未熟なカメラマン さてものひとりごと

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平成25年全国高校女子駅伝 有名校の実力を探る 須磨学園高校(兵庫)の巻

2013-11-22 22:58:59 | 駅伝

昨年の大会から 須磨学園4区の小林美香から5区の前畑有季へ

シリーズで連載しています「全国高校女子駅伝の有名校の実力を探る」、今回は昨年の全国大会で6位となった兵庫の須磨学園高校をデータから分析してみたいと思います。
(例によって敬称略、過去の駅伝記事は、カテゴリーから‘駅伝’を選択ください。)

先日、行われた兵庫予選会では、1時間8分16秒の好タイムで優勝しました。昨年の記録が1時間10分6秒でしたので、単純に比較しても1分50秒も早くなっています。ただ、昨年の全国大会では、1時間8分15秒で走っていますので、この記録だけではなかなか判断できません。
(兵庫県予選会の記録)1時間8分16秒
1区 太田琴菜 19.28 1位(区間記録タイ) 
2区 福田有衣 12.54 1位 
3区 新辰啓乃 09.54 1位
4区 康本花梨 09.32 1位
5区 前畑有希 16.28 1位

まず昨年の、3000mの記録を見てみましょう。
1.太田琴菜  9.21.85
2.福田有衣  9.23.99
3.前畑有希  9.25.75
4.前原利香  9.38.06
5.森崎舞   9.36.19

次に、今年の3000mの記録を確認してみましょう。
1.太田琴菜  9.09.39
2.福田有衣  9.18.77
3.前畑有希  9.24.46
4.前原利香  9.37.68
5.新立啓乃  9.39.50
上位5名の平均タイムは、アバウトですが9:25となりました。昨年の全国大会直前の平均タイムが、9:21でしたので、平均4秒及ばないことになります。

昨年の全国大会を走ったメンバーの内、太田琴菜、福田有衣、前畑有希の3名が残っています。まずタイム1位の太田琴菜を見てみましょう。3000mを昨年と比較すると12秒もアップしています。昨年の全国大会では1区を走りましたが、スタート直後のトラック内で他の選手と接触して転倒するというアクシデントに見舞われました。その影響で区間25位という誠に不本意な結果となってしまいました。監督のねらいとしては、1区で何とかくらいついていき、2区、3区、4区で完全にTOPに立って、最終区を何とかねばる、という図式だったでしょう。確かにこのアクシデントがなければ、優勝、もしくは表彰台の力は十分備えていたと思います。
しかしここからが須磨学園の底力、2区の横江里沙の15人抜きの快走、福田有衣の区間新、小林美香の区間1位など怒涛の追い上げを見せ、3位まで浮上しました。最終区で抜かされはしましたが、やはり須磨学園は強いという印象を与えたのでした。

しかしこの25位というくやしい結果がばねとなって現在の彼女の力になっているのかもしれません。春の都道府県対抗女子駅伝では5区を走り区間4位。白鵬女子の出水田眞紀、立命館宇治の岩井朝香、豊川の加治屋ななこを抑えての記録でした。

次に、タイム2位の福田有衣です。前述のように昨年の全国大会では、区間新の大活躍、また新春の全国都道府県対抗女子駅伝でも、6区を走り、豊川の関根花観や立命館宇治の片田桃華らを抑えて堂々の区間1位は、記憶に新しいところです。3000mのタイムを比較すると、昨年に比べ5秒以上も短縮しています。

次に区間3位の前畑有希です。昨年の全国大会では最終区を走りました。1年生でありながら濱本監督に長い距離への適正を見込まれてのメンバー入りでしたが、結果的には3人に抜かれ6位に後退してしまいました。リベンジを誓って今大会に臨みますが、3000mの記録は、前年に比べてさほど伸びていません。

以上の3名のメンバー入りは、ほぼ確実と思われます。次に続くのがタイム的には、前原利香、新立啓乃になりますが、流動的です。他にも1500mに強い康本花梨や森崎舞もいます。どのようなメンバーになるのかは直前の調子を見てのことだと思います。高校女子駅伝の名門校、今年も中継の前面に出ることは間違いないと思われます。

現状の3000mのTOP50を高校別にピックアップしてみました。
1位 5名 立命館宇治高校(岩井朝香、安藤富貴子、梅原千佳、関紅葉、片田桃華)
2位 4名 豊川高校(鷲見梓沙、関根花観、加治屋ななこ、神薗佳苗)
3位 3名 薫英女学院高校(高松望ムセンビ、松田瑞生、森京香)
3位 3名 須磨学園高校(太田琴菜、福田有以、前畑有希)
3位 3名 興譲館高校(大森巴菜、足立知世、宝田彩香)
6位 2名 青森山田高校(R.ワンジル、西沢果穂)
7位 1名 筑紫女学園高校(由水沙季)
人数が多いほど、層が厚い、言いかえれば大きく崩れることはない安定的な力を持っているといえるのではないでしょうか。逆にいえば他校に負けない力を持った2トップ、3トップがいても、あとの2名、3名の実力に大きな差があれば、それこそリスクとなるのです。

ということで、現在までの平成25年全国大会の予想順位は、以下のとおりとなりました。
1位 豊川高校(愛知)
2位 薫英女学院高校(大阪)
3位 立命館宇治高校(京都)
3位 興譲館高校(岡山)
3位 須磨学園高校(兵庫)
6位 筑紫女学園高校(福岡)

次回は、昨年の全国大会で第7位の青森山田高校(青森)をデータから分析してみたいと思います。掲載は約1週間後です。

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