毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

オンワードグループ夏のファミリーセールに行ってみた & 追憶の道

2014-06-12 23:56:56 | パワーアップにもならぬ日々 2014

 

社員でも家族でもないのですが、オンワードから毎回ファミリーセールの招待状が届くんです。

 

 

これこれ、これです。

私は10数年前に一度行ったきり。

 

 

 

特にブランド好きというわけではないのですが、商品はかなり安く売りに出されているはず。

 

トレンチコートがぼろぼろなんです。さすがにこの春で限界越えてしまった。

私が愛用しているベージュのトレンチコートはなんと娘のお古。10年前のコートなんですわ。

大学進学の時に買ってあげたベーシックなやつで、娘はかなり気に入って着ていたな。

大学を卒業、就職、3,4年前に『これ、着る?』なんて、

いいだけくたびれよたったトレンチコートを置いていった。

で、いいだけくたびれているんだけど、着たら意外と似合うのね(笑)。

似合うといっても袖口なんてうっすら擦り切れてきちゃってて、

時期になるたび新しい一着を探し求めてはいたけれど、

どうもこれといった商品に出合うことなく、今年の春もまた着まわしてしまった。

一応濃紺のは買ってあるんだけど、どうもやっぱりベージュのほうに袖を通してしまう。

 

それで、ファミリーセールの出番となったわけです。

ターゲットはベージュのトレンチコートのみ。トレンチコートにロックオン!

いやぁ、すっごい混雑。いやぁ、わかるわ、これだけ商品が出ていて値引きされれば燃えるってね。

で、私は他の服には見向きもせず(雑貨だけはちらっとみたけれど)、

ひたすらコートがかかっている売り場を移動。

 

で、あった。ごくごくオーソドックス、古典的な一枚を発見。

着てみると、いいかんじ。値段は…、ぐぇ…、全然よくない、割り引きしてもかなり高い。

 

 

 

買いました。ライナーつき、ただただひたすら真面目なトレンチコート。

40%オフ。50%オフの一枚(ちなみにそっちは37000円だった)のやつと迷ったんだけど、

結局それより高いこっちを買ってしまった。また10年選手でしょか。

 

 

でね、オンワード樫山の向かいにあるのが知事公館。

例の多角錐だけを見にちらりと寄り(それはまた後日にでも)、地下鉄の駅へと向かったのですが。

 

私ね、昔の昔、まだ独身だったころ、この界隈で働いていたんです。ここの地下鉄駅を利用していた。

ただ会社があった場所をはっきり把握していない。

意外と曖昧なもんで、―ここら辺だったよな―しか記憶になくて、

どの一画にその会社があったのか、それこそここらへんかなぁなんて歩いていたら、

なんだかそれらしき建物を発見。

 

 

 

一部取り壊されているけれど、左手の小豆色の建物(当時はそんな色ではなかったような気が…)、

この入口、きっとこれだと思います。うん、間違いないと思う。

いやぁ、○0年前、私ここのガラスの扉を開け閉めして出入りしてたんだ。

ここで働いてこの界隈うろちょろしてたんだ。

感慨。

会社は移転しちゃったけどね、建物はまだ残っているんだ。

 

他に何か記憶にある建物や道に面影はないかきょろきょろしていると、

ソフトクリームの店を発見。ソフトクリーム屋さん!もしも当時にあったなら常連客だな。

 

今読んでいるキングの本がね、過去へタイムスリップする話で、

いやぁ、私もこれは今うさぎの穴だな、あれから何十年経っているんだ、

うら若き頃の私はこの道を何を考え歩いていたんだろう、なんて感慨に浸っていると、

あれ?誰かが私の名前を呼んでいる?

 

声のするほうに顔を向けると、なんと先生が笑顔いっぱい浮かべて私の顔を覗き込んでいる。

あれね、本当嬉しかったの。

先生に偶然こんなところでばったり会えたのはもちろんなんだけど、

なんていえばいいのかな、現在の私が肯定された感じ?

あれから何十年も経った今、昔は知るはずもなかった人が今こうして声をかけてくれている。

なんだかバカボンのパパじゃないけれど、これでいいのだって思えてね。

先生、声をかけてくれてありがとうございます。

きっと先生のことだから、私を見つけた時点でなんらかのリアクションをされていたのでは。

過去の世界に入ってしまってて名前を呼ばれるまでまるっきり気がつきませんでした。

しつこいですが、嬉しかったです。見事なタイミングでした。

またいつか、みなさんと一緒にビールで乾杯しましょう。