ルーマニアはドラキュラ伝説の国。本物のドラキュラ城はポエナリ要塞(検証の記事はこちらから)、ここを発着地点としてフルマラソン大会(Dracula Marathon)が行われる予定でしたが、コースが観光名所のトランスファガラシャン(Transfăgărăşan)・ドライブウェーと重なるため道路使用許可が下りず、急遽ブカレスト・イオレ公園に場所を移して開催。
ドラキュラを名乗るのであれば、イメージは夜、というわけで午後10時スタート。もっとも、昼間は日差しが強くてとても走れたものではありません。ナイトランが大正解。公園内のビア・ガーデン、バーベキューのミチ(=ルーマニアの棒状スパイシーハンバーグ)の香りが漂ってくる中、深夜から未明にかけてマラソンを走ろうという物好きが集合。
当初、ポエナリ要塞を発着地点としトランスファガラシャンを走るマラソンとうたわれていたので、申し込み人数も多かったです。が、開催2日前に急遽、ブカレスト開催に変更。参加とりやめするランナーが多い中、クルージュやブラショフから来る人もいました。
開催を指揮するイリエ・ロシュ氏は、各地のマラソン大会をその国の旗とルーマニアの旗をもって走る友好フラッグランナー。今夜はルーマニア・EU・フランス国旗。ゴールする日は日付が変わって7月14日。フランス革命記念日(Quatorze Juillet)。この公園でも、フランス革命にちなんだコンサートが行われます。
こんなキュートな小悪魔仮装で登場、彼女の名前はLica(リカ)ちゃん。
「ルーマニアの歴史と文化に由来するマラソンシリーズ」、敬意をこめて国歌斉唱。(ワタクシ、マドモワゼル、メロディーを知っているので、歌詞があれば歌えます♪)
スタート直後の時間帯は公園を散歩する人・自転車やローラーブレードの人も多かったけれど、めいめいがヘッドライトなどを工夫してきたし、主催者からも軽量で小型の懐中電灯(ライター型)が配布され、これは大いに役立ちました。照明灯は十分にあるけれど、一部橋の下など暗いところがあって、懐中電灯をつけていると、自分の存在を周りの人に知らせることが出来、相手をびっくりさせることもないし衝突も防ぐことが出来ます。
深夜0時をすぎ1時、2時になってくると走っている物好きはマラソン参加者だけ。湖畔のコースのため、風も出て涼しく感じました。順位表彰のあるマラソン大会だけれど、この日の私は勝ち負けにこだわらずLSD。一人ではとうていできない公園13周(周回路3.14キロに+100mの距離調整のための折り返しを設けて、ちょうど42.195キロ)を、5時間かけて完走するのが目標。
スタート直後からポツリと一人になり、15キロやハーフマラソンのランナーがゴールすると、さらに周回路を走る人は少なくなったけれど、途中のエイドのボランティアさんはもちろんのこと公園警備のおっちゃんも応援してくれて、集中力が高まってきました。
私がランに集中すると、いかにLSDであれど、途中で止まりたくなくなります。つまりエイドで立ち止まる時間を極力無くしたい、まるでエリートマラソンランナーがエイドで紙コップをすくい上げるように取り上げ、走り続けたくなるのです。
さすがにこの距離をLSD、しかも平地で走るのは久しぶり、30キロ過ぎから脚に来ましたが、これも練習=。自分ひとりでは決して走れないこの距離・この時間帯に、仲間達が同じコースを走っているおかげで、こなせた13周でした。
イリエ・ロシュ氏の手作り的大会ですが、ちゃんと公園の警備隊もブカレスト市の救急隊も協力し、大会開催中、ずっとコース上に詰めていてくれます。
表彰式では、被り物のドラキュラも登場、プレゼンテーターに。
この人から賞状をもらうと、どうしても顔を背けたくなるけれど==。
ルーマニアの愉快なラン仲間達、そしてルーマニアの歴史と文化にちなんだマラソンを主催してくれるイリエ・ロシュ氏に感謝。
完走メダル:
これはいい記念になります、ドラキュラ公ことヴラド・ツェペシュ公のイラスト入り。ルーマニア全土のどこのお土産やさんでも見かける有名人。
贈呈:
42キロを走った後、この被り物でみんなを楽しませてくれたヴィオに、天使の羽根をプレゼント♪「給水する?」と勧められても、「これじゃあ、飲めないよ=。」
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日本には深夜に走るフルマラソン大会ってないよね?
走り終わって未明の2時、3時だと、そこからどうやって帰るの、みたいなことを考えるからでしょうか??
走り終わったあと油断して、着替えずにうろうろしていたらすっかり風邪を引いて2日間ベッドの中。ようやく復活して来ました。この週末土曜日には、45キロ・高低差4500mのトレイルが待っている==