最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

第36号(夏号)が発刊

2010年08月01日 10時50分55秒 | メディカルはこだて
「メディカルはこだて」の夏号となる第36号が発刊した。



特集は、第四の治療法として広がる「がん免疫療法」とは。

がんの免疫療法が手術、放射線、抗がん剤に次ぐ第四の治療法として期待されている。
本来、人間が持ち合わせている免疫力を回復させてがんに立ち向かう免疫療法は、
自らの血液や細胞を活性化させ、再利用することから副作用が少ないことが特徴であるが、
保険適用外の治療法なので治療費が高額になってくる。
道内でも札幌を中心に免疫療法を始める医療機関が増えてきた。
今回は瀬田クリニック札幌の小澤正則院長と函館泌尿器科の敦川浩之院長に話を聞いた。

■免疫細胞療法は副作用の少ないオーダーメード治療
小澤正則(瀬田クリニック札幌院長)
「瀬田クリニックグループは創設以来、副作用の少ない、患者さんにやさしく
最良の医療提供を常に目標として掲げてきましたが、免疫細胞治療について
蓄積した経験・症例数は厳然たる世界一となり、多くの中核的医療機関と
共同研究を行い、治療法の改良、新しい治療法の開発を行った結果、治療内容も
格段に進歩しました。今では、ご賛同いただいた多くの大学病院、中核病院の
先生方も瀬田クリニックグループの診療に直接参加をしていただく体制も稼動しています。
今後はより多くの医療者の方々にも、免疫細胞治療へ純粋な興味をもってアプローチ
していただきたいものと願っています。このために私は今後もできる限りの努力を
惜しまないつもりです」(小澤氏)

■免疫療法は標準治療との組み合わせで効果が期待される
敦川浩之(函館泌尿器科院長)
「治療を開始する時期ですが、なるべく早い時期から治療を始められることを
おすすめします。手術を受けられた方は、再発・転移防止のためにも活性化リンパ球療法を
受けられることをおすすめします。尚、採血は一回の採血で数回分の投与が可能ですので、
投与のたびに採血する必要はありません。あらかじめ採血を、化学療法の治療後や
手術後に活性化ンパ球治療を行うこともできます。化学療法で用いられる抗がん剤のような
重篤な副作用はありません。一部の患者さんで軽度の発熱が認められる場合があるとされて
いますが、当院ではこれまでそういう例はありません。メリットの幅はさまざまありますが、
デメリットがないのがこの治療の特徴です」(敦川氏)


次号(第37号)は10月20日ころの発刊予定。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする