最近は日本サッカーもマネして使ってます。
覚えておきましょう。
ところで、ぼくが何度も申し上げてる通り、スーパーやコンビニのレジカウンターなどで店員さんと接触するときは、必ず最低限のコミュニケーションをとりたいものです。
彼女は、ぼくのために商品の計算をしてくれたうえ、親切にも買い物カゴの中に丁寧に商品を並べなおしてくれ、おまけに頭まで下げて「ありがとうございます」と言ってくれてるのです。
「あ、いえいえ」でも、「こちらこそありがとう」でも、「また来るぜ」でも、「どーも」のひと言でもいいのですよ。
それでその場の空気が、またお互いの心持ちが、どれだけ救われたものになるかわかりません。
このありふれた状況下で、しかし完全に無視を決め込んで立ち去るひとが、(殊に東京都では)ぼくが観察する中でも数十%の確率で存在します。
そう意味なく神経をささくれさせないで、相手をやさしい気持ちにさせることの幸福感を知っていただきたい、そう願うところであります。
ぼくは昨日、ある人物と連れ立って焼き肉屋にいったのです。
しかしそのお店は人気店なので、店先に行列ができてて、待てども待てども肉にありつけない。
たまりかねて「あとどれくらいですか?」と訊くと、「前に三組お待ちなので、少々かかってしまいます」という。
さらに「時間がきたらお呼びしますので、名前をお伺いします」と店員さん。
そこで「では結構です」と言い、ぼくらは店を後にしたわけですが、背後に「あ、お客様・・・」という戸惑いの声が聞こえている。
あのとき振り返り、「いや、怒って帰るわけじゃなくて、ぼくがただただせっかちなのです」と言えば、彼をおだやかな気分にさせることができたのにな、と直後に悔やんでみたわけですが、不覚にもタイミングを逸してしまいました。
幸福感をいっこロスト。
その後にいったイタ飯屋(安い)では、ワインを一本頼みました。
厳かな雰囲気でワインを手にしたギャルソン(のカッコした、おそらくバイトくん)が現れ、栓を抜きつつ、「テイスティングをされますか?」などと訊いてくる。
あんなバカバカしいマネをさせられるのはまっぴらごめんなので、「いえ、結構です」と言う。
しかし今度は失策を犯さない。
「おたくのワインを信頼してますから」とすかさず冗談まじりにエクスキューズ。
「ありがとうございます、おいしいですよ」と、彼もなめらかに応じ、ひとつのコミュニケーションが完結。
美しい出来事ではありませんか。
その後の食事もおいしくなろうというもの。
こないだなどは、ゆめりあの中のカルディというショップのレジで、ぼくの前に並んでたお客さん(若い女の子)の計算額が「776円」だったので、ぼくが思わず「うわっ、おしい・・・」とうめくと、その見も知らぬ女性は、首をガックシと落とし込み、残念無念のポーズを演じてくれる。
すぐさまカウンター内の店員さんが「次はがんばってください」と笑顔でつなぐ。
なんという当意即妙の連携。
レジ待ちの行列客全員が、うっとりとそのやり取りに聞き惚れてたに違いありません。
あるいは、バカなヒトビトだ、と苦笑いをしてくれてたかもしれない。
ただ、こうして少しずつ世間はつながっていき、小さな幸福感が積み重なり、一日はたのしくなっていくのです。
みなさん、ささやかなコミュニケーションをあきらめないようにしましょう。
などと。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園