鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『テルマエ・ロマエⅠ:ヤマザキマリ・著』

2011-11-01 22:53:37 | Weblog
すっきりと晴れたよいお天気。季節が逆戻り・・・。


パックス・ロマーナ・・・ローマの春・・・ローマ人ほど、すぐれた民族はいないもんね・・・。
み~~~んな奴隷だもんね・・・みたいな・・・ローマ人お風呂設計技師・ルシウスは、時空を超えて、知る日本のお風呂事情・・・。平たい顔族(日本人)のとぼけっぷりに翻弄されながらも仕事熱心な彼は、ローマに戻り、お風呂の設計に没入しているようである。

表紙をみると美術部の石膏デッサンを思わせるんだけれど、風呂桶と赤い手ぬぐいを肩にかけた石膏像ってのも・・・なんか奥が深そうで、しかも笑える・・・。

一筋縄じゃいかない漫画かもしれません。
かなり、学術的だし。

紀元128年のローマ帝国。
劇画調の端正なタッチなんだけれど、輪郭線が細いところは、女性の手になるものかなぁ~~~?と思わせる作風。
美大で、きちんとデッサンやった方の手になる画風でしょう。
そのへんのデッサンの狂ったやたら目デカで、へたくそな漫画家さんとは、天と地ほどの差があるので、読んでいても、安心する・・・というか・・・。
それでいて、可笑しい・・・。
ふつう、笑えないでしょ・・・こういう画風。でも、可笑しい・・・すごく、面白い。
私大好きですね。こういう漫画。

真面目なルシウスは、浴場のアイディアに行き詰まると、現代日本の銭湯・温泉・家庭風呂・浴槽メーカーのショールーム・湯治場と、出没し、ついには、時の皇帝・ハドリアヌス帝のお気にいりに。

銭湯定番のケロリン桶やフルーツ牛乳に心奪われ、温泉では、温泉玉子、家庭風呂では、子供シャンプー、シャンプー・ハット、バス・ピカピカという浴槽洗剤など、リアルなお風呂グッズも満載。

・・・第一話では、友人らしきマルクスに、『またカミさんと喧嘩したな・・・』と言われるくらい、奥さんとは、上手く行ってないらしく、第一巻の最後では、ついに嫁に逃げられた。

仕事熱心なのは、立派なことなのに、古代ローマでも、現代でも、家庭を大切にしないオトコは、嫁に捨てられるのかと思うと悲しい・・・。

以下、続刊が楽しみである。