ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

ナンバーカード取替え疑惑?

2011-09-25 | 海外&ルーマニア・マラソン大会
 

今年で第6回目の開催となったクロス・ペトロム。当日エントリー&参加費無料ながら、Tシャツとドリンクがもらえ、お楽しみ抽選会の賞品も盛りだくさんなので、たくさんの人が集まる人気大会。例年、ゴール地点で通し番号の札を渡され、それで順位を判定していたけれど、今年からは自動計測装置を採用。無料の大会でここまでやってくれるとは==。
 
出走時間が来て、ヨーイ・ドン。今シーズン、同年代ライバル、イオアナとの最初の対決。先行したイオアナを中盤で抜き去り、そのあともかなり必死で走りました(=みんなが期待しているガソリン300リットルと、イオアナとの差を確認するために)、22秒差をつけてゴール、年代別1位ゲット。
 


そして、表彰式。ナンバーカードに付いた小さなプラスチックの自動計測装置でタイム計測と順位を判定しているのだから、何の間違いもないはず。表彰は年代の若いクラスから順に進んできています。
 
私よりもひとつ若い年代の女子の表彰で、この年代1位であること間違いなしのクツァが、3位のところで名前を呼ばれました。表彰台に上がっていくクツァ。え?クツァが3位?そんなはずないけれど・・・ラン仲間たちのざわめき。
 
2位で名前を呼ばれ、ステージに上がったランナーは、まったく見知ったことのない女性でした。さらに1位となったのは、およそsportiveとはかけ離れた、ぽっちゃり型の女性、ジーンズにTシャツという普通の服装でサンダル履き。それでも、主催者発表の1~3位なのだから、そうであるはず。観客が皆拍手をして、1位になった女性は表彰台の一番高いところで、両手を挙げて歓声に答えていました。でも、この人、誰?見たこともないし、走れそうな感じでもないし??ラン仲間の疑惑が残ります。
 


さらに私の年代の表彰で、1位=ワタクシ、マドモワゼル、2位=同年代のライバル、イオアナと、定席に上がりましたが、3位入賞の女性が現れません。3位は、サン・ゲオルゲ市から走りに来ているサボーか、元ルーマニア国家養成選手のA・バルブであるはず。最近コーチ業になっているバルブは走らなかったかな?とにもかくにも、3位入賞の選手は、これまた聞いたことのないランナーでした。いずれにせよ、表彰式に現れないのだから、今まで余り大会参加の経験もない、新しいランナーなのかも?
 


そして次の男子の表彰で、常勝のビクターが2位で、1位として名前を呼ばれたのは別の男性ランナーでした。が、この男性、「僕はこの年代じゃないよ。なにかの間違いだ。」と言って、さっさとステージを降りたのです。優勝賞品を受け取るときに、IDカードを提示しなければならず、それで年代が明らかになります。ズルをして、若いランナーが年代上の部門にもぐりこむことは出来ません。この男性ランナーの年代をコンピューター登録するとき、主催者側で入力を間違えたようです。
 
ここで明らかに問題が残ったのは、常勝の女王、クツァの年代です。1・2位になった女性たちは、間違いなくその年代であるらしく、IDカードを携え、賞品(=ガソリン券)授与係のところに並んできました。コンピューター計測なので、彼女らのタイムも記録されています。2位の女性は私よりも6秒速い11分ちょうどでゴール。ぽっちゃり型ながら1位となった女性は、なんと10分を切るタイムで走っていることになっています。3キロ足らずのコースで9分台とは、男子並み。この見かけで、そのスピードはありえません==。
 
「ヒロコ、レース中にこの女性ランナー、見た?ラストでヒロコの6秒前にいたことになっているけど。」クツァが尋ねてきて、2位となった女性ランナーが私の目の前にいます。「いいえ、見ていない。わたしの前に居たのは、明らかにずっと若い、ジュニアの年代くらいの選手たち2人。この女性ランナーは、いなかった。」
 
断固として言えます。男女混合のレースで、目標となるのは前を行く女子。それが同年代であれば入賞を争い合うことになるし、若い年代であると励みになるもの。でも、わたしの前に、40歳前後の女性ランナーはいませんでした。
 
1・2位となった女性ランナーには、友人であるらしい男性がついてきていて、「自動計測だから、間違いがあるはずないじゃないか。」と豪語し、賞品をよこせ、と言ってきています。
 
こんなことって、あるの?ラン仲間のマリアナとひそひそ話。「きっと誰か男性が、この女子のナンバーカードで走ったんじゃないの?」、年代を間違って入力するのは主催者側のミス、それはありえること。それに該当して入賞者リストに上がった男性は、ちゃんと間違いを指摘して表彰台から降りています。女子のナンバーカードをつけて男性が走ったとなると、これは確信犯?
 
こんなことでクツァの優勝がさらわれるなんて、ルーマニアのマラソン大会、信用できないよ==、これはたやすく自分の年代でも起こりうること。とても悲しい気持ちで成り行きを見守っていたとき。
 


主催者側が、ビデオ判定をする、と言い、記録録画を持ってきました。ゴールゲートに入ってくるすべてのランナーを映し出しているその横に、ちゃんと記録タイマーも映っています。・・・一秒ごとにコマ送りし、リザルトの記録どおりに、ランナーがゴールしているかどうか、精度が高いもので表情もわかります。
 
これであっさり、1・2位と発表された女性たちは『退場』。自分が走っていなかったことを認めたのです。やっぱり賞品目当ての確信犯だったのかなあ?それともなにかの間違いで、自分がまさか優勝するとは思っていなかったけれど、お楽しみ抽選会に当たったノリで、表彰台に上がったのかなあ?
 


でも、主催者がちゃんとゴールシーンを記録タイマーも含めて録画してくれていて良かったです。万が一の、自動計測装置の故障などに備えていたのかな。これがなければ、なんとも、立証しがたかったです。クツァ1位、ヴィオリカ2位、と、順位が判明しました。これは昨年どおりの順位、そしておおかたのラン仲間の予想通り。上の写真は改めて行われたクツァの年代の表彰式。
 
その後、私の年代でもその録画の検証が行われ、ワタクシ、マドモワゼル、11分06秒で間違いなくゴール、2位となったイオアナ、11分28秒でゴール、3位となったけれど表彰式に現れず&賞品も取りに来ない女性、11分44秒くらいのところで確かにゴールしています。主催者も録画を何度も見返し、「これは明らかに若い。年代が若い女性を、間違って年寄りの部に入力してしまったようだ。」と判断。(私の年代を「年寄りの部」とは失礼な==。)4位とリザルトに載っていたサボーが3位に繰り上がり、賞品をゲットできました。私の年代のこの順位も、ラン仲間おおかたの予想通り。


 
40歳代以上くらいのアマチュアで、入賞の常連となると、ラン仲間同士、ほとんどが顔見知りで、どの大会に行っても声をかけあい、そして互いに入賞を争い合います。そこへ、新たにランニングを始めた人や、伸び盛りで記録を伸ばしてきた人が参入してくることは、ルーマニアではまだありません。ランニングは少~しずつブームになりつつありますが、まだまだこれから。

今回、知り合いの多い年代別部門でこんなことがおこってしまったけれど、ほかのの部では大丈夫だったのかしら?この大会では、ジュニアの部(14ー18歳)からベテランの部(60歳以上)まで、クラスわけは5部門。ベテランの部でも、私たちの年代と同じように、入賞は常連が占めることが多いけれど、伸び盛りのジュニアとなると、新勢力が台頭してくる可能性大。それに乗じて、賞品狙いのナンバーカード貸し借りがあるか??ないか??

ルーマニアの市民スポーツ:
中年以降になってランニングを始める人は、ほとんどがダイエット目的。つまり、ポヨンと出てきたお腹を引っ込めるのが目的で、パフォーマンスには程遠いところ。また、中年以降もスマートな体型を保っている人は、もうすでになにかのスポーツを続けているか、または「わたし、充分細いので、特にスポーツをしなくても健康よ。」と思っている人が多く、ランニングなどに興味がないのが現状。


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アイロンマン)
2011-09-27 09:29:38
疑惑が明白になって良かったね!
それにしても参加費無料で、自動計測、写真判定、すごいですね!
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Unknown (タカ)
2011-09-28 00:30:38
こんにちは!
元気ですか?

私は先日、ブログでルーマニアの信用について書きましたが、今回のヒロコさんの体験は、現在のルーマニアを象徴しているようで笑えてきました。

賞品目当てはわかるけど、一生懸命走っている人たちを冒とくしている事に気づいていないでしょうね。
詐欺罪とかにはならないのでしょうか?
しっかりとお灸をすえないと、反省すらしないような....
来年は”ゴールでビデオに映れば良いんだ”と、違う意味で反省していたりして....

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アイロンマンさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2011-09-29 12:25:25
そうなのです、私の言いたいのは、参加費無料で、ここまでやってくれるルーマニアはすごい~~と言うことなのです。

企業も潤っていて、人々も余裕でスポーツを楽しんでいるような印象になりますよね~(ナンバーカード取替え疑惑がなければ、の話ですが)

でも、実のところ潤う企業は潤っていて、経営のうまく行かないところはどんどんつぶれて言っています。2008年に近所にオープンした大型モール、2階部分のテナントはすべて立ち行かなくなり、出て行って空き状態のまま。この秋、ついに2階へ繋がっていたエレベーターが撤去されました。1階部分も、2割くらい、空室です。テナントの入れ替わりも多いし。

企業の貧富の差、人々の貧富の差、これが今のルーマニアです。
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タカさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2011-09-29 12:33:52
長々と書いたのを読んでくださってありがとうございます。でも、
>今回のヒロコさんの体験は、現在のルーマニアを象徴しているようで笑えてきました。

これは笑う話じゃないですよ==。
貧富の差、意識の差が、いびつに大きいのがルーマニアだと思います
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