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未熟なカメラマン さてものひとりごと

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京都の文化に触れる旅 その2

2014-04-03 21:42:36 | 観光名所

建仁寺祇園丸山 床の間には、萬歳と大書された金屏風

(前回のつづき)
予約の11時半頃、建仁寺祇園丸山に到着しました。入口を入ると、待合があり炭に鉄瓶がかかっていました。どこか茶室の待合を思わせる造りです。その奥に石灯籠のある小さな坪庭があり、水が打たれて京都らしい落ち着いた佇まいをみせています。玄関に入ると、和服姿の若くて美しい仲居さんが座に頭が付くほどの深々としたお辞儀で迎えてくれました。
 通された部屋は、庭に面した畳の間のゆったりとしたテーブル席でした。テーブルは光沢のある黒の漆塗り、庭には赤い椿と黄色い木瓜のつぼみがアクセントになっていて緑色がメインの庭に彩りを添えています。床の間には、「萬歳」と大書された金屏風、そのとなりに大きな花瓶に活けられた生花がありました。

 料理は、京料理の懐石でしたが、ひとことで言えば、京都らしいとても繊細な味わいでした。食前酒から始まって、先附、お碗、向附、焼物、赤飯、焚合わせ、珍味、炊き立てのご飯と香の物、味噌汁、最後に水物で終了ですが、すべてがタイミングよく良く出てきます。土釜で炊いたできたてのごはんも最高でした。おしぼりは何度も取り換えられるなど、おもてなしという点でも申し分ありません。最後にご主人の丸山さんが挨拶に来られました。私が茶道を習っているというと、流派をきかれ、上田宗箇流のことも良くご存じでした。映画「利休にたずねよ」では劇中の料理を担当されたそうで、そのときのスナップもみせていただきました。帰りには通りに出て、私たちの姿が完全に見えなくなるまでずっと見送っていただきました。これには恐縮しました。


祇園東の舞妓さんによるお茶席

丸山の京料理を堪能したあと、どうしても行きたかったのが、ネットからの情報で得た、祇園東の舞妓さんによるお茶席でした。しかしどうしてもその場所がわかりません。こうしてみると祇園も随分広い、というのがよくわかりました。もう諦めようと思っていたところ八坂神社の近くで偶然、派出所を見つけました。おまわりさんに訊くと、「あー!観亀サンね」と即答で答えてくれました。地図で説明をしてもらうと思ってもいない方角で、とてもわかりにくい場所にありました。神社には4.5分で到着しました。道路を遮断する感じでテントが張られ、中に受付がありました。料金は、撮影料込みで1500円と少々高めでしたが、こういう機会はめったにありません。ただ狭い境内は、カメラマンでいっぱいでした。

5人の舞妓さんが、お点前、半東、お運びと大忙しでした。1席待ったあと、最前列に座ることができました。近すぎて撮影には不向きでしたが、お点前を目の前で見せてもらい、直接舞妓さんから手渡しでお茶をいただくなど貴重な体験をしました。海外からのカメラマンもいて、姉が聞いたところよると、ドイツから来た男性は、舞妓が大好きで、もう30回以上日本に来ている、とのことでした。(姉はドイツ語が少しわかるようです)時間的には30分ほどの短い時間でしたが、写真も撮れて、抹茶と御菓子をいただき、大満足でした。

このあと、向かったのが円山公園でした。一角に歴史のある有名なレストラン・長楽館があります。国産タバコで財をなした村井吉兵衛の別荘として建設されました。あの伊東博文も宿泊したそうです。姉の勧めで入りましたが、ミックスジュース800円には驚きましたが、文化財の見学料も入っていることを思えば決して高くないのかもしれません。その昔、迎賓館としても利用されたそうですが、贅をつくしたその造りは感動ものです。このあと姉と別れ、高台寺の枝垂れ桜が満開とあったので、久しぶりに入山しました。そのあと石塀小路を散策し、今朝は時間が無くてじっくり見ることのできなかった祇園白川を再度たずねたあと、近江八幡で予約しているビジネスホテルに電車で向かいました。歩数計を見れば16,000歩、実によく歩いたものです。それにしても今日はとても充実した素晴らしい一日でした。明日ももう少し知らない京都を歩いてみようと思います。(つづく)



ピアノ演奏もある長楽館
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京都の文化に触れる旅 平成26年3月29日

2014-03-31 22:24:57 | 観光名所

柳も楽しめる祇園白川

大阪の摂津に住んでいる姉が、お花見を兼ねて京都でランチをしようと誘ってくれました。お花見の見ごろはもう少し先のようでしたが、京都の名店ということなので断る理由もありません。場所は、建仁寺近くとのことでした。
10時半に京都駅出口で待ち合わせて最初に向かったのが桜の名所、祇園白川です。白川沿いに植えられた枝垂れ桜を背景にお茶屋さんが立ち並び、特にこの季節では風情が感じられるところです。天気予報では午後から雨ときいていましたが、空は徐々に晴れて絶好の観光日和となりました。

四条大橋でタクシーを降り、祇園白川へは歩いて向かいました。最初に感動したのが、目の覚めるような枝垂れ柳の青葉です。その向こうに見える枝垂れ桜とのコントラストがとても新鮮で美しく感じられました。それにしても外国人観光客の何と多いことでしょう。髪や肌色の違いからすぐにわかる欧米人ですが、耳を澄ましていると、アジア系の言語も飛び交っています。さすがに国際観光都市・京都だなと思いました。
京都駅から乗ったタクシーの運転手さんの話では、桜の見ごろはまだまだ先とのことでしたが、見た感じもう6~7分咲きと満開近くなっていました。先日のTVで私も初めて知ったのですが、満開とは8分咲きのことをいうのだそうです。ご存知でしたか。

今回の旅で特に目に付いたのが若い娘さんたちの着物姿でした。一人では少しだけ勇気がいりますが、いずれも2.3人以上のグループで幾分安心なのでしょう。その着物姿を見て、中年の外国人男性が思わず「ビューティフル」と声を発していました。着物姿を美しく感じたのか、顔を見て感じたのか、でもおそらく両方なのでしょうね。三叉路の角にある辰巳大明神向こうの町筋は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている新橋通りです。石畳と千本格子の落ち着いた佇まいですが、たまに車が通行するので撮影に夢中になっていると危険です。
ここでお馴染みの舞妓体験をするグループに出会いました。通常、舞妓といえば10代ですが、よくよく見ると、首のしわも目立つどう見ても50代、いや60代の女性たち。この人たちを乗せてきたと思われる観光タクシーの運転手さんに話を聞いてみました。「どうみても舞妓体験の人たちですよね。」と訊くと、「はいそうです。」運転者さんによると舞妓さんや芸妓さんがこの時間に出歩くことはまずないそうです。(時刻は午前11時過ぎでした)どう見られてもいい!一度、舞妓の衣装で街を歩いてみたい、という女性ならだれしもが思う切なる願望なのでしょうか。

そうこうしているうちに、予約の時間が近づいてきたので、お店に移動することにしました。姉のあとを付いていくだけですが、四条通りを横断し、観光客で賑わう花見小路通りを直進し、建仁寺の広い境内を抜けて突き当りの筋を左折し八坂の塔方面に向かうと「丸山・建仁寺祇園」とかかれた提灯が目に留まりました。どうやらここが本日のお店のようです。(つづき)



建仁寺で見た美しい枝垂れ桜
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愛媛県砥部町を訪ねて 七折梅園、とべ動物園

2014-03-17 00:10:17 | 観光名所

菜の花の香りがとても清々しく感じます。

忙しくてなかなかブログも更新できておりません。前回のつづきです。

(つづき)
展望台を降り、坂道を下ると道の両側に畑に菜の花が一帯に咲く場所に出ました。紅白の梅と菜の花、このような景色は、かつてみたことがありません。菜の花の独特の香りが、どこか懐かしくて、つい深呼吸をしてしまいます。
ちょうど、この下でお弁当を広げてくつろいでいる家族もありました。ちなみに、この梅園では、持ち込みもペットもOKのようです。

そうこうしているうちに、雨がポツポツと落ちてきました。念のため傘を持参しており、梅園の散策も終盤にさしかかっていたので、さして気になりませんでした。
梅園を出て、組合が臨時出店しているお店に立ち寄りました。試食もあってなかなかの盛況です。この様子を、南海放送のクルーが撮影していました。TVに映ったと思いますが、愛媛県には知った人が誰もいないのでどうということはありません。

この撮影、季節の便りとして夕方のエリアニュースで流すのでしょうか。こうして、思っていた以上に素晴らしい梅園に満足して、七折をあとにしました。岡山県、広島県では決して見ることのできないスケールです。ネットで調べると、四国では徳島県にもっと規模の大きい梅園があるようですので、来年はそちらも訪ねてみたいと思います。



白くま「ピース」 元気そうで安心しました。

さて、せっかく、砥部まで来たので、それなら愛媛県立とべ動物園で、ホッキョクグマ「ピース」に会って帰ろうと思いました。とべ動物園は、七折梅園からすぐのところにあります。過去、子どもが小さいことに一度、来たことがありますが、園内がどのような様子だったかまったく覚えていませんでした。寒い時季、天気も悪いこともあってか入園者はまばらという感じでしたが、一番感心したのが、その清潔さです。園内や獣舎、どこをみてもとてもきれいに管理されていました。「ピース」の前で笑みを浮かべ、ずっと立ちつくしている女性を見ました。おそらく「ピース」を小さいときから見守っているのでしょう。てんかんという持病を持っている「ピース」、一度は死にかけたこともあるそうですが、その元気な姿を見て安心しました。

じっとこちらを観察しているようなオラウータンや、小象が飼育員さんにちょっかいを出す様子、ホワイトタイガーの強烈な体臭、フラミンゴのオレンジ色の鮮明な色彩、マントヒヒが金網を揺すり奇声をあげる様子など、大人でも十分、楽しむことができました。ただ、残念だったのが、サル山のニホンザルの多くが皮膚病にかかっていることでした。



素晴らしい砥部焼 

動物園を出て最後に向かったのが砥部焼観光センター炎の里です。ずらりと並んだ展示コーナーと、その奥に製造過程を見ることができる見学コースがありました。2階には体験コーナーもありました。茶器にはとても興味がありますが、いいものはそれ相応のお値段で、買い求めるのは相当の覚悟と時間がいるようでした、ということで今回は眺めるだけにし、観光センターをあとにし帰途につきました。すべてが順調にいくかと思いましたが、最後の最後で参ったことがありました。33線の大渋滞です。松山ICから、行きは10分少々の時間でしたが、帰りは40分以上もかかってしまいました。なんとか対策を考えて欲しいと思います。それにしても、帰りの211キロは何と遠いことでしょう。

当日の画像は、こちら(ホームページ)をご覧ください。

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七折梅まつり 愛媛県砥部町七折(ななおれ)1万本の梅

2014-03-08 21:49:27 | 観光名所


3月1日の土曜日、どこか梅の名所を訪ねようと思いました。午後から雨の確立20%でしたが、翌日の日曜日は地区の行事があるため、いわば今年最後の観梅のチャンスと思っていました。
どうせなら、まだ行ったことのないところということで、備前市の山麓窯(1000本)と愛媛県砥部町の七折(1万本)に絞りましたが、なかなか判断がつきません。最終的に、観光ツアーなどでも取り上げられている七折に決めました。
ナビをセットすると、推奨コースが、瀬戸大橋経由で211㎞と出ました。しまなみ海道の方が距離的には随分近いのですが、行程のほとんどを高速で走る瀬戸大橋経由の方が.30分以上も早いのです。
それにしても松山ICまでなんと遠いことか、瀬戸大橋を渡り切り、四国に入ってもまだ100㎞以上あります。昨年四国カルストに行くときも降りた松山ICで、渋滞はどうかと少々心配でしたが意外とスムーズにICを降りることができました。しばらく進むと、砥部町です。砥部焼で有名なところですが、こんな町の中に梅林があるのかと不思議な感じがしました。ナビに従って進むと、徐々に山道に入り15分で目的地に到着です。 

時刻は午前11時頃でした。ピンクの法被を着た組合の方が通りに何人も出ていて、誘導してくれます。幸いにも一番近い駐車場に停めることができました。梅園の遊歩道に向かう手前、梅の加工品販売や枝付の花の出店がありましたが、雨のことも心配なので先に梅園に向かいました。入園料は大人300円です。傾斜のある山道を登ると、周囲に白梅、紅梅が見え、谷あいの向こう側の山の中腹にも白い梅林が見えます。一説には、1万6千本とも言われている七折の梅林ですが、何ともアバウトな数字です。岡山県内にも津山市の梅の里公園がありますが、その何倍ものスケールです。紅白の梅だけではなく、ロウバイもたくさんあって、山全体が甘い香りに包まれています。

しばらく進むと、イベント会場の標識がありました。折角なので寄って行くことにしました。テントが張られ、簡単なグルメのコーナーがあり、ちょうど大道芸も行われていました。様子がわかったので納得し、すぐに展望台方面に向かいます。高度が高くなるにつれて、見下ろす感じで梅林が広がります。白梅がメインですが、紅梅もほどよく混ざり、淡い感じの雲がかかったように見えます。展望台からの眺めは何とも言えません。(つづく)




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滋賀・湖東を巡る 近江八幡 平成25年11月9日

2013-11-21 22:01:05 | 観光名所

関白秀次が開いた八幡堀 秋の風情が漂っています。

前回の続き)
伊吹山ドライブウエイを出て関ヶ原ICで高速に乗り、竜王ICで降りて、近江八幡にまっすぐ向かいました。観光の起点として、ナビを日牟禮八幡宮にセットしていました。近づくにつれて観光客が増え、白雲橋から八幡宮に通じる参道は、車の通行も難しい状況でした。駐車場は、当然満車と思いきや、随分奥ですが、一台だけ空いていました。ほんとにラッキーでした。八幡宮は、七五三のお宮参りの日だったようで、着物を着たかわいい子どもたちが親に連れられて入っていきました。
自分の子どもたちの当時のことを思い、ああいう時代もあったかなと、懐かしく思いました。

近江八幡は私の大好きな町のひとつです。重要伝統的建造物群保存地区に指定されている新町通りの町並みや、八幡堀界隈は風情があって何ともいえません。特に八幡堀は、その昔、ドブ川状態になっていましたが、青年会議所や地区住民の努力で見事によみがえった歴史がありました。
話は余談になりますが、TVドラマ「鬼平犯科帳」のエンディングで、軽快なギターの演奏をバックに、「春」、川に寄りかかるような満開の桜の枝を前景に、船頭が漕ぐ小舟が客を乗せてゆっくり進むシーンを覚えておいででしょうか。そのロケ地がこの八幡堀です。
このエンディング、春夏秋冬の江戸庶民の情景を描いていますが、特に、真冬の雪が降る夜、二八そばをおいしそうにすする町民、江戸の情景がそのままタイムスリップしたようで、何ともいえません。一番すごいのが、「このエンディングの場面によくぞこの曲を持ってきた」ということでしょう。プロジューサーの才能に驚くばかりです。

近江八幡は、秀吉の甥である、関白秀次が治めた町です。この八幡堀も琵琶湖から水路を通し、物流の繁栄を意図したものでした。秀吉に最愛の実子・秀頼ができてからは、有能な秀次が秀頼をおびやかす存在になるかもしれないと、難癖をつけて切腹をさせたのでした。

川岸には遊歩道も整備されていて、水辺を散策すると、草花や落葉する秋の風情を楽しむことができます。現在ではモーター(清音)のついた屋形船が客を乗せてゆっくり通るので、当時の面影を少しだけ味わうことができます。

このあと新町の町並みを訪ね、伝統ある麩(ふ)のお店などを巡ったあと、お昼にすることにしました。これだけ観光客が多いとどこもいっぱいのようで、食事をする場所を探すのにも苦労します。橋のたもとで、若い女性がうどんのお店の客引きをしていました。道路の反対側に、そばのお店があったので覗くと、まだそばの出ていない客が3組もあって時間がかかりそうだとあきらめました。「いっらしゃいまぜ」の声や断りもなかったのが残念でした。近くの通りかかった店先に、京料理のメニューを置いている店がありました。少しだけ贅沢な感じがしましたが、せっかく訪ねた近江八幡、たまにはいいかと入ることにしました。
中に入ると、畳の部屋に2組の先客がありました。小さなお庭があって、その石のカエルの置物に、ジョウビタキがとまりました。人懐こい鳥です。そのうち私達だけになって有り難いことにゆっくり食事ができました。さて食事が済むと、最後の買い物です。

クラブハリエでバームクーヘンを買って帰ります。専用駐車場はいつものごとく満車。店内に入ると、甘い香りが漂っています。出来たてで日もちがしないものと、するものと買う場所が分かれています。おみやげにもするので、日もちのするものをいくつか買いました。そして日牟禮ガーデンを散策したあと、帰途につきました。自宅に着くのは約4時間後、今回は少し無理をして久しぶりに遠出をしました。今度は伊吹山のお花畑に花が咲き乱れるころ、もう一度訪ねて見たいと思いました。(滋賀・湖東の旅 おわり)



日牟禮ガーデン ゆっくりコーヒーを飲むにはいい場所ですね。
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