裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

工夫と配慮

2008年04月03日 01時21分49秒 | Weblog
唐津を旅してきました。
やっぱいいね、唐津焼。
なんつっても、シブい。
でも、現代作家のものでいい品(仕事というべきか)は少なかったなあ。
古いものとはまったく質が違う・・・
ひとの手のひらの中で年代をへて焼き物は熟成されていく、ってこともあるんだろうけど。
それを思うと、太陽センセーの唐津はすごかったなあ・・・(遠い目)

さて、サムライ気分で唐津城にのぼってみた。
お城の中に、古唐津の展示スペースがあるのだ。
フロント(城門か)で、意気込んで400円払ったぞ。
だけど城内に入った途端、異常にうるさい音がするの。
ぱたーん、ざっざ、がちーん、ぱたーん、ざっざ、がちーん・・・
息絶え絶えの巨大ロボットが這いつくばって歩いてるのかと思った。
でもちがった。(あたりまえか)
見れば、警備員のおっさん(60くらい)が階段を掃除してるのだ。
それが、アタマ悪いんやろね、階段の下から上に向かって一段一段ほうきで掃き、いちいちフタ付きのチリトリでゴミを集めてるわけ。
まあほっとこうと思って、忍者の矢じりだの坊さんの掛け軸だのが並んだ場内を閲覧してたの。
ところが、下から上にのぼってくるそのバカ警備員が、階上へ階上へとオレを追っかけてくる形。
いよいよ目的の古唐津の展示室ってところで、運悪く、ついに追いつかれてしまった。
すぱたーん、ざっざかざー、がちこーん、すぱたーん、ざっざかざー、がちこーん・・・うるさーい!
その作業があまりに粗雑なんで、やむなく注意しにいったのよ。
以下、そのときのまんま再現。

オレ「ちょっとすいません。ゴミは上から下に掃いていって、階下でまとめてチリトリにおさめたほうがいいのでは?」
バカ「あ?(なんだこいつ?)」
オレ「そのほうが音が出ないし」
バカ「でもいつもこのやり方なんでね」
オレ(かるくイラッとしつつ)「あのですね、率直にいわせてもらえば、うるさいんです」
バカ「そう?でもねえ、こんな時間だし、急がないと」腕時計を見る。6時閉館だが、現在5時半。
オレ(↑余裕やんけ!つか、そんなのこの会話にかんけーねーじゃん!)「ぼくらお金を払って、展示品を観てるんです。落ち着いて観させてください」
バカ「これくらいがまんしてくださいよ」
オレ(マジ切れ5秒前)「あなたバカですか?(←これは言いたかったけど言わなかった)もう少し工夫と配慮さえあれば、音を出さないように掃除できますよね。ちゃんとプロの仕事してください」
バカ「はあ?」

まあこんな感じですわ。
こちとら東京くんだりから真剣に古唐津を観にきとんのじゃ。
集中させてくれやー!
その後、バカ警備員は最上階に移動して新たな清掃方法を模索しはじめたんだけど、こちらの言うとおりのやり方を試してみて目からウロコが落ちる思いをしたにちがいない。

さて、このおっさんをオレは「バカ」「バカ」と呼んでるわけですが、そこには「アタマが悪い」の他に「ひとの気持ちを思いやれない」という決定的な人間としての欠陥が含まれてます。
自分の行為が周囲に与える影響、ってものをイメージできないのかな?
オレはそんなやからを「バカ」呼ばわりして、決して省みようとは思わない。
ひとをおもんぱかる気持ちさえあれば、彼も人間の世界にもどることができるのです。
感謝してほしいよ、もう。

静かな環境で観た古唐津は、すばらしかった。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
コメント
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