写真はチョコラテリア・サン・ヒネスの地下一階。甘い香りが漂う中、店員さんが気持ちよさそうに出来立てのチュロスなどを運んでくる。
【チョコラテリア・サン・ヒネス】
たっぷり芸術鑑賞をすると、甘いものがほしくなります。お昼は外に出る時間ももったいないので美術館内の簡易なカフェで済ませたのですが、おやつは名物店に行くことに。
美術館から約1キロ離れたマヨール広場の近くにあるチョコラテリア・サン・ヒネス(Chocolatería San Ginés)。「地球の歩き方」などにも紹介されている1894年創業の有名店ですが、並ぶこともなく、店に入ることができました。
1階カウンターで注文と支払いを済ませ、地下1階の座席に向かいます。やがて出来立ての注文品がテーブルに届けられるので、そこでいただきました。
壁面をぐるりと巡るガラスがテカリのある緑色の木枠で縁どられ、荷物置き用(?)の網棚が頭上にある不思議な部屋。一昔前のおしゃれな列車の内部のような雰囲気です。人気店とあって世界中の観光客でにぎわっていました。
頼んだのはチュロスとチョコラテ。チュロスといえば、東京ディズニーランド。開業して数年後に突如現れた星形の断面を持つ程よい硬さのあるドーナツ棒は、シナモンの甘い香りと、サクサクとした食感に、歩きすぎた疲れが吹き飛び、手頃な値段も相まってすっかりトリコになったものでした。が、本場の味は、少し違いました。
写真はチョコラテリア・サン・ヒネスのチョコラテとチュロス。
チュロスは、甘いのではなくて、塩気のある風味。サクサク感は、東京ディズニーランド以上で、出来立てアツアツにこだわっているせいか、さらにふわっ。中国の油条(ヨウテァオ)の、もっときめの細かい感じです。
チョコラテは、ヨーロッパの高級チョコを溶かしたよう。甘味と苦みが共存していて、それが濃厚なのです。チュロスはチョコラテを付けて食べるとよりぴったりとして、おいしさが際立つのでした。
チョコレートの飲み物、といえば、思い出すのが、メキシコシティで飲んだショコラトル。チョコレート専用のかき回し棒で、泡立てて、店や家ごとになにかの香草やら香辛料をまぜていただく飲み物。ふわふわとした飲料で、口もさっぱりした記憶があるのですが、マドリードでは、チュロスに付けるものとして存在するので、かなり口の水分を持っていかれます。
こういう場合はコーヒーにチョロスの組み合わせもあるし、水も売られているので、素直にそちらも注文すればいいのでしょうが、持ち込みで水のペットボトルを置いている人もわりと見ました。
(つづく)
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