毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページ 6行目 200

2017-04-19 23:31:31 | 本 2

 

しまった。

今朝1本投稿して、今日のノルマは達成したというか、もうこれで今日はOK牧場とのんびりしていたら、

なんと今日は19日、9のつく日シリーズの日だった。

それも200回目となるらしい。

うわ。焦ってパソコンに向かっています。

 

分厚いアムンセンの本と薄いアムンセンの文庫本を読んでいたのですが、

図書館に過去に予約していた本3冊が届き、

それを受け取りに行きさらに3冊借りてきてしまった。

自分でもよくわからないわ、どういう神経回路してるんだか(笑)。

アムンセンの本はじっくりしっかり読みたいので、

区切りよく、南極点目指し基地を出発のところでいったんストップ、

図書館本に切り替え読んでいます。

 

では、この10日間に読み終えた本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 マナーの正体/綿矢 りさ, 乃南 アサ, 高野 秀行, さだまさし, 角田 光代, 逢坂 剛, 福岡 伸一, 荻野 アンナ, 鎌田 實, 東 直子, 酒井 順子, 竹内 久美子, 藤原 正彦

小都市デルフトに生まれた。画家を志した20代、彼は迷っていた。自分のスタイルを見つけることが


前に読んだ「考えるマナー」を再読したくなり図書館で探したけれど貸し出し中。

残念無念と書架をぷらぷら見て歩いていたらこの本を見つけた。第二弾らしい。

こういう本って内容が云々より、

この本を読まなければこの作家を知ることはなかっただろうという巡りあわせが儲けと思っているので、

東直子さんと竹内久美子さんはそのうちここに登場すると思います。

 

 

 

 

 謎の毒親/姫野カオルコ

 拝啓、『城北新報』「打ち明けてみませんか」御担当者様。

 

 

姫野さんの姫野さんによる実話、謎の毒親とはご両親のこととは事前に知ってはいましたが、

私が想像していた毒親とは違う、なんというか、これは変というか壊れてどこか外れているというか、

娘の姫野さんでもわからないのだから、私なんかが本一冊読んだところでわかるはずがない。

きつかっただろうな。子供は親を選べないし。謎の毒親。

読み落としたのか、書いていなかったのか、結局あの名札貼り替え事件の犯人はだれだったの? 親?

ちなみに姫野さんのジャージ姿と酒井順子さんはとても良く似ていると思います。

 

 

 

 

 『王様のブランチ』が恋した本 人生に潤いを与えるブック・セレクション

であることの意義と影響は、常に意識さ

 

 

 

 よりぬき読書相談室 疾風怒濤完結編

たのがはじまりな気がします。最近お

 

 

 

2冊まとめて。

これはまずいでしょ(笑)。こんなの読んでしまったら、もっともっと読みたい本が増えてしまうって。

さきほどの「マナーの正体」だってそうでしょ、でもこういう本って眺めているどけでも楽しくってね。

意見が合う合わない、好みとちょっと違うとかはあるけれど、

南極で冷えたアタマにはいい感じのクッションになります。

そう、よりぬき読書相談室で、読むと震える極地探検小説を教えてくださいってやっていて、

アムンセン、チェリー=ガラード、シャクルトンが取り上げられていたわ(笑)。興味持つ人いて嬉しい(笑)。

 

 

以上、今日は短めに200回目でした。

 


17ページ 6行目 199

2017-04-09 23:56:56 | 本 2

 

いろいろ書きたいことがあるのですが、

どう説明すればうまくわかりやすく伝わるのか。

難しいなぁ、おばさんまた変なこと言っているなと、伝わらないところは優しく流してくださいね。

ではいつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目を書き写し、

あとは説明にも紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

  伝え方が9割 ②/佐々木圭一

 

また目次でした。

前回の「伝え方が9割 ①」、こちらはチェックせずに返却してしまったのですが、

後日情報提供があり、17ページは目次だと教えていただきました。ありがとうございます。

今回の②もやはり目次、それよりなにより私は①と②の2冊揃えて予約を入れていたのですね。

2冊読んではみたものの、読んだだけで伝え方がうまくなれるというわけでは、ない。

あとは意識してどれだけ「レシピ」通りに工夫するか。

って、なんか手玉に取るわけではないけれど、そんな風にも思えてきたりで、

使い方・場面でしょけどね。

 

 

 

突然ですが、

 

 

 

 

誰だかわかります? 

向かって右がピアリー、中央シャクルトン、左がアムンセンです。

アムンセン脚長い! 姿勢体格いい!

マニアックに画像検索していて発見したことなのですが、アムンセンはどの写真もかなり脚が長く写っている。

そして感激したのがこの写真の中で履いている靴。

リボンのような飾りつきで紐靴ではないみたい。

今読んでいるアムンセンの本で南極で履く特製の靴の話があり、

そこに「華奢な足」という言葉が出てきて笑ったのだけれど、

アムンセンは結構美意識レベルの高い人だったように思えます。

アムンセンの語る話は結構小粒のギャグが散りばめられていて、私にはツボであります。

話がそれたついでにもうひとつ。

この写真は1913年6月16日撮影、アムンセンは南極点到達が39歳、撮影時は41歳、

右のピアリーは北極点到達した人物で、撮影時57歳。

真ん中はあの有名なシャクルトン、アムンセンが南極点到達するまでは南緯88度23分の最南点の記録保持者、

で、何歳に見えます? アムンセンの風格ピアリーのオーラに挟まれ紅顔の青年というかかなり幼くみえますが、

撮影時は39歳、アムンセンと2歳しか違わないなんて、うっそーといいたい。

自叙伝に「55歳から75歳に見られてしまう。私はまだ33歳なのに」と33歳にしてすでに老成した顔だったらしく、

にしてもすごいなぁ、この3人が揃って写っているなんて。

 

 

 

 

  アムンゼン探撿誌/ロアルト・アムンゼン著 加納一郎訳

のを見つけた。未だかつて冬の間に東から來たものはなかったし、またそれは不可能であ

 

 

 

 世界教養全集24 アムンゼン探検誌/人間の土地/たった一人の海

検隊を率いることはやるまいと決心した。欠陥を避ける

 

 

 

また大幅に寄り道します。

 

極地本及びアムンセン著の本を集めているのですが、

念願の一冊が届きました。

 

My Life as an Explorer 邦題は アムンゼン探撿誌

 

 

 

 

古い。

古くて紙はパリパリ、色は茶色に変色、なんといっても、

 

 

 

 

 

昭和17年発行、定価一円六〇銭。

私は送料込み1000円で買いました。

 

 

カバーのない裸本で表表紙が、

 

 

 

 

 

裏表紙は、

 

 

 

お気づきでしょか。

 

 

 

 

北極点と南極点です! 

パラフィン紙をはがすとかなり汚れが目立ちそうなのでそのままのほうがよさそう。

 

 

 

 

 

 げげ、旧漢字旧かなだ。

苦労しながら読んでみたけれど、なにかおかしい。どこか抜けているというか省いているような。

 

そこで世界教養全集に収録されているほうのアムンゼン著(表記はアムンゼンとなっているので)の探検記、

訳は同じ加納一郎さんの本を借りて読んでみたら、さらなるげげげ。

旧かな旧漢字ではなくなっているのと、同じ加納さん訳なのにかなり内容に違いがある。

英語版My Life as an Explorer を画像検索すると、こちらはかなりの厚さの本がでてくる。

ということは、日本語版は要所要所をかいつまんでってことなのか。

英語版読めるだけの語学力ないし。

(さらに詳しくわかったことがあるのですが、それはまた後日)

アムンセンが亡くなる1年前に書かれた自叙伝なのに、こんなにカットされていることにショック。

 

 

関連しますが、

 

 

 

 

 世界最悪の旅 スコット南極探検隊/チェリー・ガラード著 加納一郎訳

ていたの)を厚ラシャで長くつぎたすようにさせ、また同じ材料とカンバスで、みなに帽子を

 

 

中田修さんの「南極のスコット」を読んだ余韻で、後半未読部分からラストまで読み終えた。

中田さんの本を読んだ成果と、数々読み漁った成果か、今回はかなり理解度を得られたように思っていますがどうでしょう。

文句を言っても仕方ないのだけれど、訳がすっごく読み辛くて、スコットの日記の訳は「余は~~」となっています。

スコットのところだけは仰々しい訳で時代がかっていて、

他の隊員と差をつけるのは何故と訊きたいというか察するしかないか。

私なりにいろいろ手当たり次第極地本は読んできて、やっとスコット隊の動きを把握しかけ、

やはり中田さんの本は力強いテキストだなと新たにここにまた記しておきます。

探検後10年置いてから書かれた本で、様々な批評批判を踏まえたうえでチェリー・ガラードは冷静な分析をしており、

これは再度時間をかけてじっくり読み直さなければと思っているのですが、

 

 

 

 

 

 

 ご覧ください、私は2冊もっているんです、世界最悪の旅を。

書店で現在手に入るのは最初に買った右の中公文庫。

古本屋(らくだ屋さんありがとう)で偶然見つけた朝日文庫は驚異の厚さ。

 

 

 

 

 

 さきほどのアムンセンの本、またアムンセンの南極文庫本(中公文庫)も、

 ナンセンもシャクルトンも、抄訳っていうんですね、原文の一部を訳して本にしてある。

だからこんなに突然話が進行していたり省かれていたりするんだと納得したのですが、

 確かに私のようにのめりこんじゃうのは稀なんでしょうけれど、

これだと興味をもつどころか半減してしまうのではないかなと。

訳し方も大切だし、底本っていうんですね、

どの本(英語版、ドイツ版、フランス版など)を訳したかでも差がでるようで、

アムンセンだと原書がノルウェー語、それを他国言語に変換したのを日本語にすると、

本によって細部が違っているのはこのせいなのかと思いつつ、

最近は読みながらそういう付属的なことまで読みすぎています。

 

ああ、なんて今日は長いのでしょう。

以上、わぁ、今日が199回目でした。


17ページ 6行目 198

2017-03-29 23:57:57 | 本 2

 

9のつく日にこの17ページシリーズをだらだらと続けていますが、

今日は3月29日、9のつく日とスコットの命日が重なりました。

ちょうどスコット関連の本一冊読み終えたところで、それはのちほど。

ではいつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 伝え方が9割/佐々木圭一

 

6行目チェックせず返却してしまいました。呆然。

 

後日情報提供をいただき、17ページは目次だったようです。感謝です。

 

 

 

 

 

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方/茂木健一郎

て、脳がしっかりと働いている証拠です。

 
 
 
 自己啓発本というのでしょか、あまりこういう本は読まないのだけれど、2冊ひょっこりやってきた。
 
きっと(酔って)ふらっと深夜に図書館予約ボタンを押してしまったに違いない。
 
「伝え方」も「すぐやる」こともすっごく苦手で、ちゃんとそこはわかって予約を入れていたところがおかしい。
 
改善しようと常に意識しているのならいいんですけどね、
 
読んだだけで良くなるというわけでは、ない。
 
前に脳科学者・池谷裕二さんの本にも書いてあった「メタ認知」、メタ太郎じゃなくてね、メタ認知、

認知を認知すること、幽体離脱して自分を見るというか、すっと離れて自分の横に立ち自分を見る客観性、
 
これって脳科学者ふたりとも言っているのだからこの意識があるないの差は大きいと思うし、
 
年とともにどんどん脳がダダ漏れになってきているし、
 
このことだけはしっかりおでこに貼っておこう。たんこぶだけど。



 
 

 

 東京日記4 不良になりました。/川上弘美

 

7行目は空行でした。

 

これで再再再再読となります(笑)。じゃあ買いなさいなんですけど、図書館本。

デスソースに関する日記が東京日記1~4(1だけは持っています)のなかに確かあったと探しに行き、

ついそのまま借りてきて、さらさらっと読み終えてしまった。

何度読んでも必ずどこか忘れていて、その時々で印象が違うのだけれど、

やっぱり強烈なのはニューヨークおばさんの話と干し忘れのへそまで白パンツの話。

いずれ私もそうなってしまうのか。川上さんの東京日記、大好きです。

つられてソリティアやってしまったではないか。

川上さんはパソコンまったくわかりません風な書き方をしているけれど、

ソリティアのカードを配る枚数を3枚→1枚に変更できることを書いてあり、

さっそく私もやってみた(笑)。詳しいじゃないか、川上さん。

 

 

 

 

 

 

  白夜の旅/東山魁夷

 十一時半、明かりが暗くなる。時々機は振動する。支給されたアイマスクをつけてひと眠り

 

北欧5カ国旅行記のノルウェーの部分だけ読む。

フィヨルドめぐるときは東山さんコースで、と心に決める。

ちょっと川上さんの東京日記風となりました。





 

 南極のスコット/中田修

出ていた下の二人の娘のところに身を寄せた。そして母の生活費は二人の息子で負担することにな

 

これはいい本です。言い切ることって珍しいけどこれは良書だと思います。

手当たり次第極地関連の本、絵本から児童書、伝記、評伝、本人著、いろいろ読んでいますが、

スコットに関しては良く書き過ぎていたり(特に古い本)、逆に辛辣に書いてあったり。

アムンセンに関しても同じことが言えて、もっと淡々と冷静に事実を並べる本はないのかと思っていたのですが、

ありました、見つけた、この方はアムンセンの本の訳もしていて、これひょっとしたら事情に詳しく、

偏らずに語ってくれるのではないかと期待し書店に駆け込んだのですが、ビンゴでした。

まえがき部分を一部抜粋しますが、

 

(略)私はまだスコットの探検行動を全体にわたって把握するには至っていなかった。そしていつかスコットの事績をいくらか系統的に知っておきたいと思っていて、今度はそれを試みる機会を与えられた。
 そういう次第で、この本はスコットの評伝でもなく、またスコットの業績や行動の論評でもなくて、単に、スコットの探検をスコットおよび彼の隊員たちの残した記録を主な資料としてまとめた、いわばレポートにすぎない。しかし、それだからかえってスコットあるいは極地探検に関心を持つ人に参考になるのではないかとひそかに期待している。 

 

 期待通りの内容でした。同時期に遭難していた北部隊(キャンベル隊)の話も載っていて、

その行動内容まで読んだのは初めてだし、スコットに関しても個人的な思い入れや感情は表に出さず、

フェアに、隊員のメモや記録を順次追ってまとめあげている。

なんだかちょっとスコット見直してしまった。

そう、それで今日はスコットの命日となるのですが、

彼はアムンセンから託された手紙をきちんと最期まで運んでくれていたわけで、

もしかしたらアムンセン隊が全滅する可能性もあったのに、

嘘をつくことも隠すこともせず堂々と証明書となりうる手紙を運ぶなんて、いまさらながらありがとうと伝えたいですね。

とやかく言うのは周りだけで、当のアムンセンとスコットはお互い尊敬しあっていたのかもしれないな。

極点到達への苦労を分かち合えるのはそこに立ったものだけでしょうから。

なんて、今日はスコットのことを考えながら過ごしていました。

 

南極のスコット 清水書院。興味をもたれたかたは、どうぞ。

 


17ページ 6行目 197

2017-03-19 23:55:55 | 本 2

 

三連休のど真ん中の19日、いかがお過ごしでしょうか。

今日私は某所(ジム)へ行ってきたのですが、

ちょっと頑張りすぎてへ~ろへろ(笑)。

カラダにいいのか悪いのか(笑)。

 

それではいつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 サラバ! 上/西加奈子

姉と同じように「女らしさ」を捨て去る努力をするようになるのだが、それは後述する。

 

 

 サラバ! 下/西加奈子

が出来なかった。裕子はやがて、被害者の顔をして、僕に別れを告げた。仕方なかった。

 

 

長かった。長い本ならいくらでも読んでいるけれど、登場する主要な人物それぞれに物語があり、

それがまた際立っているのだけれど、「宗教」が出てくるとちょっと身構えてしまった。

西加奈子さんの本は「ちょっと世間一般からはみ出ちゃっている人」がよく登場するように思うのですが、

今回でいうと姉の貴子、彼女がいったいどうなるのかどうもっていくのか、と思ったらこうきたか。

ちょっと消化不良で置き去りにされた感じ。あとはお父さんとヤコブ。

主要な登場人物にそれぞれの物語がありと先ほど書いたけれど、

ラストに向かってどんどん「歩」メインに話が進んで、それは主人公だから仕方ないのだけれど、

そっちに量とパワーがいってしまい、あそこまで騒がせたお母さんや貴子のことがなんか物足りない。

私がもっともっと若い世代だったらまた受け取り方が違っていたかも。

楽しく最後まで読ませてもらいましたが。

お、「ホテル・ニューハンプシャー」、忘れなければ読んでみよう。

 

 

 

 

 新装世界の伝記2 アムンゼン/永井萌二

のと相談し、もう、人選も進み、すぐれた船員や隊員が勢ぞろいする日も近い。その中

 

 

 

(画像なし) 世界ノンフィクション全集25 南極点をめざして/永井萌二

ろには、フランスのデュモン=デュルビルが、アデリーランドを発見。同じころアメリ

 

 

 

 二冊とも児童書です。

この「永井萌二」さんはどのようにアムンセンのことを書くのかそこのところが気になり借りてきたのですが、

そのことよりも流れを把握&再確認するには児童書だと細かくないので読む側としては楽に掴める事に気がついた。

そのうえで、出版されているアムンセン関連の本を読み直すともう少し理解が深まりそう。

 

 

そのアムンセンに関してのかなり衝撃的な記事を見つけまして、

衝撃的というか大びっくりの大喜びと個人的に感動の嵐といいますか、

なんとかしてその裏づけをとりたいと近々調査にのりだす予定です。

「ほにゃらかだったらしい」ではなく「ほにゃらかだ!」と言い切れるようになったら、

ででーんどどーんとここに発表しますので、お待ちください!

って、あまりというかほとんどの方が興味をもたれない極地話だとは思いますが(笑)。

でも、これはすっごい私にとっての希望というか喜び力の源になると思います。

 

 

では。197回目でした。

 

 


17ページ 6行目 196

2017-03-09 23:54:54 | 本 2

 

今回は図書館でだいぶ前に予約していた本、それも上下巻が2セット4冊、

さらに極地本が2冊も届き、図書館本はありがたいけれどどうしてこう一度に届いてしまうのか、

私の意思で操作できればいいんですけどね、これだけはいつまわってくるのかわからないので、

西加奈子さんのサラバ! なんて600番待ちだったのが忘れたころに届いたし。

ちなみにこのサラバ! の装画も上下巻でつながらないかとあちゃこちゃいじっているのですが、

なんだかパズルの絵合わせみたいな図柄となっているのだけれど、これは無理かなぁ。

成功したら次回登場となることでしょう。

 

それでは今回は2月19日から今日3月9日までに読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写しています。

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 ミスター・メルセデス 上/スティーヴン・キング 白石朗訳

 

 ミスター・メルセデス 下/スティーヴン・キング 白石朗訳

 
 

・・・キングの上下巻は次の人が待っているだろうなと早々に返却し、

17ページの6行目に何が書いてあったのかメモるの忘れてしまいました。

 なので、私が「やっぱりキングだわ」と感激した一文を。

 

四方八方クソだらけだ。

  

今作のキングは便器の中にグログロのエイリアンが詰まっていたり、

死を予告する猫や首の縫い目からタバコの煙がもれる化け物もヴァンパイアも出てきたりしない。

くそ(失礼)はいっぱいでてくるけれど。

今回のキングはミステリー。

しかも、アメリカ最高のミステリーに与えられるエドガー賞受賞。 

ミ、ミステリー。

いったい中はどうなっているんだ、と開いてみたらやっぱりそこはキングの世界でした(笑)。

グレイのメルセデスが職を求めて並ぶ人々の列に突進、容赦なく逃げ場の無い人たちを轢き撥ね走り去る。

その犯人を逮捕することができぬまま退職したのが主人公の退職刑事ホッジス62歳。

メルセデスの持ち主オリヴィアは車を降りる際にきちんとキーを抜き、

ドアロックをしたと主張するものの誰かが車をこじ開けた痕跡が見当たらないため信じてもらえず、

キーをつけっぱなしのまま路上駐車しているところを犯人が盗み犯行に及んだとみなされてしまう。

キーの提出を求められ差し出したのはむき出しの、キーホルダーもアクセサリもなにもついていない鍵1本だけ。

スペアキーの提出も求められるが、最初からキーは1本しか受け取っていないと主張。

断然不利な状況の中オリヴィアは自殺をしてしまう。

だれもが、自分(オリヴィア)の犯した罪の重さ―直接オリヴィアが人々を轢き殺したわけではないけれど、

キーを挿しっぱなしのまま車を離れなかったらこの事件は起きず、

8人もの命が奪われずにすんだ―そのことに耐え切れずに自殺したと結論づけたのだけれど、

オリヴィアの妹ジャネルが登場し、そこからじりじりとからくりが明らかになってゆく。

 

にしても。やっぱりキングは何をどの本を読んでも「必ず最後に愛は勝つ」で、

密かに水戸黄門に通じるのかなと思ってしまう。いつもそうだけど。

序盤の、ジャネルが登場して姉オリヴィアのことを語るまでが長かった。

そこを過ぎると後はすいすいすいすいとあっという間に読了。

 

にしても。やっぱりキングは恋愛系はどうも下手(巨匠に対して失礼ですが)だなぁと思ってしまいます。

愛情友情人情はもう鷲掴みなのに、恋愛パートとなるとどうもどうも。

今回も無理がある設定&背景だなと思ってしまったのは、

どうも私のアタマの中で退職刑事ホッジスのイメージが毒蝮三太夫で固定化してしまったからでしょか。

彼と行動を共にする高校生のジェロームはオコエ瑠偉、

同じく行動を共にするオリヴィア・ジャネル姉妹のいとこのホリーは「ラスト・フライデー・ナイト」のケイティ・ペリー、

下巻はこの三人がアタマの中で行動していました。

で、この「ミスター・メルセデス」は三部作の第一作目だそうで、

アメリカではすでに第二作第三作発売されていると訳者あとがきに書いてあった。

極地本以外では北欧ミステリーを立て続けに読んできたので、

ちょっと感覚的に開きがあるけれど、

やっぱなんといってもキングが好きなので次回作も読んでしまうこと、間違いなし。

 

 

おまけ

 と 

 

互い違いにくっつけると

 

 

 

 

  。

これって携帯画面でみたらバラバラになっちゃうのかな。

 

 

 

 

 

  ザ・ロード/コーマック・マッカーシー 黒原敏行訳

 夢の中で彼の青白い花嫁が緑の葉むらの天蓋から出てきた。乳首には白い粘土が塗られ肋骨の

 

いつの話なのか、どこの国なのか、何故灰色の世界になったのか、

子供の名前も父親の名前も年齢もいっさいわからず、

「火を運ぶ」ため南に向かう親子。

何から逃げているのかどこに向かっているのか何故そうするのかなど具体的な説明は一切なし。

余分な読点もなし。なのに読み応えはずっしりあります。

隠れる場面が何度も出てくるのですが、私なら灰で咳が出て一発でアウトだな。

このお父さんのようなサバイバル技術DIYの技量もないし。

 

 

 

 

 

  シャクルトンの大漂流/ウィリアム・グリル 千葉茂樹訳

 

17ページはエンデュアランス号出航の絵でした。

岩波書店から出ている大型絵本。

評判がいいみたいなので借りてみたけれど、わかるわ、シャクルトン愛が溢れている。

このウィリアム・グリルさんはシャクルトンが大好きなんだろうな。

すっごく丁寧なつくりになっています。絵も選ぶ言葉も展開のスピードも。巻末には用語解説までついている。

隊員一人ひとりの絵に名前、犬の名前(アムンセンという犬もいた! )、

地図(特にサウスジョージア島内部には驚いた)や航路、ファンにはありがたい細かさで、

先を見込んで孫用に一冊というか実は私が欲しいだけなのだけど、

だけどやっぱり「エンデュアランス号漂流記/アーネスト・シャクルトン」,

「エンデュアランス号漂流/アルフレッド・ランシング」だよな。

この絵本を読んでシャクルトンに心動いた少年少女がもう少し大人になったとき、

上記の2冊のどれか(ランシングのほうが読みやすい)読んでくれたらなと願います。

 

 

 

 

 なぞの宝庫・南極大陸 100万年前の地球を読む/飯塚芳徳+澤柿教伸+杉山慎+的場澄人

 

17ページは目次でした。

前半はわかりやすかったけれど後半の地質学の話となるとついていけませんでした(汗)。

で、歴史としてアムンセンとスコットのことが書いてあるのだけれど、

これがスコットよりの書き方(私にはそう感じた)で、もっとフェアな立場で書き残して欲しい。

確かにアムンセンは南極点目指してまっしぐら(別動隊は沿岸部の地図作成をしている)、

スコットは標本採取もしながら進み最終キャンプまで(記憶が正しければ重さ30キロはあったと)人力で運んだけれど、

それはスコットの後ろには王立地理学協会があり学術調査も目的に含まれているのに対し、

アムンセンは個人負担(負債だらけ)の南極点初制覇を目指した探検隊だからであって、

地質学の専門家の立場からみるとスコットが持ち帰った貴重な標本から得られた数々の功績は称えられ、

アムンセンはああいう書き方になってしまうんだろな。

心の中で個人的に思うことと文字にして本に残すこと。もう少し違った書き方があったのでは。

 

 

 

 

 ジュニアサイエンス 北極・南極探検の歴史 石沢賢二監訳 鈴木理訳

 

これはヒットでした。ジュニアサイエンスだけあって私レベルにぴったりマッチ。

極地だけではなくノンフィクションも小説もそうですが、

詳しくわかりやすい地図が添えてあると理解度がぐぐんと違います。

まして北極の小さな島々の間の航路となると、言葉だけではつかみきれないものがあります。

もちろんこの本でもアムンセンとスコットの南極遠征の話が取り上げられているのですが、

フェアな立場できちんと書かれていて、さすがジュニア向け、えらい

(逆に丁寧過敏に配慮しすぎな感じもしますが)。

極地入門には最適な一冊なのでは。これも欲しい。

最近は「私が死んだら・・・」なんて考えてしまい、ちょっとマイノリティー的な本を買うのに抵抗があって、

エロ本が山ほど隠されていたよりはいいけれど、

極地本や死ぬか生きるかサバイバルノンフィクション本が何冊も何冊も残るのもどうかなぁ。

娘困るか、笑うか、泣くか。

といいつつ、フランクリン隊とシャクルトンのニムロド号の本読みたいのだけれど、あるのかなぁなんて探してたりして。

 

以上、196回目でした。

 


17ページ 6行目 195

2017-02-19 23:25:25 | 本 2

 

この10日間に読んだ本ということになりますが、

この10日間(2月10日~2月19日)のうち4泊5日で娘が泊まりに来ていたので、

本を開いて読めるような環境ではなかった(笑)。

さらにそこから派生してエクセル練習できっちきち。

ひどい195回目となりますが、アムンセンのネット版も出ますので、どうぞ興味のある方はお進みください。

今回はざっと本の紹介ということで。

 

 

 

 

 北極のアムンセン/豊島与志雄 青空文庫

 

アムンセンをことを検索していると「北極のアムンセン/青空文庫」という本があることを発見、

さらに調べていくと、インターネット図書館というところで無料で読めるらしく、

なんとラッキーとすっ飛んでいったのですが、

前に書いたエドワール・カリックの「アムンゼン」ほど細かくはないけれど、

アムンセンの北西航路、北東航路、南極点、北極点上空、その他の成功しなかった探検も最期となったラタム号のことも、

なんとなんとしっかり載っているのにはもう大興奮してしまいました。

ただ、エドワール・カリックの「アムンゼン」とは多少違っているところもありますが、

そこらへんはもう私にはわからないし調べようがないことなので。

そう長い文章ではないので10分もあれば読めるかと思います。

興味をもたれたかたはどうぞ。

 

北極のアムンセン/豊島与志雄 青空文庫

 

 

 

 

 パパーニンの北極漂流日記 氷盤上の生活/イ・デ・パパーニン 押出敬訳

 

ここに載せるのも申し訳ないことに、なんと数ページしか読んでいません。

図書館本なので返却期限までに全然間に合わなかった。

北極漂流といっても遭難サバイバルではなく、動き続ける氷盤に気象観測所をつくり観測し続けた話(日記)のようです。

とりあえずメモがわりにこんな本もあるのでいつか興味の指針がぐぐっと動いたら、

そのときはまた図書館から借りて読もうじゃないか。

余談ですが、イ・デ・パパーニン、私の高校時代に井手ぼんと呼ばれた男子がいて、

ロシア人ではなく井手パパーニン、こんなとこに行ってたのかと。違うってね。

さらに訳が押手さんでしょ、いえ、そういうところに過剰に反応しなくてもいいのですが。

 

 

 

 

 

 500円でわかるエクセル2013

 

 

え、どうしたんだ。エクセルは突然向こうからやってきた。

エクセル、みなさん得意ですか? さくさく出来ますか?

私はというと、とりあえずは超簡単な表やグラフの作成、簡単な計算ならできるけど、すべて自己流。

だってエクセルなんて実生活で全然必要じゃないし、時間はかかるけれど今の状態で作れるし不便はまったくなし。

と、とろこが。いえ、ところが。

昨年6月、娘が転職し札幌に帰ってきた(家は別だけど)。

年末年始や連休、パソコンを我が家の持ち込みごそごそ仕事をしていて、

「手伝ってあげるか」といったのがきっかけで、

私までエクセルでごそごそやる羽目になってしまった。

ところがなんといっても自己流でしょ、手数が多いし、時間がかかる。

「一気にまとめてドン」ではなくアナログというか「ひとつひとつ何回も」しかできなくて、

横から娘に「もっとアタマを使いなさい」と手伝っているにもかかわらず怒られるしで、

これはエクセル学習するにはいい機会なのではと、まずは易しそうなこの本を買ってきたのですが、

いやぁ、驚きよね、たとえばセルの列幅がどどんとオーバーしちゃったら、

いちいち列番号の境界線をずりずりっとドラッグして広げていたけれど、

なんとあなた、境界線をダブルクリックするだけで1発でどんと自動調整されちゃうのね、まいったまいった。

すべてがこんな調子で、手間隙かけて作成していたのが、なんと最少の手数で進める技がいっぱいありすぎて、

実際手を動かして覚えるのが一番と、日々こちょこちょ練習しています。

どこまで身につくんでしょね。

 

というわけで、次回もあまり冊数はいかない予感です。


17ページ 6行目 194

2017-02-09 23:55:55 | 本 2

 

「極地もの」を続けて読むつもりだったのですが、図書館からだいぶ前に予約していた本3冊が届き、

やっと私のアタマの中に極地地図&人名が朧げながらもインプットされた感じなのに、

まるっきり違う本を読むとせっかくうっすら把握し始めている事柄がまたアタマの中から消えてしまいそう。

曖昧模糊もこ。

 

それではいつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

そう、今回は私レベルで「これはちょっとひどいでしょ」という本(あまりにもなのでほとんど流し読み)、

年に何冊しかめぐりあわない逆な意味での稀な本で、自腹でこの本買わなくてよかったなと。

図書館本なので本の名前も書いた人も出しませんが、実際はもう一冊読んでいます。

他の方々のレビューを読んでも私みたいな人は少数派でした。受け取り方ってそれぞれですね。

 

 

 

 

 

 漂うままに島に着き/内澤旬子

やすくて面白いのではないだろうか。かといってあまりに隔絶しすぎると仕事にならないだろ

 

これはその「あまりにもな本」ではありませんので。

内澤さんの本は前から読んでみたかったのですが、この方とってもきれいなんですよね、

正統派の美人というより凄みのある独得な美人。とっつきにくい感じ。

でも読んでみると、何? 私と似ているところがある。もちろん私は美人ではないのですが。

10人以上人が集まるところに出かけるのは気がとても重いとか(笑)、

手作りのお菓子を持ち寄ってのお茶会はもうだめだとか(笑)、

少女期にできるだけ目立たないようにしていたのですっかり猫背とカメの首姿が定着してたとか、

わかる、私は今だからこそ開き直ったけれど、背が高くていいわねとよく言われるけれど、

少女期は決してそんなものではないのです。特に背の高さが男子と女子逆転するまで攻撃の対象となるし、

背が高くて得なことといえば満員の地下鉄車内でもわりと新鮮な空気が吸えるけど。

さらにアキレス腱をこよなく愛していること、自分のカラダの使い方に目覚め、

自分の美意識のためにとことん頑張ることなど、

なんだか共感できる部分がぽこぽこ見つかって、読んでいてなんだこの人似てるじゃないかと納得してしまった。

読む前は、もっと乳がんのことなど暗く重い内容なのかと想像していたのですが、これが全然。

退院後、狭い空間が苦手になり小豆島に移住、畑を耕しヤギを飼い、

が、突然ラストでセキュリティの問題で転居と「ブツっ」と切れて終了してしまうので、

いやぁ、書けないこととはいえ、その後を知りたいですねー。

 

 

 

 

 

   裁判官の人情お言葉集/長嶺超輝

回。率にして約7.6%。殺人の疑いから信号無視の疑いまで、全部含めてこの数値です。

 

 

違う新書を探していたのになぜか買ってしまったブック○フ本。

ちょっとした空き時間に区切りよく読めるのであっという間に読了。

知らなかったけれど、「爆笑お言葉集」もあるそうな。

ムラムラしたらこぶしを握り我慢しなさい。 これって裁判官から直々に言われなくても・・・と思うのですが。

だから世の中に犯罪があるのでしょうけれど。

 

 

 

 

 

 旅人の表現術/角幡唯介

の戦場に回帰する。それは生と死が遠景にぼやけてしまった現代都市生活文明の否定であるの

 

角幡さんの本もブログも好きで読んでいます。

ちょうど「アグルーカの行方」を再読し始めたところにこの本が届いて、

いったん「アグルーカ~」を置きこちらを読んだのですが、いやぁ、嬉しいことに極地関連の記事もいくつか載っていて、

ほら、極地探検に関してだれかと話をしたくても話ができる人っていないじゃないですか。

というか極地に興味を持っている人なんて滅多にいない(笑)。

そんななかで極地王はナンセンだとか、大英帝国の威信だの、話が通じるって嬉しいですね(笑)。

極地以外の事柄のほうが多く、それもかなり難しい言葉の連続でそちらは嬉しくなかったけれど、

「アグルーカ~」に関してや「ツァンポー(空白の5マイル)」に関しても裏話的なことがかいてあり、

自分の興味がある部分に関してはうはうは楽しく読めた本。

 

 

 

 

 

 ワンピース84巻 ルフィVSサンジ/尾田栄一郎

「弱点」を教えておくでソワール

 

サンジーっ。

いやぁ、下手な小説や映画を観るよりもワンピのなかに大切なものがいっぱい詰まっているぞ。

今回はきたわ、ぐぐっと。

相変わらず登場人物多いし、伏線複雑、過去の話は結構忘れちゃっていて大変なのは変わらないのだけれど、

私はワンピースが好きだ! 1巻からなんどでも読み返しループ読みできそうだ。

って、この84巻にロビンもゾロもフランキーもウソップも出てこなかったな。長い。実に、長い。

 

 

 

それと、前回書き忘れたアムンセンのすごい話を。

当時はまだ飛行機の信頼性(極寒ですので)が低かったと前に書きましたが、

1925年に2機の水上機で(1機がだめになったときを想定し予備を含めて2機)北極に向かい飛んだのですが、

トラブルで2機とも氷上に不時着。水上機なのに離水することができず、いったいアムンセン等はどうしたか。

斧一丁、大小シャベル各一丁、銃剣一丁、鞘入りの包丁三丁、

この道具を使ってアムンセンら6人は氷を削り削り削り、

北緯88度の浮氷の上に全長約500メートルの滑走路を約4週間かけて作り離陸に成功、生還しているんです。

なんという精神力。

 

以上、たいしたこと全然書いていない、194回でした。


17ページ 6行目 193 続き

2017-01-30 23:58:58 | 本 2

 

昨夜は気持ちがつらいのと(だってアムンセンファンなんです)、

寝不足&疲労(鍛える&走ってきた)でヨレヨレくたくたで途中でやめてしまいました。

読み直してみると説明不足や流れがおかしいところがいくつもあり、

あ、それっていつものことかもしれませんが、

アムンセンも「書くならちゃんと準備し整えろ」と眉間に皺を寄せているに違いありません。

 

名声を得ればやっかむ人や批判する人もでてくるし、何らかの欲からまとわりついてくる人たちもいる。

フラム号での南極点制覇のあとは平穏無事に過ぎていったわけではなかったようです。

どうやらアムンセンはユア号で北西航路探検をしているときから、

上空から海氷結氷の切れ目、海流、水路を見出すことをアタマに描いていたようで、

飛行機で北極へ飛ぶ計画を立てるのですが当時の飛行機のエンジンや燃料は北極の気温に対応することができなかった。

幾度かの探検に失敗し多額の負債を抱え、講演旅行をしてお金を捻出していたようで、

1927年日本にも来ているんですよ、そのとき白瀬隊長と再会している。

昨日書いた飛行船ノルゲ号での北極点上空を通過&横断に成功し、

━飛行機ではなく飛行船ならば途中でなにかトラブルが起こっても上空で修理対応でき即墜落はしないという考えから、

飛行船を選んだと書いてありました━

その後は引退するつもりでいたようです。55歳で引退は若すぎる気がするけれど。

でも遭難したノビレ隊の救出に向かい、命を落としてしまう。

家庭を築くことなく、だからといって人間嫌いというわけではなく、イヌイットや先住民族の子供を養子にむかえています。

もう少しアムンセンの逸話が載っていればもっとよかったのに。

スコットやシャクルトンの本は多く出版されているのですが、アムンセンとなるとなかなか見つけられません・・・。

 

 

 

 

  本当にあった奇跡のサバイバル60/ナショナル ジオグラフィック

最初の5週間はすべて順調だった。海岸線を測量し、

 

 

どんだけサバイバルがすきなの? と言われそうですが・・・生還の話は嫌いじゃありません。

サバイバル、脱獄、戦争、難破、誘拐・人質と5章にわたり全60の実際にあった話の概要がぎゅぎゅっと詰まった一冊です。

どの話をとってみても本1冊書けるような内容なので、かなり無茶をして与えられた枠内に詰め込んだとは思いますが、

こんな出来事があったのかと興味を持つ入り口にはいいきっかけになる本だと思います。

なんといっても地図がついているのがこれは嬉しいしわかりやすい。

見たことも聞いたことも無い地名をアタマのなかで追うのと、

それがどんと図解で目の前にあらわれ漂流ならその漂流経路を追いながら読むのでは受ける現実味に雲泥の差が生じます。

その点についてはもうこれは拍手&ポイント大幅アップですね。

世界地図は持っていてもピンポイントでどこか、たとえばプランチョン峠なんてどこ? 探す前に載っていないし。

 

なぜか、なぜかなぜかなぜなのか、

メアリー・スチュアートのスコットランド脱出が取り上げられていて、

え、他に取り上げるべき人いなかったのかと思う反面、こんなところでメアリー話を読めて儲けたかなと。

痛いのもいやだし、飢えやノドの乾きもいやだし、悲しい別れもいやだし、命を狙われる恐怖もいや。

自分の家でこうやって本で読むのが一番いい。

 

 

 

 

 

 アウシュヴィッツの図書係/アントニオ・G・イトゥルベ 小原京子訳

つんざく音がさらに大きくなった。広場に着いた人がごった返して通りを渡れない。人々の背中や

 

 

 

残酷な殺人事件や猟奇的犯罪、サバイバル本は読みますが、ホロコーストの本はつらくて避けてしまうのですが。

本を禁じられていたアウシュビッツ第二強制収容所ビルケナウに秘密の図書館があった。

本の数はたったの8冊。それもぼろぼろになっている。

その本を守り抜いた少女と人々の話です。

 

一日の食事 朝 お茶のようなもの  昼 水のようなスープにじゃがいものかけらが浮いていれば幸運

      夜 パンのかけら

 

ディタと母リースルは連合軍によって解放されるのですが、

リースルはやっと解放されたのに、故郷プラハに帰ることなく収容所で死を迎えてしまう。

昨日、つらいつらいと書きましたが、アムンセンの最期とリースルの最期のダブルパンチが原因でした。

アウシュビッツからベルゲン=ベルゼンに移送されそこで解放されたのですが、

このベルゲン=ベルゼンはアンネ姉妹が亡くなった収容所でもあります。

人間たる条件の最後の一線を越える旅。

実話をもとにしたフィクションということですが、しばらく尾を引きそうなやるせなさです。

 

以上2日連続の193回でした。


17ページ 6行目 193

2017-01-29 23:57:57 | 本 2

 

なんだか今回は読む本読む本なかなか辛くて、なんともやるせない読後感。

ではぐずぐずせずに始めることにします。

いつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 アムンゼン 極地探検家の栄光と悲劇/エドワール・カリック 新関岳雄・松谷健二訳

 彼らは死んだのか? それともまだ・・・・・・?

 

 

アムンセン(私はこちらのほうが好きなのでアムンセンでいきます)の南極点到達の後、

1926年飛行船ノルゲ号での北極点上空横断、

1928年遭難したイタリア号救出に向かい消息を絶つ。

いま現在アムンセンの遺体や水上機ラタム号は部品の一部しか見つかっていない、

そこまでは知っていたのですが、この本にもう少し詳しいアムンセンの最後の状況が載っていました。

 

遭難したイタリア号の船長はノビレ、飛行船ノルゲ号でアムンセンと一緒に北極点上空を飛んだ相手です。

が、このノビレはその後アムンセンのことを攻撃し二人は絶縁状態になっていた。

ノビレは北極点上空通過はアムンセンの腕ではなく飛行船ノルゲ号だったからだと(ノルゲ号はノビレのものだったのをアムンセンが買い上げた)主張、

そんなのオレだってできるって感じでしょか、

ノルゲ号と同型のイタリア号でチームを率いて北極飛行に向かったけれど失敗、遭難、救助を求める無線が入る。

アムンセン、見捨てることはできないというか、動かずにはいられなかったのでしょね。

あんなに準備と装備に厳しい人が準備不足を承知で救出にむかった。

なにか予感があったのか、アムンセンは経費の捻出のためメダルや宝石などかき集め宝石商に運び、

負債を払いほぼ全財産失っています。

 

1928年6月18日16時 水上機ラタム号はトロムセ出発、機からの最後の連絡は18時45分、それっきりとなった。

同年9月、漁船が前部がくぼみ後部の緊張線が変形した水上機用フロートをひとつ、

10月、木の栓でふたをした燃料タンクがみつかる。

どちらもラタム号のものと確認される。

タンクにはナイフの先でできたかき傷がついていたそうです。

なんらかの理由で機が海面に激突し、乗員たちは必死でフロートをはずしてブイに利用しようとしたのか、

そしてこわれたフロートを補強するために燃料タンクをつなごうと試みたのか。

ラタム号の乗組員は6名、彼らにはタンクを空にしてから外し、

ふたたび栓をしてこわれたフロートの代わりにする時間があったらしいのです。

北極圏の海の中です。しがみついていたのかと思うと、痛ましくて痛ましくて。

 

スコットは南極で死亡、シャクルトンは4度目の南極に向かう途中心臓発作で死亡、あのサウスジョージア島に埋葬されています。

アムンセンは北極で行方不明。

いやぁ、つらいなぁ、アムンセンの最期は。

つらいので、あと2冊あるのですが今日はここで終了します。

合掌。

 


17ページ 6行目 192

2017-01-19 23:48:48 | 本 2

 

前回は日にちがズレたので、まだ10日も経っていないのですが、

今日は9のつく19日。

また1冊だけです。

書きたいことはたくさんあるのに、アタマの中から取り出そうと文字を打ちだしたらどうしてこう逃げて行くのでしょ。

Siriに口述筆記お願いして転送コピペして手直しするってのはどうなんだろ。

そのまえにひとりぶつぶつつぶやくのか? 無理だな。

では、この10日間、ではないな、1月11日~1月19日までに読んだ本の17ページ6行目をアタマから書き写し、

あちは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 探検家アムンゼンのユア号航海記/ロアルド・アムンゼン 長もも子訳

こうした中で、誰もが自分が機械の一部ではなく、考える人間であることに初めて気づくのだ。仕事に

 

 

初めに、アムンセンとアムンゼン、ロアールとロアルド、

英語読みとノルウェー語に近い表記の仕方がありますが私としてはアムンセンのほうに慣れているのでこちらを使います。

が、この「ユア号」の読みはいろいろ出てくるので、どれも間違いではないのだけれど統一性がなくて、

これまた困ったものです。

Gjøa号→ユア号、ヨア号、ヨーア号、イエア号、ギョア号。

私が読んだ本ではこれだけでてきましたが、まだでてくるかも。


初めは図書館から、

 ユア号航海記 北極西廻り航路を求めて/ロアルド・アムンゼン 長もも子訳

この文庫本を借りて読み始めたのですが、これがなんだか面白い。

前にも書きましたが、あのしかめっ面しか浮かばないアムンセンの文章は意外なことに明るく楽しげで読みやすく、

これは手元用に一冊買うべきだと、同じ文庫本ではなく、写真口絵地図満載の単行本を購入した経緯があります。

 

アムンセンが人類史上初めて北西航路航海に成功したということだけは知っていましたが、

詳しいことも歴史もほとんど何も知らず、

角幡唯介さんの「アグルーカの行方」で出てきたことぐらいの知識しか持ち合わせていません。

で、航海の苦難の記録かと思いきや、アムンセンたちは楽しげにやっているんですね。

極度の疲労、肉体の酷使、極寒、どれをとってもとんでもない環境なのに、

ブレてないんですよ、アムンセンも隊員たちも。

縦の上下関係ではなく横のチーム力というか。

人を束ねる力、個々の才能、力を信じ、その力をどう引き出すか、

あ、スポーツチームの監督(選手兼でもあるけれど)ってこんな感じなのかな、

目が100個ぐらいついてるんじゃないかというほど状況を適格に把握し判断し信頼し最善の対処を考え指揮をとる。

 

上に書いた17ページ6行目ですが、アムンセンらしいことを書いてあるので抜粋します。

━良い仕事は、規則に支配されていてはできないことを知っていたからだ。今までの体験から、私はできるだけ自由を保証するシステムをとり、おのおのが自らの独立性を感じられるようにした。感性の鋭い人たちは、強要よりも自由を保証した扱いをするほうが、はるかに自主性を発揮する。こうした中で、誰もが自分が機械の一部ではなく、考える人間であることに初めて気づくのだ。仕事に対する情熱が増せば、仕事のできは当然よくなる。━略━仲間たちも同様に考えてくれたようで、毎日が、これから何年も続く辛い闘いの前奏というより、きままな休暇旅行のようであった

 

スコットの南極探検別隊「世界最悪の旅」の中で、

極寒の中、テントの出入り口の紐を結ぶのだけに大変な苦労と時間を要したと書いてあって、

きちんと結ばなければそこから冷気や雪や風が吹き付けるし、

かといってその結ぶ紐はカチンコチン棒のように凍っている(凍結バナナやタオルを思い浮かべてください)。

アムンセンも北極とはいえ同様で、そこで何かよい方法はないかと考え、

テントの出入り口に「袋」を縫い付けたらどうだと誰かがいいだし、

早速実行、大きな袋の口を縫い付け、底に穴をあけ、トンネル・筒をつくってしまった(笑)。

今で言う非常時の脱出シュートみたいな感じかな? あんなに長くないでしょうけれど。

出入りはその筒を通り、口を縛れば解決。賢すぎる。

これを南極のテントのときにも採用したかどうかはわかりませんが、

南極遠征のときは極点隊は二つのテントを縫い合わせ一つにして持っていったはず。

設営する時間の節約、あまった人手で犬の世話や食事の用意、

二つを一つにすることで一人当たりの広さが増えることと暖かさも増すし意思伝達もらく。

合理的というか、いかに過ごしやすく快適でいられるか、

どんなに小さな事柄でもそれが強さに繋がってゆくことをアムンセンはわかっていたんですね。

 

で、驚いたのが、北西航路探検オンリーではなく磁極の観測をやっているんです。

それも2年間も毎日休まず一定の場所で調べ続け、

その2年間、エスキモー(本書ではエスキモー表記なのでそのまま使います)とともに暮らしている。

南極探検の衣服や犬ぞり食生活など極地の暮らしははエスキモーから教わったことは知っていましたが、

それはノウハウをささっと学んだのではなく、

エスキモーの暮らしの中にこの人は混ざっていったんですねー、ちょっと驚きました。

で、心からエスキモーの人たちをともだちと呼び、愛するというか親愛の情をもっていたようです。

なんだかあらためてスコットはこんなすごい人と一緒に南極点を競っていたのですね。

 

二冬ユアへブンで磁極観測をし、最後の北西航路の通り道を探し出し、

あともう少しでゴールというところでまた氷に閉じ込められユア号は進めなくなってしまう。

で、アムンセンはなんとか故郷に連絡をとりたくて、自分たちの無事を知らせたくて、

片道800キロも離れた電信所に犬ぞりとスキーで電報を打ちにいくところが、これまた只者ではないというか、山越えしてるし、

「オレ、ちょっと行ってくるわ」のレベルの話ではないと思うのですが、3ヶ月かけて往復する。

札幌から東京ぐらいある? もっと?

アムンセンの書いたこの本を読んでいると、故郷への想い、仲間・友人への信頼と感謝の念がぐんぐん伝わってきます。

 

なんだろ、私ってリチャード3世とかアムンセンとか「イメージ悪い」で通じている人が好きなんだろか。

ラストの終わり方もなかなか感動的で、

ネット購入のかなり古くて薄汚れた本ですが、

2017年なかなかの良書を読むことができました。


17ページ 6行目 191

2017-01-11 23:03:03 | 本 2

 

今日はこの17ページのシリーズの日ではありませんが、

一回パスするのもすっきりしないので2日遅れの今日ということで。

と、2日遅れでするにもかかわらず、読み終えた本はたったの1冊ですが。

では、いつものようにこの10日間、ではないか、

12月29日~1月11日の間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 スコット 南極の悲劇/ピーター・ブレント 高橋泰邦訳

路を渡り、自然にきびすを返し、クレメンツ卿について

 

 

3年前に一度この本は読んでいます。

ここ数日ずっと、「スコットの悲劇」について考えています。

南極点に到達したけれど2番手、帰路2人失い、デポまであと18キロのところで残り3名も食糧・燃料の不足、凍傷、

疲労、壊血病、ブリザードに襲われ死亡、極点隊全滅。

スコットは誠実に義務を果たし科学的調査を行い(アムンセンの極点隊は科学的調査はなにも行っていない。別隊は行っている)、

帰路力尽きてしまう。

スコットの業績は多大で極点の敗北など問題ではなく、勝負は時の運、

人間の本当の価値はどれだけ真摯に努力したかだという世論が当時席巻したそうですが、

この一連の極地探検での出来事をさして「スコットの悲劇」なのか、

探検家としてのスコットの評価はまた別のものだと思うことが多々あって、

スコットが隊長だったことが「悲劇」だったのか、

粗探しをするわけではありませんが、いろいろ極地探検の本を読むにつれ、ひっくるめての力の差が歴然で、

世界の大英帝国と独立したばかり人口200万人足らずのノルウェー人アムンセン、

むしろ生涯悪役になってしまったアムンセンのほうが悲劇だよなとも思ってしまいます。

どういうわけかアムンセンの写真っていかにも不機嫌悪者鬼のような形相のものばかりだし。

 

ここに同じ1911年12月6日のスコットとアムンセンの日記があります。

極点探検に出発し大嵐に襲われた日に書かれたものです。

 

スコットの日記 1911年12月6日

「情けない、実に情けない・・・・・・大嵐は少しも勢力を弱めずに荒れ狂っている・・・・・・ああ! これはあまりにも酷すぎる。

グレーシャーからまだたったの一二マイルしか来ていないというのに。絶望感にうちのめされて、とても太刀打ちできない」

アムンセンの日記 1911年12月6日

「十二月六日も同じ天候だった。雪は降りしきり、空も大地も一体となって何も見えない。それでも素晴らしいことに、

我々は前進した」

その後毎日スコットは日記に天候を呪い運のなさを嘆く言葉を書きつけネガティブ全開、

そう、スコットは天気を呪いこんな嵐の中にいる自分を嘆き、言い訳申し開き自己肯定が目につくかな。

アムンセン隊は士気が高いし隊員を信頼尊重し常に前向き、

なにより目的に対しブレがなく、一番になるにはなにをすべきか、しっかりわかっている。

軍人のまま隊長になったスコットと経験知識豊富で極地探検のために鍛え準備していた探検家アムンセン。

この二人が同時に南極点を目指したことが「スコットの悲劇」なのか。

 

にしても、「世界最悪の旅」の中でもこの本のなかでも、

露骨にではなく気遣いやんわりとですが「どうしてよ」的な意見が述べられています。

私もすっごく思うんです、どうしてよと。

あの世に行ったらスコットを訪ね訊いてみたいことが山ほどある。

でもこうやってきっぱり突き放してスコットを批判するのはかわいそうの累乗で、

みんなそうだから「スコットの悲劇」は終わらないのかな。

ああ、一晩あっても語りつくせないわ(笑)。

 

ちなみに今読んでいるのがアムンセンのユア号航海記。すっごく面白い。

ちょうどアムンセンたちがエスキモーたちと出会ったあたりの場面を読んでいて、

この本の発刊は古くエスキモーと表記されているのでそのままイヌイットではなくエスキモーとここで書きますが、

ここからアムンセンはエスキモーとの交流を深め極地での暮らし方(犬ぞりにしろ衣類や吹雪のなかでの進み方など)を学び、

結果それが極地探検へのものすごい経験値となり成功への道しるべとなってゆく。

信じられないことに、アムンセンの語りはとても明るくユーモアが溢れていて、迂闊にも私は噴いてしまった。

アムンセンの本で噴出して笑うとはこれいかに。

 

なんだかどうもアムンセンを褒め称える方向に進んでしまいましたが。

 

 

 

テラ・ノヴァ号食堂に集まった探検隊員たち。

一番奥に座っているのがスコット。

で、私は気がついた。テーブルにクマのぬいぐるみがいる!

アップライトのピアノも積んであるし、

 

 

 

 こちらはアムンセンのユア号探検隊、ユアヘブンにつくった「磁石」と名づけられた建物内の写真。

北磁極(わお!)観測のために造られた小屋で、

壁にバイオリンがかけてあるのを発見!

シャクルトン隊はバンジョーの話が載っていたし。

ささやかで優雅な娯楽。

で、ここでまた戻ってしまうのが、そんなささやかな娯楽すら遠くなったスコットも、スコットとともにし亡くなった隊員かわいそうだなと。

そこからまた考えが広がってまたまた無限のループでしょか。


17ページ 6行目 190

2016-12-29 23:51:51 | 本 2

 

2016年最後の9のつく日となりました。

年のラストは盛大に飾りたい!

という思いは思いとして胸に秘め、いつもよりしょぼいラストになりそうです。

 

いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 人生が用意するもの/川上未映子

読んで、最初は「意外だなあ」と思ったけれど、いま思うとさもありなん、といった感じ

 

 

あれ? あれれれれ? 川上さんの書くものは好きなんだけれど、

最近どうも感激というかショックが足りなくて、私が慣れてしまったのか、

川上さん自身になにか変化があったのか。

つい最近読んだ穂村弘さんとの対談は光線ビガビガだったのに、どうしたんだろう。

ちらっと書いてあったけど未映子さんはアルコールがあまり得意ではないそうだ。

え? たしかスペインのカヴァ フレシネコルドンネグロの旅案内やっていなかったっけ?

お酒はあんまり向いていないと書いてあるけど、どうなのよと、そっちを真剣に考えてしまったのでした。

 

 

 

 

 

 南極のスコット大佐とシャクルトン たくさんのふしぎ傑作集/佐々木マキ

 25日、ブリザードの中、1度半デポ着。食糧、石油4分の1缶を手に入

 

 

佐々木マキさんの漫画は問題外。

南極関連の本はいろいろ読んでいるけれど、この本のいいところは写真がとてもきれいだということ。

何度も見てきた同じ写真でも解像度というのか、とても鮮明にはっきりと写っていて、

あの「世界最悪の旅」から戻った3人(ウィルスン、バワーズ、チェリー=ガラード)が、

真っ黒な顔と丸太のようなぼっこぼこの指で湯気の上がった飲み物を口にしている写真は生生しくて、

すごくリアルに「存在」を感じ取ることができる。残念ながらウィルスンとバワーズは極点隊に参加し亡くなってしまったけど。

それにしてもどうしてこうアムンセンの評価って低い設定なんでしょ。

関連の本を読めば読むほど、スコットが死後得た名声とアムンセンが生前成し遂げた偉業とがなんかどうなのと思うのですが。

 

準備の足りないところに必ず失敗がある。

人はこれを「不運」と呼ぶ。

完全な準備のあるところに常に勝利がある。

人はこれを「幸運」と呼ぶ。

 

アムンセンが残した言葉です。

ちなみに6行目に書いてある「石油4分の1缶」の記述はスコット隊の話で、

残りの4分の3はもれちゃていたんですね、寒さに缶の口金がきかなかった。

燃料は暖房、調理、雪を溶かして飲み水にするのに必要で、これが足りなくなると命に関わるのは明らかで、

雑で残酷なことをいいますが、もしもスコット隊が2番手ながらも生還していたら、世論はどうなっていたんでしょか。

アムンセンとスコットのことはさておき、シャクルトンは最強のボスで何度読んでもぐぐぐっとくるものがあります。

いいな、シャクルトン。

 

 

 

 

 

 極北 フラム号北極漂流記/フリッチョフ・ナンセン 加納一郎訳

いで足りよう。機関は時速十五キロを出せる程度の強さで、そのうえ、帆走できるように

 

 

さてさて、そのアムンセンの敬愛する尊敬するヒーロー、ナンセンの漂流記です。

発想がすごい。氷に捕まったまま未確認の海流に乗ってわざと漂流し北極点そばを通過しノルウェーに戻る、

それも5年分の食糧を積み、氷に粉砕されない船に乗ったらたどり着くはず。

その船というのがフラム号(フラムとはノルウェー語で前進とか進むという意味)で、

船底をまるくし、氷が押し寄せてきても挟まれることなくしゅるんと(これは私のイメージ)氷に乗り上げる構造で、

考えたナンセンもすごいけど、設計し造り上げた造船業者もすごい。

ちなみにこの船を借りて南極に行ったのがアムンセンです。

計画ではもう少し北極点のそばを通るはずだったのに、思っていたほど近づかず、

それではと犬ゾリで隊員のヨハンセンと二人で船から離れ極点を目指すのですが、

クマに襲われる、セイウチにカヤックをやられる、苦難の連続。

 

 

 

 彼がそのナンセンです。なんだかワンピースにそのまま出てきそう。

 

 

 

 で、今読んでいるのが、

 

 

アムンセンのユア号航海記。

フランクリン隊129名全員死亡した航路をアムンセンがアラスカまで完遂したときの航海記で、

これがとっても読みやすく面白い。

面白くて、ついさきほど自分専用本が欲しくなり、ぽちっとしてしまった。

中公文庫をクリックしそうになり、いや、ちょっと待てよ、中公文庫で2度軽いミスを犯している私は、

きっとその前(中公文庫前)の何かがあるに違いないと探してみたら、

写真や航海図や地図がたくさん載っている単行本があるのを見つけた。

2016年最後に買った本がアムンセン、2017年最初に届く本もアムンセン(笑)。

 

 

 

 というわけで、やっぱり極地本が好きなんでしょね、前にもむさぼり読んだのを、さらに範囲をひろげむさぼり読んでいます。

以上2016年最後の17ページシリーズでした。


17ページ 6行目 189

2016-12-19 23:56:56 | 本 2

 

また9のつく日がやってきました。

あっという間ですね、毎回毎回思うのですが。

さすが12月に入るとなにかと忙しい、いや、忙しいほどではないのだけれど、

やっぱりなにかとしなければならないことが多くて、

のんびり本をひろげている時間がすくなかった。

いよいよですね、今年もあとのこりわずかとなりました。2週間ないよ。

 

ではいつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 夢野久作 ちくま日本文学全集

  と村の者の云うことをきいていた巡査は手帳から目を離した。

 

・いなか、の、じけん 抄

・瓶詰地獄

・押絵の奇蹟

・氷の涯

・人間腸詰

・猟奇歌

・謡曲黒白談 より

・杉山茂丸

 

 

瓶詰地獄がかなり気に入った。夢を見てしまったもの。

読みやすいのもあればそうでもないのもあって、

これって気持ちが入るかどうかなんでしょけれど、

少女地獄がちょっと気になっています。

 

 

 

 

 

 岩波ジュニア新書66 南極情報101/神沼克伊

四・五度といちばん高くなり、西に移動するにしたがって

 

古本屋「らくだや」さんで50円で買ってきた南極やさしくざっくり解説本です。

1983年発行なので情報が古いといえば古いのですが、氷河とは氷床とは棚氷とは、

極地本を読んでいると何度も出てくる言葉ってこれなんだとか、

ジュニア新書ですから激ムズなことは書いてなくて私レベルでとても嬉しい。

ただページの関係上おさまるように省いて省いてあわせているのがちょっと残念。

地図や図解も載っていて、これで50円とはありがたい。定価は530円となっています。

 

 

 

 

 

 説教師 エリカ&パトリック事件簿/カミラ・レックバリ 原邦史朗訳

ると、彼はブツブツ言って上掛けを引っ張りあげて被り、エリカに背中を向けた。

 

シリーズ2作目読破。面白い。

明るいのよね、事件は別物で陰湿で残酷なんだけど、

軸となるエリカとパトリックがやけに明るく元気で頼もしい。

北欧ミステリって、まだそれほど数は読んでいないけれど、

どれもなんというか重苦しさが漂っていて、

ミレニアムはまだそう暗くはないけれど、かといって明るい話ではないわけで。

事件さながら追う刑事が私生活破綻していたり、とんでもない過去をかかえていたり、

奥さんが出て行ったとか、奥さんに愛人がとか、奥さんが殺されたとか・・・。

ところがこのシリーズ(まだ2冊しか読んでいないけど)では主人公が明るくしあわせ真っ盛りなのだ。

なんと今回エリカは妊娠後期でくじらのようになっている(笑)。

 「ラブコメ&しをんさん入っている?」なんて前に書いたけど、

その印象は今回も変わらず。

次を読むのが楽しみだけど、どの本も結構な厚みがあるのでそれなりの心構えと安定期(妊婦か)が必要かな。

 

 

 

以上、189回目でした。眠い。さぁ寝るぞ。

 


17ページ 6行目 188

2016-12-09 23:55:55 | 本 2

 

ツルツル路面を覆い隠すように雪が降り続けています。

明日の朝には結構な量の積雪があるのでは。

 

今読んでいるミステリ(説教師/カミラ・レックバリ)が残り4分の1、

あともう少しですっきりできそうな状況で、

このシリーズは私にとって結構ヒット作となっています。

この説教師がシリーズ2作目なのに、すでに1,2,3,5と買い揃えていて、

今日は4作目を買ってきてしまった。

40カ国以上で刊行され、2010年にはシリーズトータル1000万部を突破しているそうで、

わかるわ、面白いもの。

明るいのよね、前に「しをんさんが入っている」と書いたことがあったけど、

ギャグというかラブコメというか、じゃないんだけれど、陰湿凄惨な事件のわりにはキャラが痛快。

あ、違う、今日はこの本メインではなかったんだ。

 

というわけで、いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページ6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 お菓子の家/カーリン・イェルハルドセン

 ここストックホルムの成人には、もちろん違うルールが適用される。ここでは個性的な考え

 

 

いやぁ、「説教師」と同じスウェーデンのミステリなのに、どうしてこうも違うものなのか。

あくまでも私個人の感想ですが、2作目は読まないし、

こういうのもあるんだという本、時間の無駄ではなかったとするしかないかな。

 

 

 

 

 

 

 笑う警官/マイ・シューヴァルペール・ヴァールー 高見浩訳

ースなら途中で誰かに出会う確率はグッと少なくなる。

 

 

これは私の予備知識のなさが原因だったのかもしれないけれど、

いやぁ、訳なのかなんなのかどうも変でしっくりこないどころかイライラしてきて途中でやめてしまって、

でも刑事マルティン・ベックシリーズのこの「笑う警官」は有名だし、

どうしてこんなに私に合わないというか、

読み続ける意欲がずんずん減ってゆくのは何故なんだと少し調べてみたら、

 

 

 

私が図書館から借りてきたのは(もちろんそれしか蔵書がなかったからなんだけど)右の白い本、

これは古い訳で、右の黒い文庫の訳者は柳沢由美子さん、

何冊かこの方の訳した本は読んでいるから名前は知っていて、

旧訳はスウェーデン語→英語→日本語に対し、

新訳はスウェーデン語→日本語となっているそうで、

まぁそれだけではないと思うけれど、この言葉遣いの違和感の原因を探るには新訳版を読んでみるしかないかと。

それでも挫折なら諦めようがある。

にしても、訳や文体に左右されることなくしっかり作品全体を捉えて読める読書力を身につけなければならないなとは考えるのですが、

書評を書くわけでもないし、お楽しみで読んでいるのだから、

こだわらずにひたすら私レベルの楽しい読書を求め突き進んでもいいとも思うし。

人生短い、目も辛い。

 

 

 

 

 

 

 たましいのふたりごと/川上未映子 × 穂村弘

だけ会ったんだけど、やっぱりだいぶ無理をして来ていたのね。最後に著者の挨拶と

 

 

大好きな川上さんと穂村さんの対談集。

いろいろな「お題」について語り合うんだけど、ちょっと短すぎなのもあれば、

さすが言葉の達人だけあって捉え方の感覚の鋭さがあらわれていたり、

もう少し長く深く語ってほしかったなぁ。

例の「打擲」はこの本で知った言葉だし、個人的にタイムリーだった「ルサンチマン」、

「ラグジュアリー」、「ホスピタリティ」など、知っているけどなかなかつかみきれていなかった言葉がずばり納得。

嫉妬と憧れの件などさらっと書いてあるのに唸ってしまって、図書館本だけど、文庫化したら買って読み返したい。

読みやすいのでさらさら短時間で読了してしまって惜しかったな。

「説教師」読み終わってから返却期日までにもう一度読み返すか。

ってそうなるとまた時間に追われてさらさらっとで終わらせてしまいそうな気もする。

 

 

あれ? 風邪ひいたかな? 

さ、今晩中に「説教師」読み終えるぞ。無理かなぁ、微妙な残り具合です。

 


17ページ 6行目 187

2016-11-29 23:57:57 | 本 2

 

大雪注意報が出ていますが、どうなるんでしょ。

今のところ数センチで止まっているようですが。

にしても、今日の路面は滑りました。

ブラックアイスバーン!! 女子高生が叫びながら転んでいました。

豪快だった(笑)。

笑っちゃいけない、明日はわが身だ、気をつけろ。

 

さて、今日は9のつく日、いつものシリーズの回となります。

この10日間に読み終えた本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 半身/サラ・ウォーターズ 中村有希訳

な帳簿に記録する。看守に導かれ、狭いアーチを抜けて、いよいよ監獄の敷地内に━━

 

ヴィクトリア朝時代のロンドンにある監獄が舞台のミステリということで興味を持ち読んでみたのですが、

ミステリなのか同性愛小説なのか、何だこれはいったいオカルトなのか、この話はどこへ着地するんだと思いきや、

あら驚いた、こんなところに着地した!!

今思うといろんなところに伏線がちりばめられていたんですねー、

ひとつひとつ拾い上げ確認しながら再読したいなとは思うのですが、

それもちょっとハードな作業だなと。

うん、今アタマの中でストーリーを追ってみたんだけど、

やっぱりもう一度読み返して味わったほうがいいような気がする。でもたどり着くまでが面倒だ。

勢いでばばばばっと読める面白い本ではありませんので。

 

 

 

 

 

 親の家を片づけながら/リディア・フレム 友重山桃訳

子が生き延びるのは命のサイクルにおいて当たり前のことだ。

 

 

私は両親を亡くしてますし、夫の実家を片づけたこともあります。

片づけたというより、この本の著者の言葉でいうなら「空」にするですね、中にあるもの全て「空」にした。

本当、大変な作業だったので、いやぁ、国は違えど同じよね、わかるわと、読むのがかなり辛かったのですが、

親の死後家に残った数々の品々をひとりで片付けなければならない残された子供、

これって私が死んだあとに遺品を処分するうちの娘と同じ立場ではないかと気づき、

ああそういう位置で読むのもまた辛いものだけど、

生きているうちに処分するものは処分して、

あらかじめ「本はすべて古本屋さんにだすように」とか、「服は捨てろ、命令だ」だとか、

困らないように、途方に暮れないように書き残しておいたほうがいいのかとは思うけど、

親のものを泣きながらあれあこれやと思い悩み、思い出し、処分するなり残すなり辛い選別をしてゆくのが、

親と別れるための昔からの儀式ならばそれを通過するのが道なのかとも考えてしまう。

娘に見られて恥ずかしいもの、「こ、こんなものがっ!!」なんて物は、早めに自分で始末しよう。年末くるし!!

 

 

 

 

 楳図かずお こわい本 虫/楳図かずお恐怖文庫・2

私は蝶がこわい! あっ 蝶! きゃっ あっ きゃっ

 

念願の楳図さん!!いやぁ、突っ込みどころ満載で退屈しませんでした。

私がよくこのブログで書いている(よくでもないか)肩が顔になる話、あれはなんというタイトルなんだろう。

肩に瘤みたいなものができて、その皺皺が顔になって口がぱかっと開く。怖かった。

で、この本もところどころ覚えているような絵が出てきて、

ひょっとしたら子供の頃に読んでいたのかもしれない。

またどこかで運命の出会い? 楳図さんの本を見つけられますように。

 

 

以上、187回目でした。