体内で飼い慣らし、酸素を与えて前述のATPエネルギーをつくらせては、それを頂戴して活力とするわけだ。
この酸化作用のおつりとして排出するのは、二酸化炭素だ。
二酸化炭素を吸って酸素を吐く系へのカウンターバランスを担うかのように、酸素を吸って二酸化炭素を吐く系が生じた。
後に動物に至るこの系の出現により、地球上の大気の組成は世にも美しい形で循環することになった。

つづく

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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