せっかく東京まで行って来ましたので、新豊洲市場の工事現場を見てきました。さて、築地卸売市場(敷地の広さは23ha)は、老朽化と手狭になったため、埋め立て地(豊洲)の東京ガス施設跡地(広さ40ha)に移転が決定、すでに工事が始まっていて2016年11月にオープンするようです。(ちなみに日本第二位の大阪中央卸売市場の広さは18haとか)
新しい豊洲市場敷地の40haという広さは、イタリアのミラノ市場の68ha、スペインのメルカマドリッド市場176ha、フランスのランジス市場232haと比べるとまだ狭い部類だそうです。(東京都中央卸売市場の公式HP)
新豊洲市場の敷地高さは、(東京湾管理水位)TP+5.4m、東京都が江東区に想定している津波の高さ(TP+2.55m)を余裕でクリアしています。・・・手前の屋根を骨組み中の建物は、5街区の青果卸・仲卸市場。ゆりかもめの高架がカーブしたポイントの向こうが水産仲卸市場の6街区、その左が7街区の水産卸市場
豊洲市場では、食を中心とする東京の新たな観光拠点として、「千客万来」という施設を設置し、市場に賑わいを創出する計画があります。ところが、2015年2月の朝日新聞によれば、千客万来の事業予定者2社のうちの1社(大和ハウス)が事業を辞退したようです。・・・5街区青果市場と7街区の水産卸市場との連絡トンネル。その上をゆりかもめが走っています。
新豊洲市場の水産仲卸市場は、運河に隣接しているため、船からの荷物を直接引き渡しできる埠頭が設置されるようです。・・・写真右端の海中から突き出ている紅白の柱がその場所でしょう。
さて、大和ハウスは5街区青果卸、仲卸売市場の北側で、日本の伝統のものづくり技術を紹介する「匠いちばん市場」延面積26000㎡のビルを開設する予定でした。・・・上の写真、中央部から右下の広い敷地がそれでしょう。
水産仲卸市場となる「6街区」では、約140店の場外市場店や温浴施設など、延面積39500㎡のビル建設が「すしざんまい」を展開する会社(喜代村)によって予定通り進められているようです。・・・下の写真「ゆりかもめ」のすぐ上辺りの工事現場がすしざんまいの工区、ゆりかもめ駅の手前の空地が大和ハウス工区でしょう。
都によると、大和ハウスが希望した道路の使用を、青果市場業者側が認めなかったことと、2社(すしざんまいと大和ハウス)のどちらかに債務が生じた際、連帯責任を求められたことで、辞退する決心を固めたようです。・・・豊洲市場の向こうにはレインボーブリッジがあります。
東京都は、大和ハウスの事業予定敷地開発を凍結。「築地のにぎわいを継承・発展させる」として、年間420万人の来場を見込んだ構想は、しばらく見直しとなりそうです。・・・レインボーブリッジの向こうに超高層ビル群。