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未熟なカメラマン さてものひとりごと

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瀬戸の花嫁・川舟流し 平成27年5月16日(土)

2015-05-20 00:32:02 | 古い町並み

人力車と和装の人たち 有隣荘前で

天気の悪い朝でしたが、午後から回復するというので、久しぶりに倉敷の町並みを訪ねることにしました。一番の目的は、ハートランド倉敷のメインイベント「瀬戸の花嫁・川舟流し」の撮影でした。倉敷中央病院の駐車場(有料)に停めて、町並みの散策開始です。

途中、道に迷い細い路地に入ってしまいましたが、美しいバラが見事に咲いているお宅に遭遇するなど、うれしい発見もありました。そうこうしているうちに倉敷の町並みに到着です。倉敷の町並みが国の重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建)に指定されたのは、昭和54年5月のことでした。岡山県では、昭和52年5月に高梁市吹屋が、鉱山町として指定されて以来のことです。

また、美観地区で倉敷市が進めていた電線類の地中化事業が約7年にわたる整備で昨年3月にすべて終了、電線や電柱が町並みから消え、景観にあわせた照明灯や舗装も施され、古い町屋や商家が軒を連ねる通りがいっそう趣を増しています。

いつも思うことですが、倉敷の重伝建としての町並みは、他の地区と比較しそのスケールは群を抜いているように思います。東町から本町へ進み、倉敷考古館から倉敷民芸館に向かいます。石の中橋を渡り、休憩所となっている倉敷館観光案内所でしばし休憩です。川舟流しは、1回目が午後1時半となっていたので、ここで少し時間待ちをしました。花嫁はここから出発するのも例年のことなのでわかっていました。GWウイーク中の川舟流しの人出は相当なものだったでしょうが、この日は比較的少なく撮影はそれほど難しくないと思われました。この川舟流しも今日、明日で終了となります。やがて、時間となり、目鼻立ちのはっきりしたきれいな花嫁が登場し出発です。



長持唄と尺八に合わせてゆっくり進む川舟

司会者の説明によると、通常、川舟流しの花嫁は白むくに綿帽子なのですが、本日は花嫁の顔がよく見えるように、角隠しとなっているとの説明がありました。川舟は、ゆっくりと倉敷川を往復します。当日は外国人観光客の姿も多く目にしましたが、いずれもカメラを構え、日本の優雅な催しに感じ入っているようでした。舟を追いかけて何箇所かで撮影しました。最後に花嫁は、舟の上に立ち、ぐるりと1回転して観客に応えます。

この地方のいわれによりますと、その昔、花嫁が舟に乗り川を下ってお嫁に行ったということはあったようですが、倉敷川でのこの「瀬戸の花嫁川舟流し」はイベントのひとつとして演出されているだけのようです。それにしても長持唄と尺八の見事な生演奏にはいつも感心します。こうして、花嫁の撮影を終えたあと、本町のそばの有名店で、ざるそばをいただき、倉敷をあとにしました。



大役、おつかれさまでした。
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山陰の小京都・津和野を訪ねて 平成27年5月5日 その3

2015-05-13 00:05:57 | 古い町並み

津和野城へはリフトが便利です。

(前回のつづき)
SL山口号は、その後ポイント入れ替えのためか、数回行ったり来たりしていました。煙を吐く姿は実に絵になります。汽笛は合図用に短く、数回聞こえたきりでした。
こうしてSLを堪能したあと、最後の目的地、津和野城跡に向かいました。観光案内パンフレットによると太鼓谷稲成神社からも歩いていけるようでしたが、所要時間40分とあったので、いったん出直し、リフトを利用して登ろうと思いました。

そのリフト乗り場がなかなかわからず、行ったり来たり、それでもなんとか駐車場を見つけることができました。専用駐車場はそれほど広くなく、しかもすでに満車状態でした。しかしちょうど1台が入れ違いに出るところだったので何とか停めることができました。

乗り場は、稲成神社への車道を挟んで少し登ったところにあります。料金は往復450円、所要時間は5分です。リフト終点から出丸まで5分、本丸跡まで15分とありました。
ちょうど同じタイミングで5人家族の人たちが向かおうとしているところでした。一番年長のお年寄りが、行こうか行くまいか思案している様子でした。



15分ほどのアップダウンの山道。

失礼ながら、その方がかなりの肥満体形だったので、係りの方が、これは絶対無理と判断されたのでしょう、「結構きつい登りもありますし、すべってもいけませんので、こちらで待たれてはいかがですか」と親切に声をかけていました。平坦な山道で森林浴を味わえるくらいに思っていた私は、それを聞いて少し慎重になりました。観光客用に用意してあった竹の杖を借り、いざ出発です。

確かにきつい登りや下りもありますが、山歩きの経験のある私にはさほど感じませんでした。このお城の特徴は、中世と近代の特徴を併せ持つとありました。観光リフトの乗車券の記載によりますと、最初に築かれたのは、北条氏執権のころの1282年、元寇警備のためで、当時は土塁だけの原始的なものだったようです。その後、時代は下り、慶長6年(1601年)に、関が原の戦いで家康の孫、千姫を火の中から救い出した坂崎出羽守が入城、全域にわたって石垣で強化し、出丸を増築したとあります。



眺望の良さは抜群です。

しかし、標高367m.のこの急峻な山頂によくぞこのような城を築いたものと感心せざるをえません。石垣で築かれた本丸跡は、平坦な野芝の大地、眼下には山々に囲まれた津和野の町並みが広がります。さわやかな風が吹きぬけ、気分も爽快です。現在、天空の城としては、最も人気のある兵庫県の竹田城址、そして、岡山県高梁市の備中松山城、福井県大野市の越前大野城も有名ですが、この津和野城跡も十分肩を並べるだけのスケールです。ただ、残念だったのは、鉄パイプで足場が組んであるところや、危険箇所にブルーシートが見られたことです。今、まさに天空の城ブーム、もう少し整備しPRすると大勢の観光客を呼び込めるのでは、とそう思いました。


壮大なスケールです。

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山陰の小京都 津和野を訪ねて 平成27年5月5日(火)その2

2015-05-11 00:52:06 | 古い町並み

太鼓谷稲成神社の千本鳥居 石段を上がるのが大変です。

前回のつづき
駐車場の係りの方に聞くと、目指す太鼓谷稲成神社へは充分歩いていけるということでした。殿町通りに別れをつげ、信号を渡ってJR山口線の高架を潜ると、立派な神社がありました。境内にとてつもない大きな古木があります。この神社はさぎ舞いで有名な弥栄神社といいます。さらに進むと、いよいよ、太鼓谷稲成神社の千本鳥居です。

千本鳥居というと京都伏見の伏見稲荷大社が有名ですが、朱色の鳥居が連なる景観はいかにも日本的として、大勢の外国人観光客が押し寄せているそうです。しかし千本鳥居といっても実は、800基ほどしかないそうです。但し、稲荷山全体では、1万基を超えるそうですから、さすがにすごいですね。

さて、太鼓谷稲成神社の千本鳥居ですが、いかんせん木製ですから雨風にさらされ、痛みが激しいところが随所にみられました。これだけの数を維持しようとすると維持費も大変だと思います。鳥居を潜りながら、急な坂道を右に左に進むと、眼下に姿を現す津和野の町並み、山々に囲まれ、そのほとんどがオレンジ色の石州瓦で、それらが一体となってとても美しく感じます。よく箱庭のようと形容されますが、まさにそのように思いました。



日本五大稲荷のひとつといわれる太鼓谷稲成神社の立派な社殿

さて、やっとのことで神社の境内に着きました。社殿が美しく、千本鳥居とは打って変わってとても雅な印象を受けます。なるほど日本五大稲荷もうなずける景観です。下に広い駐車場もありました。当然、知っていれば車で来たでしょう。遠くにJR山口線も見えました。そうだったとSL山口号の到着時刻を調べると、12時58分で、1時間ほどあり、それまでに、下りてどこかで昼食をとることにしました。

弥栄神社のはずれに、手打ちそばの看板があるお店を見つけました。そば打ちが趣味の私としては、ぜひ味わってみたいと思いました。当日はGWということもあり、時間もお昼時とあって店内は満席状態でしたが何とか席に着くことができました。ここはシンプルにざるそばを注文します。さすがにプロが打つそばは、一味違いますね。硬すぎずやわらかすぎず、麺の太さも均一で、味も実にいい、このようなそばが我が家で打てたらと素直に思いました。このあとお土産を買ってJR津和野駅に急ぎ戻りました。

駅に着くと、定刻1分前、急いで入場券を購入し、ホームにかかる陸橋を駆け上ります。私は特別に撮鉄ではありませんが、SLなら誰もが撮影をしたいと思うでしょう。やがて大勢の観光客が注視する中、ゆっくりと列車が入ってきました。煙突の煙はそれほどでもなく、汽笛もなりませんが、その黒い列車はさすがに迫力があります。ホームにいた一人のちびっ子が「かっちょいい!」ということばを繰り返し叫んでいました。運転席を除くとまるで0戦のようなコクピット、計器類が並び、昭和12年川崎車両製造とプレートに書いてありました。機関車の後ろには石炭を積み上げた小さな車両がついています。そして列車が止まると、中から大勢のファミリーが降りてきました。岡山では絶対に見ることのできない光景です。少し得した気分になって、最後の目的地、津和野城に向かいました。(つづく)



SLやまぐち号の雄姿。すごい人気です。
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山陰の小京都・津和野を訪ねて 平成27年5月5日(火)

2015-05-09 00:50:35 | 古い町並み

津和野町に入ったところ遠く山裾に見える鯉のぼり

GWの5日、渋滞覚悟で島根県津和野を訪ねることにしました。NETで調べたところ、車での所要時間は、自宅から3時間40分と表示されました。
自宅を出発したのが、午前7時15分、幸い一度も渋滞に遭うこともなく、トイレ休憩を1回挟み、ほぼ予定通りの11時に津和野に到着しました。

津和野は、若いころ、会社の親睦旅行で一度だけ訪ねたことがあり、今回が2度目となります。山陽自動車道笠岡ICから広島自動車道を経由し中国自動車道六日市ICで高速を降り、国道187号線を北上しますが、この道路、信号もほとんどなく交通量も少なくてまさに快適ドライブです。津和野町に入ったころ、山の中腹に一直線に並んで泳ぐかなりの数のこいのぼりを目にしました。そうか今日は子どもの日。時間があれば歩いて行って撮影したいところですが、なかなかそうもいきません。

車は、JR津和野駅に隣接した町営の駐車場に入れました。駅との隣接地に、SL・D51(デゴイチ)が展示してありました。そういえば、津和野は、SLやまぐち号が走る町です。うまく出会えるといいなと思いながら、町並みに向かいました。津和野というとすぐ連想するのが、堀割に泳ぐ鯉です。花菖蒲が咲くころ白い漆喰の塀と鯉は、津和野を代表する景観のひとつですね。

町並みは、2013年8月に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。通りを歩くと、享保年間創業の造り酒屋や、江戸時代の趣を残す商家などが点々としてあります。それ以外の建物は、いわゆる町並みを修景している風もなく、新旧混在しているところが他の町並み保存地区とは違って見えました。



建物内部から町並みを見る

造り酒屋やみやげ物店をのぞきながら最初に立ち寄ったのがカトリック教会でした。外観の造りとは対照的に、屋内に畳を敷いてあるところがいかにも日本的で面白いと思いました。教会でよく見かけるステンドグラスも見事でした。1メートルはあろうかと思える、掘割の鯉の大きさに感心しながら、藩校養老館跡、郡庁跡など、歴史ある建物を見物しながら、次に向かったのが、太鼓谷稲成神社です。


教会は畳敷きでした。

パンフレットには、日本五大稲荷のひとつとありました。ある資料には、伏見稲荷(京都)、笠間稲荷(茨城)、竹駒神社(宮城)、祐徳稲荷(佐賀)と並び日本五大稲荷と称される、とありました。何を基準に三大とか五大というかはまったく不明ですが、愛知の豊川稲荷や岡山の最上稲荷が入っていないのが不思議です。

殿町通りからすぐのところに、その数、千本といわれる鳥居のトンネルが続いています。
(つづく)



掘割は津和野の代表する景観です。
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冬の真庭市を訪ねて その2 勝山の古い町並み 1月12日(祝日)

2015-01-15 00:32:50 | 古い町並み

高瀬舟時代の「がんぎ」が今も残っている

雪の湯原温泉を訪ねた後、次の目的地・勝山に向かいました。国道313号線を南下し、足温泉、真賀温泉を過ぎると、雪は徐々に少なくなっていき、勝山に着くころには、ほとんど見えなくなっていました。旭川がゆったりと流れ、町並みにつづく神橋からは、御前酒蔵元と書かれた漆喰の倉庫群や、石積みの護岸の上に建つ土蔵や民家が見え、そこには昔と変わらない風景が広がっています。勝山は5年ぶりぐらいでしょうか。どこか懐かしい感じがしました。

橋をわたり町並み保存地区の観光駐車場に車を入れました。駐車場は何か所かあるようでしたが、そこは散策にほどよい中ほどにある駐車場です。奥にあるトイレには雪隠処と書かれた暖簾がかかり、町並みの雰囲気をそこなわないような工夫がされています。



江戸期には参勤交代の大名行列が通っていた旧出雲街道

当日の天気は悪く、雪が舞い寒々とした中、傘をさしての散策となりました。さすがにこの時期、観光客の姿をほとんど目にすることはありません。この旧出雲街道、近年、電線が地中化され道路も石畳風のきれいなものに敷きかえられとてもスッキリとした印象を受けます。濡れた路面が光りまぶしく感じます。

通りの各店舗には、意匠の凝った暖簾がかかり品よく町並みを飾っています。カメラとマイクを持ったひとりの外人さんがさっそうと歩く姿が印象的でした。通りを眺めると雪を被った山並みがすぐ近くに見えて、この季節ならではの景観を見ることができます。

川岸に続く小路を見つけると川べりまで行っては、写真を撮りました。武家屋敷館←と書かれた案内板を見つけ、石段を登りました。この頃、急に空は青空となり、屋根から落ちる雪解け水の音が随所から聞こえてきます。ジョウビタキがナンテンの枝にとまってこちらの様子を窺っています。
中腹の立派な山門のあるお寺に遭遇しました。山門の天井裏には、色彩豊かな天井絵が描かれているのが見えました。そしてかたわらに小さな二つの石像を見つけました。その愛らしい表情は何とも言えません。



安養寺、山門前の寄りそう石像が何とも愛らしい

それから再び通りに出たあと、昼食をとることにしました。いろいろ迷いましたが、嶋家という店構えのよいお店で軽いランチをいただくことにしました。中に入ると奥のテーブルに女性の団体客の姿が見え会話がはずんでいます。室内のストーブにはマキが焚かれ、蒸気でカメラのレンズがすぐに曇ってしまいました。このお店はお蕎麦がメイン料理のようで、山芋とろろ蕎麦を注文しました。細い蕎麦にこしのある山芋のとろろはなかなかの味でした。

お腹を満たした後、町並みを北に進み、御前酒の蔵元・辻本店前まで行ってお店を覗いたり、重厚な蔵の窓の見事な鏝絵に感心したあと、勝山をあとにしました。



暖簾が品よく町並みを飾る
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