未熟なカメラマン さてものひとりごと

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九州の旅 大観峰から黒川温泉へ

2011-06-04 08:41:45 | 観光名所
阿蘇カドリー・ドミニオンを夕方5時ごろ出発。黒川温泉へは、やまなみハイウエイを通るのが一番近いのですが、阿蘇一番の眺望とされる大観峰にぜひ寄ってみたいと思いルートを変更しました。
内牧温泉を過ぎるころから、ヘアピンカーブ連続の勾配のきつい山道でした。ちょうど前を大型のトラックが走っており、その荷台のおかげで視界も悪く、速度も遅い、おまけに後ろに何台も車が連なっていました。挟まれる感じで気分もよくなかったので、見晴らしの良い展望台で小休止をしました。このくらいの高度になると、どこを見てもすばらしい景色が広がっています。

視界が悪く阿蘇五岳は望めませんが、眼下に升目状の水田が輝いて見えます。

大観峰に着いたのは、夕方の5時半を過ぎていました。頂上に大きなレストハウスがありました。駐車場入り口のゲートには夕方の5時半に閉門します、と書いてあります。残念、そうと知っていればもっと早く来たのにと思いましたが、いまさらどうしようもありません。随分広い駐車場です。レストハウスの向こうのもっと高いところにテレビ塔が見えます。行き来する人の姿が遠くに見えました。あそこまで行ったらどんな景色がひろがっているのだろうかと気になるところです。さて肝心の眺望ですが、阿蘇五岳と云われる山並みは視界が悪くほとんど見えません。眼下にうっすら見える升目状のものは、水田のようでした。しかし高原の空気のなんともさわやかなことか。滞在したのは、たったの15分程度でしたが、気分は満喫できました。写真を数枚撮り、黒川温泉に向けて出発です。

夕方6時ごろ、やっと黒川温泉に到着しました。ちょうどガソリンスタンドがあったので給油することにしました。本日、出発前は、走行可能距離が740㎞でしたが、ここではもう200㎞を切っていました。気になっていたので給油すると少し気分も落ち着きます。川の橋を渡るとすぐに本日の宿「湯峡の響き・優彩」がありました。外で待機している男性スタッフ。名前を確認すると、代わりに若い女性スタッフが出てきて「荷物をお預かりします!」と、両腕にいっぱい荷物を引っかけて運んでくれます。カメラなど重い荷物がいくつもあったので、思わず「大丈夫ですか?」と声をかけました。「はい!大丈夫です。」との返事。結局、エレベーターの中もずっと持ちつづけ、そして部屋まで運んでくれました。荷物を下ろすと「係の者が来ますので、少々お待ちください。」と帰っていきました。いろいろ分担が決まっているようですね。

旅館の部屋からベランダに出てみると、ご覧のような滝がありました。

今日のお部屋は、灯小路(あかりこうじ)といい和室の奥にベッドルームがあり、その向こうにベランダがあるという、ちょっと豪華なものでした。戸を開けると滝のザーという大きな音が聞こえてきます。滝といっても川の中にあるコンクリート製の段差によるものですが、水量が結構あり、このまま就眠時に聞こえたら眠れないかもと思いましたが、戸を閉めるとまったく聞こえません。それよりも一番ありがたかったのが今日の天気です。降水確率50%、曇りのち雨でしたが、一度も雨に会うこともなく、旅館にたどり着くことができました。感謝、感謝です。
さて、少しして、メガネをかけた和服姿のとても若い仲居さん(どうみても十代)がやってきました。夕食、朝食、お飲物等を確認して出ていきました。夕食は7時、朝食は8時にしました。それではと、夕食の前に、ひと風呂浴びてくることにしました。この旅館にはいくつものお風呂がありますが、一番の自慢は「竹林の湯」です。広い湯船の2方面が竹林となっています。本当は、ライトアップされると幻想的な雰囲気が醸し出されるのですが、この時間はまだ明るかったので、残念ながらその雰囲気はありません。お風呂から上がって、ベランダに出て待っていると食事の用意ができたとの合図がありました。

静かな佇まいを見せる山あいの温泉です。

熊本名物の馬刺しもありました。私の住んでいる岡山では、あまり食する機会がありません。次から次へと出てくる料理にお腹も膨れてきます。この頃、外は雨となりました。実は、食事のあと、湯めぐりをしたいと思っていました。この黒川温泉、入湯手形=1,200円を購入すれば、他の旅館のお風呂に3つまで入れるというものです。すでに時刻は、夜の8時半、湯めぐりは9時までときいていましたので、今回は、泣く泣くあきらめることにしました。普段めったに口にしないアルコールも入っているので睡魔が襲ってきました。ここでちょっとだけ仮眠をとったあと、露天風呂に入ることにしました。温泉宿にいったら最低3回は入るべし、というのが私のポリシーです。
この露天風呂(渓流の湯)は最高でした。すぐ近くにあの滝も見えます。滝の音を聞きながらゆっくり湯船に浸かる、至福のひと時、思わず「あー」と声が出ます。他のお客さんは一人だけ。部屋に帰ると、10時ごろでしたが、運転の疲れからか再び睡魔が襲ってきて、そのまま寝込んでしまいました。

さすがに次の朝は、早くから目が覚めてしまいました。時刻は5時ごろでしょうか。何とか、朝風呂の開始時間の6時まで時間をつぶし、6時になるとお風呂へ。やはり考えることは皆同じようで、こんなにたくさんの人が泊まっていたのかと感心するほどです。
部屋に戻ると、服に着替えて朝の温泉街を散策することにしました。受付でポイントを訪ねると、地図を取りだし、赤鉛筆で散策コースを説明してくれました。中心部だけなら約25分ということでした。教えられたとおりに進みます。他に散策する人はほとんど見かけませんでした。川沿いに寄り添うようにたたずむ旅館群。どこか色調も少し赤みのかかった茶色で統一されているような気がしました。町営の外湯が2箇所、お店らしいお店もほとんどなく、ほんとに素朴な感じの温泉街です。教えてもらったとおり坂道をのぼったり下りたり、小さな橋を渡ったりと、車はほとんど通らず、気分転換にはもってこいの散策でした。道のほとりには、ところどころに大切に育てられた野草が植えられています。

朝の散歩。カーブした坂道はどこか風情が感じられます。

さて旅館に戻って、朝食をいただきます。昨晩の若い仲居さんも朝は洋服です。あれどうしたことか、メガネはかけていません。あまりにもたくさんのおかずだったのでびっくりしましたが、どうして宿の朝ごはんは、こんなにおいしいのでしょう!残してはもったいないと、頑張って完食です。少し休憩の後、旅館をあとにすることに。次の目的地は大分県の「くじゅう花公園」でしたが、開園時間が8時半だったので、朝ゆっくりしたわけです。
旅館のスタッフの方に見送られ旅館をあとにしました。思えば、近代的な旅館で、施設、温泉、食事、サービス、どれをとっても文句の付けどころがありませんが、次にくるときはもう少しひなびた情緒ある小さな旅館もいいかな、と思った私です。(つづく)

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